今回の記事は、こちらの記事で紹介した内容と関連性があることから、その「リブログ」としています。

 

この曲が発表された、1966年の映像です。

 

こちらは、1968年1月19日の、オランピア劇場公演からの映像だということです。

 

こちらは、1977年の「テレビ出演」でしょうか...。

 

 

こちらは、映像がイマイチ滑らかではありませんが、2000年の「パレ・デ・コングレ」でのライヴからです(「名唱」です!!)。

 

 

このライヴの「全曲版」もアップされています。

 

今回の曲は、「46分30秒頃」からです(「カクカク」が気になる方はこちらをどうぞ)。

 

 

「リンク」のため、「別ウィンドウ」が開きます。

 

 

 

こちらは「英語版」。

 

タイトルは「And I in my chair」となっています。

 

 

こちらは「オリジナル録音」です(1966年発売)。

 

 

今回の曲は、こちらの「50曲ベスト」(3枚組)に収録されています。

 

 

「本格的に聴きたい」という方には、「大全集」もあります。

 

 

これまでの記事

 

 

 

さて...

 

 

「10月1日」は、「フランス」のみならず、「世界的」にも大変有名な、「大エンターテイナー」、シャルル・アズナヴール(1924-2018)の「命日」でした。

 

 

しかも今年は、あの「突然の死」からちょうど「5年」。そして来年には、「生誕100年」を迎えることにもなっています...。

 

 

 

私自身は、「名前はもちろん知ってはいるけれど、曲はそれほど多くは聴いていない」というのが「正直なところ」ではありましたが、それでも、ユトリロさんに連れられ、もはや「伝説」ともなった、2016年6月15日のあの「東京公演」(「NHKホ—ル」)へと足を運んで以降、「少しずつ」ではありますが、その「名曲」を聴くようにもなっていったのです。

 

 

とは言え、「知識」ではまだまだ及ばないので、とりあえずは、「よく知っている曲」から紹介していくことにしていますが、今回のこの曲の「認知度」というのは、日本では、果たして「どのくらい」なのでしょうか?... (「2枚組」以下の「ベスト盤」だと、まず入っていない...)

 

 

さすがによくは分かりませんが、そんなながらも、私自身は、「映画」で聴いたことによって、割り合い「古く」から知っている曲でもある、「et moi dans mon coin "そして僕は片隅で"」(1966)。

 

 

今回は、この曲について、少し書いてみたいと思います...。

 

 

 

さあそして、この曲が使われたその「映画」というのが、「驚異の口パク映画(笑)」として名高い(?)、1997年の、アラン・レネ監督(1922-2014)作品、「on connait la chanson "恋するシャンソン"」(「フランス/イギリス/スイス」「原題」は、「私たちはその歌を知っている」という意味)ですが...。

 

 

 

「今回の曲」は、このような「使われ方」をしています。

 

(歌はもちろん、アズナヴール「本人」の「レコ―ド」です...)

 

 

ピエール・アルディティ(1944-)演じるクロ―ドは、妻オディ―ル(サビ―ヌ・アゼマ)と、パリに戻ってきたその「元恋人」、二コラ(ジャン=ピエール・バクリ)の様子を見て、思わず、「不安」に駆られます...。

 

 

この曲は、そうした場面に、本当に「見事」にマッチしていると思います(記事の最後に載せている「歌詞対訳」を、ぜひご参照ください)。

 

 

 

現在ではもう、「入手困難」なのが何とも「残念」...!!

 

「オリジナル・サウンドトラック」もまた同じ...(今回の曲も「収録」されています)。

 

 

 

そのピエール・アルディティですが、現在「全国公開中」の映画、「ふたりのマエストロ」に、父フランソワ役として出演もしています。

(「詳細」は、「元の記事」をご覧ください。今回の記事は、その「リブログ」です)

 

 

映画公式サイト

 

 

 

この映画、ついに、「福井メトロ劇場」での上映も「決定」いたしました!! (10月28日から)

 

 

「福井メトロ劇場」公式サイト

 

 

この「硬券入場券」も、ぜひ「ゲット」しなければ...。

 

 

 

 

