ずっと私にある課題は、“毅然(きぜん)とした態度の大人になること”です。
ノルウェーの幼稚園で働いていると、“毅然とした大人(tydlig voksen)”ということをよく聞きます。
“tydelig”というのは、“明確な”という意味。つまり、“曖昧”の逆で、“毅然とした”という日本語が一番近いのではないかと思って私が訳しました。
つまり、子供へのいい、悪いを“明確に”伝えること。してはいけないことに対して、曖昧にせず、きちんと制限をきちんと設けて、“毅然とした態度”で明確に伝えること。
どんな状況であっても、悪いことをしたら悪い、と明確に伝えないと、子供はどんどんわがままになっていきます![]()
その制限を弛めたり、今日はダメと言ったけど次の日は認めてしまう(行ったり来たり)などその時々で変えてしまうと、
まず、子供は「どっちなんだ?」「昨日はダメって言ったのに、今日はいいって言ったぞ?!」と戸惑ってしまいます。なので明確に示していないと、子どもはどんどん大人に「いったいどこまでいいんだ?!」とその制限を試すようになります。
泣いたり大声を出したり騒いだりすれば、大人はその制限を弛めてくれる、例えばお菓子やおもちゃを買ってくれるかも…などと思うのです。
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ですが、私は子供に寄り添って理解してあげることは得意のですが、厳しく叱ったり躾けたりするのは苦手。
優しくし過ぎて、ついつい甘やかしてしまう。「ま、一回くらい、今日くらいいいか」と弛めてしまったり、「今日はきっと疲れているみたいだし」と寄り添い過ぎてしまったり。
または子育てで親の自分達が疲れていて、もうこれ以上泣き叫ばれても困るし、この場を納めておこう、ということで許してしまったり。
だけど、それは子供にとっても良くありません。
子供は明確な制限を求めています‼️
“毅然とした態度の大人”を求めています。そういう大人だからこそ、子供は心から信頼でき、安心できます。
テレビは30分まで。
帰ったら手を洗う。
おやつは夕食をしっかり食べてから。
お菓子は土曜日。
人には優しく。
物や人を叩かない。
大きな声を出さない。
…などなど。
たくさん子どもに守らせるルールはあり、子どもたちは何度も大人たちがそのルールを破らせてくれないか私たちを試す行動をとりますが、
それは断固として“毅然とした態度”で貫き通す。
そういう枠組みをきちんと作ってあげることが、「これはしちゃダメなんだ」「これ以上はしたらダメなんだ」ということを理解させ、子供の心をカチッと安定した枠の中に収めてあげることが、子供が本当の意味で安心感を得れることになるんですよね。
本当に難しいし、私はとても苦手なのですが、
「これは子供のため」。
子どもはそれを求めてる、必要としてる。
と思えれば、そういう大人になる(まずは演じることから始める)しかないですね![]()
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P.S.
ただここで注意したいのが“毅然とした大人になる”というのは「厳しくする」というのとはちょっとニュアンスが異なるということです。
「厳しくする」というのは、叱ったり、無理やり教えたり、強制させたり。でもそれだと逆効果。
そいういうことではなく、相手の気持ちを汲み取る、理解する、いったん受け止めてあげる、ということもとても大事で、(それは過去のブログでも書いているのですが)、
それも踏まえた上で“毅然とした態度”でふるまうということが求められてきます。
「わがまま」と「自己主張」の違いや、対応の仕方などで参考になるなと思うブログがあったのでリンクを貼らせて頂きます。



