「3月4日」のニュースから(フジテレビ系)。

 

こちらは現在、「北回り」にて、「日本航空(JAL)」が唯一運航している「欧州線」、「東京・羽田空港」発、「ロンドン・ヒースロー空港」行き「JL043」便(定刻・日本時間10時発)に搭乗された女性による「機内リポート」です。

 

 

「海外旅行」がテーマの記事一覧。

 

 

さて....。

 

 

16日夜の「最大震度6強」という「大地震」のため、「緊急停車」のうえ「脱線」となった、「東北新幹線」下り「やまびこ223号」(「福島-白石蔵王」間)の「撤去」、および、「復旧」作業に「かなりの時間を要する」ということで、現在、「国内線」でも、「臨時便」を出す動きが広がってはいますが、今回は、「ウクライナ危機」による、「国際線」への「影響」について、少しまとめてみたいと思います。

 

 

「新型コロナウイルス禍が収束したら海外へ」と考えていた方も「多い」かと思われますが、そんな中で、「いきなり」始まってしまった「ウクライナ危機」のため、その「夢」も、無残に「打ち砕かれてしまった」ような印象すら受けます...。

 

 

今回の、「ロシア」による「ウクライナ侵攻」は、単なる「地域紛争」ではなく、「これ以上の拡大」は、「何としてでも防がなくてはならない」という「深刻なもの」にもなって来ており、「1日も早い平和的解決」が望まれます。

 

 

現在の、「日本」から「欧州各地」への「直行便」というのは、即ち、「ロシア上空を飛行/通過」する、「シベリア直行便」のことを指しています。

 

 

しかし、そのために、「通過料」として、「かなりの金額」を、「ロシア」側に支払ってもいるのです(もちろん、「運賃」にも「反映」されています)。

 

 

(参考記事)これによると、「EU内の航空会社」は、通常、年間「4億ユーロ(約500億円)」支払っていると見られています。

 

 

現在、「日本の航空会社」に対しては、「ロシア領空飛行禁止」の通達は出されてはいませんが、(「制裁」の影響により、)「機体故障」、「急病人」などが発生したとしても、何ら「サポート」を受けることが出来ない(と思われる)ばかりか、その「安全」すら、「保証」されているわけではありません。

 

 

かつての「米ソ冷戦時代」には、1967年4月からの、「日本航空」、「アエロフロート(現「アエロフロート・ロシア航空」)」の「共同運航」による「東京-モスクワ」線といった、「航空協定」による一部の便以外には、その「領空」は開放されることがなく、「旧ソ連」上空は、「絶対に避けて通らなくてはいけない」状況でもありました。

 

 

(「領空を侵犯すれば、民間機であろうと撃墜するのがソ連のやり方だ」という、「元ソ連軍将校(アメリカに「亡命」)」の「証言」もありました...)

 

 

そうした中で起きた「最大の悲劇」が、1983年9月1日(日本時間)の、「大韓航空機撃墜事件」だったのです...。

 

 

「ニューヨーク(JFK)」から、「ソウル(金浦)」へと向かっていた「大韓航空007便」(「B747-230型」機)が、「経由地」である「アンカレッジ国際空港」(アメリカ・アラスカ州)を出発した後、航路を「北寄り」に「逸脱」していったため、9月1日未明、「カムチャツカ半島」を横切り、「ソ連領空」を「侵犯」したことが「確認」され、その後、「サハリン」西方の空域で、「ソ連軍機」により「撃墜」されたものです。

 

 

「正確な原因」までは、いまだ「特定」は出来ていないようですが、「自動操縦時の航法入力ミス」ではないかと言われており、「乗員」、「乗客」とも、その「異変」に気づかないまま、「撃墜」に至ったとされています。

 

 

そのため、この事件の後、本来、「軍事目的」のために開発された、アメリカの「GPS(衛星測位システム)」が、「民間航空機の安全な航行」のために、「開放」されることにもなったのです...。

 

 

そんなことも「思い出させてしまう」ような、「今回の事態」...。

 

 

(だからこそ、いま再び、「北回り欧州線」とか、「アンカレッジ経由」などといった言葉も出て来ているのですが、このルートでの「ノウハウ」のある「日本航空」は、上掲の動画のように、「無着陸」にて、「ロンドン・ヒースロー空港」まで飛ばしているのです)

 

 

「かなり昔」に、「ヨーロッパ方面」に旅行したという「年配の方」に話を聞いたことがあるのですが(それもかなり前...)、「北極回り」という言葉を使っていましたね。

 