さて、最初に、今回のこの曲の、「認知度」についてのお話をしましたが、「日本人歌手」も、意外に「多く」の方が採り上げているようです。

 

 

「代表」して、このお二方の録音を載せておくことにしましょう。

 

 

金子由香利さん(1981年録音)。

 

 

 

 

加藤登紀子さん(1943-)(2007年録音)。

 

 

 

 

それでは以下に、「et moi dans mon coin "そして僕は片隅で"」の歌詞を載せておくことにいたしましょう。

 

 

詞・曲ともに、アズナヴール自身の手によるこの作品ですが、日本ではなぜか、「街角の瞳」というタイトルが付けられていました。

 

 

「シチュエーション」としては、たしかに、街なかの「クラブ」であったり、「カフェ」「レストラン」での一場面のような気もしますが(映画「恋するシャンソン」のように、「自宅」ということも、「なきにしもあらず」...)、それで「街角」なのでしょうか...?

 

 

いずれにしても、この「邦題」では、何か「スト―カー」のような行為を連想させるので、「誤解」を生むと思います。

 

 

その後、上掲の金子由香利さんにしても、加藤登紀子さんにしても、「私は一人片隅で」というタイトルを使っていますし、私としても、「直訳」で、しかも、「男性」であるアズナヴールの立場を鑑みて、「そして僕は片隅で」という邦題を使うようにすることにいたします。

 

 

 

いかにもアズナヴールらしい、「哀感」を感じさせる、とても「美しい」曲ですよね...。

 

 

 

ありがとうございました。

 

 

それではまた...。

 

 

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et moi dans mon coin  そして僕は片隅で

 

lui, il t'observe du coin de l'oeil

toi, tu t'enerves dans ton fauteuil

lui, te caresse du fond des yeux

toi, tu te laisses prendre a son jeu

 

あいつ、目の端で、君をうかがってる

きみは、肘掛け椅子で焦れている

あいつ、瞳の奥で、きみを愛撫する

きみは、だんだんその気になっていく...

 

et moi dans mon coin

si je ne dis rien

je remarque toutes choses

et moi dans mon coin

je ronge mon frein

en voyant venir la fin

 

そして僕は片隅で

何も言わないけれど

すべて分かっている

そして僕は片隅で

「終わり」が訪れるのを見ている

いらだちながら

 

lui, il te couve fievreusement

toi, tu l'approuves en souriant

lui, il te guette et je le vois

toi, tu regrettes que je sois la

 

あいつ、夢中できみを見入ってる

きみは、微笑みながら、それに応える

あいつ、あいつはきみをうかがう 僕にはそれが分かる

きみは、僕がいることを残念に思ってる

 

et moi dans mon coin

si je ne dis rien

je vois bien votre manege

et moi dans mon coin

je cache avec soin

cette angoisse qui m'etreint

 

そして僕は片隅で

何も言わないけれど

きみたちのやり口はよく分かってる

そして僕は片隅で

僕の胸を締め付けるこの不安を

ただひたすら、押し隠してる

 

lui, te regarde furtivement

toi, tu bavardes trop librement

lui, te courtise a travers moi

toi, tu te grises, ris aux eclats

 

あいつ、こっそりきみを見ている

きみは、いたって気楽におしゃべりしている

あいつ、僕を差し置いて、きみを口説き始める

きみは、うっとりとして、大笑いし始める

 

et moi dans mon coin 

si je ne dis rien

j'ai le coeur au bord des larmes

et moi dans mon coin

je bois mon chagrin

car l'amour change de mains

 

そして僕は片隅で

何も言わないけれど

いまにも泣き出してしまいそうな気持ちだ

そして僕は片隅で

悲しみに暮れる

愛が人の手に渡ってしまうから

 

(parle)

non... non, c'est rien...

peut-etre un peu de fatigue...

oh! pas du tout...

qu'est-ce que tu vas chercher la...

non, non... j'ai passe une excellente soiree...

 

(セリフ)

いや...いや、何でもないよ...

たぶん、ちょっと疲れてるんだ...

ああ、いや全然...

きみは考えすぎだよ...

いや、いや... 素敵な夜だったよ...

 

(daniel-b=フランス専門)