これも教育の「構造改革」の一つといえよう。早ければ来春から、大学入学資格検定(大検)を受けずに大学へチャレンジできるようになる。

 文部科学省が、大学受験資格としている高卒者や大検合格者の要件を撤廃し、各大学の独自判断にゆだねる方針を固めたからだ。

 高校中退者や外国人学校卒業者にとっては、大検を受けずに受験できる。

 高校になじめずに中退を余儀なくされた人や、中学卒業後に進学できなかった人の中にも、学習意欲のある人は多くいる。

 その人たちが大学で学びたいと思ったら、これまでは高校に入って卒業するか、あるいは大検を受けて合格するしかチャンスはなかった。

 また、法律上「学校」として認められていなかったインターナショナルスクールや朝鮮学校などの外国人学校の卒業者も大検なしで受験できる。

 大学を目指す高校中退者らの負担が軽くなるのは間違いない。大学に入学するため、試験に二度も合格しなければならなかったのだから。

 昨年度は二回の大検が行われたが、全国の受験者は合計約三万二千五百人で、一万二千人余が合格し37%の合格率だった。

 ほぼ三人に一人の合格である。十近い科目があり難関といえよう。

 受験者の六割を高校中退者が占め、二割が定通制高校の在学生である。

 ちなみに県内では、三百六十四人が受験し八十七人が合格した。合格率は24%にとどまる。全国と比べて、高校中退者の割合が少なく定通制の多さが目立つ。

 これから大検なしの受験生を受け入れる大学は増えるだろう。

 都立大学は、大学入学資格のない人でも、指定の授業で好成績をとれば入学できる「チャレンジ入試」を二○○四年度から導入する。

 つらい体験を克服したり外国籍の学生など多様な人材を集める好機である。大学は、それらの学生に対応した受け皿づくりを急ぐべきだ。