 

「正確」には、「北回りの極圏航空路(ポーラールート)」であって、もちろん、「北極点」を「通過」するわけではありません(人によっては、「東回り欧州線」と言うこともあります)。

 

 

しかし、「北極回り」という言葉の「響き」に魅せられ、「いつかは乗ってみたい」と「憧れた」こともまた、「事実」なのです。

 

 

かつては、「燃料補給」のために、先述のように、「アンカレッジ国際空港」に「寄港(テクニカルランディング)」する必要もありましたが、「燃費」の向上した「現在の航空機」(「B777-300ER」/「B787-9」)では、「何とか持つ」こともあるようで...。

 

 

こちらの動画は、とても「分かりやすく」て、「楽しい」と思います。

ぜひ、ご覧ください。

 

 

また、こちらの「Flightrader24」では、「全世界」で「飛行」している「全航空機(「旅客機」の他に、「貨物機」なども含む)」の「位置情報」を、「リアルタイム」で「表示」しており、「航空マニア」には「おなじみ」のサイトです。

 

 

こちらの動画では、1970年初めの、「日本航空(JAL)」の、「1週間」の「運航便(ルート)」を「再現」しています(「国際線」の他に、「国内線」、「貨物便」も含みます)。

 

また、冒頭に、「就航機」など、「詳細な解説」もあります。

 

 

続いて、かつての「アンカレッジ(現「テッド・スティーヴンス・アンカレッジ」)国際空港」での、「テクニカルランディング」の模様を知ることが出来る、大変「貴重」な映像です。

 

 

(「リンク」のため、「別ウィンドウ」が開きます)

 

 

 

「日本航空(JAL)」は、かつて、「日本発国際線」を「独占」していた時代の、「北(東)回り航空路線運航」についての、詳細な「ノウハウ」を持っています。

 

現在では、「無着陸」で「直行可能」ということで、当面は、「このルート」による「最も近い空港」である、「ロンドン・ヒースロー」まで飛び、「パリ」など「欧州各地」へは、同じ航空連合、「ワンワールド」に加盟している、「ブリティッシュ・エアウェイズ(英国航空)」への「乗り継ぎ」で対応するとしています。

 

 

こちらは、その「お知らせ」(「公式サイト」より)。

「発着状況」も、こちらから「検索」することが「可能」です。

 

 

 

「全日本空輸(ANA)」は、「ETOPS(イートップス)運航時」に「ダイバート」(「緊急/代替着陸」)可能な空港を、「多数確保」するため、「定期便」が数多く「就航」している、「南回り(「中央アジア」、「中東」経由)」を「選択」したということです。

 

「ETOPS運航」とは、「基準を満たした航空会社」が、「緊急着陸出来る空港」へ到達出来るまでの、「時間の条件」が「緩和」されたもので、「双発機(エンジンが2基)」の運航に関する「ルール」のひとつです。

 

事前に、「ディスパッチャー(運航管理者)」により作成される「フライトプラン」では、「気象情報」などの他に、「緊急時に着陸が可能な空港の設定」も、「ルートの決定条件」に含まれています。

 

「東京・成田-ブリュッセル」便は、「ワクチン輸送」という、「任務」も「背負って」います...。

 

 

こちらは、その「お知らせ」(「公式サイト」より)。

「発着状況」も、こちらから「検索」することが「可能」です。

 

 

 

「参考記事」一覧

 

 

 

 

 

 

 

まったく....

 

 

いまや、「完全なテロリスト」に「なり下がった」プーチンのおかげで、私が「尊敬」している、「旧ロシア」や、「旧ソ連」時代の「偉大な芸術家」の顔にまで、「泥」を塗られる事態となってしまいました。

 

 

(「3月20日」は、「東京地下鉄サリン事件」の日でもあったのに...!!)

 

 

その「蛮行」は、完全に、「旧ナチス・ドイツ」にもたとえられるもので、「一刻も早い解決」が望まれる状況であるとも言えます。

 

 

言いたくはないですが、本当に、「鉄のカーテン」が「復活」してしまうのでしょうか。

 

 

それとも....。

 

 

こんな「時代錯誤」も良いところな、「プーチンの野望」は、絶対に「阻止」せねばなりません。

 

 

現在は「21世紀」です。

 

 

「20世紀の亡霊」と、いま、「また戦う」ことだけは、「避けなくてはならない」のです...。

 

 

ありがとうございました....。

 

 

それではまた...。

 

 

(daniel-b=フランス専門)