HI!
僕は、ニューヨークから練習拠点のスペインのバレンシアに戻ってきたところです。
そして今ニューヨークで過ごした2週間をふりかえっています。
それは、間違いなく、今まで過ごした人生の中でも素晴らしい2週間でした。
前回のブログで、強敵を相手に予選をなんとか勝ち抜いたことは報告しましたが、本選の1回戦では最大の壁となるミロス・ラオニッチとぶつかったのです。
その舞台は、全く違う雰囲気でした。
もちろん、予選にもたくさんの観客がいたのですが、ルイ・アームストロング・スタジアムで、ほぼ満員の観客を前にプレーするのは全く別物です。
コートに向かう前は、様々な感情が頭に渦巻いていました。
そのほとんどは、興奮といえるものでしたが、恐怖もありました。
世界ランク6位の選手との試合が必ずしも、そんな大きなスタジアムでやるわけではないので、今回はホントにいい経験ができたと思います。
コートに入った瞬間には、もう僕の頭を支配していたいろんな感情は吹き飛んでしまいました。
そこに自分がいることが心地よく感じれたのです。
相手をそれほど怖いとも思うわなくなりました。
立ち上がりはまずまずだったのですが、最初の2セットは後半で崩れてしまいました。
ラオニッチのサーブに全くポイントが獲れなくなってしまいました。
でも第3セットに入ると、動きもよくなり、ラオニッチのサーブにも対応できるようになってきました。
そして、ついにラオニッチのサーブフォーザマッチをブレークすることに成功しました。
でも、その後のタイブレークを制することはできませんでした。
そこにはまだ、トップ選手との溝があり、目に見えない壁があるのです。
でも試合自体はよくやったと思うし、今のテニスを続けていけば、いつかはそのレベルまで行けるんじゃないかと感じることができました。
この試合は、これからの大会に向けてもホントにいい経験になったし、モチベーションもかなりアップしました。
今回ニューヨークには、1回戦で負けてからも数日滞在しました。
それでいろんなところに行ける時間も持てたし、実際テニス選手であることも忘れてニューヨークのナイトライフも楽しみました。
自分の生まれた病院にも行ったし、赤ん坊の時に過ごしたアパートメントにも行ってみました。
自分の人生がどんな場所で、どのように始まったのか、もし別の人生があれば今どんな風になっていたかというようなことを考えるのも、楽しいことで、新しい自分を発見できます。
今の自分に満足してるのか、もっと違った自分になりたかったのか、そんなことを自問してみます。
答えは、今の自分にはとても満足しているということです。
でも、それは、テニスという世界で今まで成し得たこと、つまり成果のためではありません。
大事なことは、今ある自分を認識して、人生が尽きるまでもっともっと成長したいという気持ちです。
詰まるところ、人生という冒険のプロセスを楽しむことです。
僕にとっては、それはタイトルを獲ったり、莫大なお金を稼いだりすることではなく、そういう気持ちが、将来厳しい局面に立たされた時に自分を思い起こさせてくれるのです。
長くなりましたが、とにかくニューヨークは最高でした。
そして、こんな経験が、将来も僕の人生を色づけてくれることを願ってます。
いつも応援ありがとうございます。
それではまた!