フォトリーディング読書感想文 -24ページ目

フォトリーディング読書感想文

フォトリーディングで毎日2冊以上の本を読み、毎日1冊以上の書評ブログを書きます。  「読む読書」⇒「アウトプットする読書」 さまざまなジャンルの本を読み、ポイントを押さえわかりやすくお伝えします。

偽善エネルギー (幻冬舎新書)/武田 邦彦

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かつて、人間は「地球は平ら」だと信じていました。
病気は悪霊が原因でした。
雷や嵐や洪水は神の怒りだと言われていました。
当時の人たちはすべて納得していて、疑問だと思いませんでした。


それは、人間が「何に納得するか」ということを示しています。
人間の頭は、「正しいことを正しいと思う」のではなく、「そのときの知識で、納得できることを正しいと思う」ということなのです。


自分が目で見たり、心で感じたり、そして頭で考えることは間違っているかもしれないのです。



社会の多くの問題がそうであるように、エネルギー問題も「利権」にまみれ、事実が把握しづらくなっています。
普通の人が「正確なエネルギーの情報」を得るのは不可能と言ってもいいのです。
事実は隠され、私たちはつくられたウソに騙され、操られています。
さもそれらしい知識を与えられ、納得させられているだけなのです。



石油により劇的な発展を果たした人類は今、「石油枯渇問題」という大きな問題を抱えています。
勇気を持って真実の姿を見るべきときが来ているのです。




本書は、「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」の著者でもある科学者、武田邦彦の最新作です。

環境問題はなぜウソがまかり通るのか (Yosensha Paperbacks)/武田 邦彦

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「利権にとは関係なく」「科学としての真実を示す」
エネルギー問題を真正面から読み解く内容です。
世界の真実をあぶりだし、人類と日本の将来あるべき姿を示しています。



真実をベースに
何を関連づけ
どう組み合わせ
どのように考え
結論を出し
未来を予測すればいいのか
・・・・・・・・
すべてを教えてくれるすごい1冊です。


今年が始まってまだ1ヵ月ですが、早くも今年のベスト1ではないかと思います。
絶対必読です。






より良い社会を望む人類には「省エネ」は可能なのでしょうか?


人類は経済が発展し、所得が上がれば、少し高級な自動車を買い、暑くて我慢していたところにエアコンをつけ、テレビが大型になる。製品が安くなり、品質がよくなり、維持費が安くなると、同じ生活をしていればお金があまります。
そうすると人間は自動的に調整するので「より豊かな生活」になり、以前よりもエネルギーを使うようになります。


人類が努力して、より良い社会、より良い生活を望むと、社会全体のエネルギーは増大してしまうのです。





「省エネ」は、本当に「省エネ」になっているのでしょうか?

この世のことはどんなことでも、自分がやりたいことの3倍ぐらいエネルギーがかかり、それを回収しようとすると、さらに3倍のエネルギーがいる

リサイクル、レジ袋の追放などは石油の節約にはならず、逆に消費量を増やしてしまいます。
ハイブリッドカーは、わずかなガソリンの節約にはなりますが、製造コストなど全体としては石油の節約にはなりません。
まだ使える小型冷蔵庫を大型冷蔵庫に買い替えることに出す「エコポイント」はなく「反エコポイント」なのです。
「省エネ」は「大量消費を助け、大量消費を促進」しています。
「個人個人の省エネは、国全体の増エネルギーになる」のです。


環境を守るなら、究極は何もしないほうがいいのです。





日本の「省エネ」で石油消費は減少するのでしょうか?


仮に日本のリサイクルが成功して、それが石油の節約に結びついても、産油国は産油量を減らしたくないので、日本向けに輸出している石油を発展途上国に回します。
石油の価格は安くなり、途上国は喜んで購入して、消費が促進されます。


結局は、トータルでの石油の消費量は増大してしまい、石油の枯渇が早まってしまうのです。





個人の「省エネ」が一国の「増エネルギー」になるように、一国の石油の節約は、世界全体の石油の枯渇を早めるのです。


人類は大きな矛盾を抱えているのです。






このような時代にあって、持続性ある社会を保ち、日本が発展するために必要なことは、「節約」ではなく「イノベーション」しかないのです。



著者が研究しているイノベーションは「陸で作物を栽培するように海洋で植物を栽培する」といもので、すでに10年来研究しているそうです。
陸上に比べると、海の生物の生産量は15倍にもなります。
陸が「自然農業」から「栽培農業」に変わったように、海も「自然漁業」から「栽培農業」に変わるに違いないとしています。



海で「栽培」するには、CO2が必要になります。
温暖化問題でCO2は多すぎると錯覚していますが、地球の歴史から言えば、現在はCO2がとても少なく、植物を計画的に生産しようとすると原料が少なるのです。
そこで、「火力発電所や焼却炉の排ガスを利用する、生産性の高い海上での藻類の利用の研究」を進めてきたそうです。



人間の知恵は際限なく、また、人間の知恵を生かす空間もまだまだ残っているのです。




目次

第1章 エコな暮らしは本当にエコか?(検証1 レジ袋を使わない→判定 ただのエゴ
検証2 割り箸を使わずマイ箸を持つ→判定 ただのエゴ ほか)
第2章 こんな環境は危険?安全?(検証1 ダイオキシンは有害だ→判定 危なくない
検証2 狂牛病は恐ろしい→判定 危なくない ほか)
第3章 このリサイクルは地球に優しい?(検証1 古紙のリサイクル→判定 よくない
検証2 牛乳パックのリサイクル→判定 意味なし ほか)
第4章 本当に「環境にいい生活」とは何か(もの作りの心を失った日本人
幸之助精神を失う ほか)