浪曲版の番町皿屋敷は恐~い話ではありません。
夜中に井戸の中から「1枚~、2枚~・・・」と響くお菊の恨めしい声ではなく、それはそれは悲しい恋の物語。

青山家の女中、お菊はひそかに主人である青山播磨に想いを寄せる。しかし播磨もまたお菊を想っている。

しかし、その青山播磨に縁談の話が・・・
言葉では喜びつつも心の中ではひどく動揺し、心を打たれるお菊。
ふとした思い付きで主人播磨の心を試そうと、青山家の家宝、高麗焼きの皿を自らの手で割ってしまう。

これを知った播磨は一度は怒るが菊が誤って割ってしまったのだとわかると深く咎めず許す。
しかし、菊が皿を割った理由が自分の心を試す為だと知り、自分が想う者に試されたとわかり
大いに激怒する。

「いかに大切の宝なりとも、人ひとりの命を一枚の皿に替へようとは思はぬ。」
と言いながら、残りの皿を自ら割って見せ、お菊に対する自分の思いに偽りが無い事をお菊に知らしめる。

そしてついには自分の想うお菊を切って捨てるのであった!!
主人播磨の自分に対する想いが本物だと最後に悟り、自ら愛する者の凶刃に打たれ死にゆくお菊。
一生を賭した恋に破れた悲しみの中、愛する者に自ら手をかける播磨。
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う~ん。これぞ浪曲ですね。