「前半」のプログラム、「CALL」の主題歌、「テルマ&ルイーズ」です。

 

「終演直後」のコメント映像です。

 

画面左が田村芽実(たむらめいみ)さん、右が妃海風さん、中央が、「ヒダリメ」を演じた木村達成さん(きむらたつなり)(1993-)。

 

劇中、ふと「独り」となった「ミナモ」(田村芽実)が出会ったのが、かつては「劇場」であったその場所で、長く「公演の詳細」を「見つめ(記録し)」続けていた、「ドローン」の「ヒダリメ」でした。

 

「シアタークリエ」公式サイト(「公演情報詳細」もこちらから)

 

次女「オドリバ」役、妃海風(ひなみふう)さんのブログへはこちらから。

 

本作は、劇団「ロロ」主宰の、三浦直之さん(1987-)による作・演出です。

 

この公演についての「最初」の記事

 

「Blu-ray発売決定」の記事

 

 

というわけで、さあ! ついに「発売」となりました。

 

 

「新型コロナウイルス禍」のため、劇場公演も「ままならない」状態であった頃に、実際の「劇場」から、「無観客配信」を「ライヴ」で行なうという、まさに「画期的」な、「実験的試み」と言えた、「TOHO MUSICAL LAB.」(7月11日19時開演 「シアタークリエ」)。

 

その模様を収めた「Blu-ray」が、10月7日、ついに「発売」となりました!!

 

「HMV」、または「Loppi」(LAWSON)限定商品で、「Blu-ray」単体は5500円、「ロゴTシャツ付き」は9000円となっています。

 

 

 

この公演は、「7月11日19時」からの「ライヴ配信」、および、「13日23時59分」までの「アーカイブ視聴」で、何と、「24000回以上」という「再生回数」を記録したということですが、これは、劇場の「キャパ」(「609席」)を、はるかに「上回る」ものでした。

 

このこともあって、「アンコール配信」(7月31日12時~8月2日23時59分)と、今回の「Blu-ray発売」が「早々」と発表されたのですが(「7月27日」付けの妃海風さんのブログ記事より)、これも、私たちの「思い」を、「しっかり」と、「ブログ」や「コメント」、「アンケート」(「実験的な試み」ですから、終演後、「アンケート依頼」のメールが届きました)に書き綴って「伝えた」ことが、やはり「一番」だったのだと思います。

 

作品「そのもの」も、もちろん「素晴らしかった」のですが、このことは、「見ていた私たち」が、「胸を張っていい」ことだと思います。「誇らしい」です。

 

 

「8台以上のカメラ」が、「無観客」でしか実現しえなかった撮影技術とアングルで、その物語と出演者の気迫を伝えている、今回の「TOHO MUSICAL LAB.」。

 

「発売」となったBlu-rayには、この日の「配信」の模様が、まさに「そのまま」収録されており、その上、「豪華ブックレット」、「オーディオコメンタリー」まで付くという、「願ってもない」くらいの「完璧」な仕様でした(「字幕」が付けば、「さらに完璧」だったかも...)。

 

もちろん、このBlu-rayには、「後半」に上演された、「乃木坂46」生田絵梨花さん(1997-)、そして、その生田さんと「レ・ミゼラブル」でも共演している、海宝直人さん(1988-)による作品、「Happily Ever After」(根本宗子作・演出)も同様に収録されているのですが、今回はやはり、「前半」公演の「CALL」(劇団「ロロ」三浦直之作・演出)に絞って書いてみたいと思います。

 

 

私自身、「終演後」は、「芽実ロス」が激しく(笑)、「アンコール配信終了後」は、本当に今回の「発売」が「待ち遠しく」てたまりませんでした...。

 

あ、「芽実(めいみ)さん」て、「CALL」で、「三姉妹の末っ子」、ミナモを演じた「田村芽実さん」(1998-)のことね。「ミナモロス」と言っても良いですかね。

 

田村芽実さんは、元「アイドル」で、「ハロプロ」のユニット、「アンジュルム(旧称「スマイレージ」)」に所属していました(芽実さんについては、この記事の「元の記事」に詳しく書いています。この記事は、その「リブログ」です)。

 

(それにしても、「芽実」って名前、「本名」だとすると、アニメ「怪盗セイントテール」の主人公、「羽丘芽美」から付けたのかな...? 「実」と「美」の「字の違い」はあるけど、その「放送」は、「生まれる2、3年前」のことだし...)

 

 

今回の作・演出家である、劇団「ロロ」主宰の三浦直之さん(1987-)いわく、

 

「演劇をやる喜びとか、歌う喜びとか、誰かと出会った喜びとか、そういった瞬間の、"真っ白な喜び"みたいなものを表現してくれるのではないかと思い、この役(ミナモ)をお願いした」

 

ということで(「初顔合わせ」だったということですが...)、その芽実さんも、

 

「出演予定だった舞台が、どんどん中止になっていて、本当に先が見えない状態でしたが、そんな時にお話をいただいて、ただただ、ただただ嬉しかったです。この先、もう舞台に立つことは出来ないのではないかとも思っていたので、本当に嬉しかったです」

 

と答えていましたので、まさに、「ピッタリ」の配役だったことが分かります。

 

 

今回、「クリエイターへの依頼条件」として、

 

「30分程度の、短編オリジナル・ミュージカル」

「今回が"初演"であること」

「内容・テーマは自由」

「スタッフ・俳優・ミュージシャンは、感染症対策に細心の注意を払い制作すること」

 

というものが掲げられていました。

 

この「ルール」に基づき、「両作品」とも制作されたわけですが、三浦さんは、

 

「無観客だと、やはり拍手は劇場に響かないので、"カーテンコールの時間"を、どういう風に作れるだろうかということから"CALL"と名付けた。

終演時に、この物語を見ている人がどういう状態になっているかがとても楽しみ」

 

と語り、芽実さんは、

 

「ステージの上だけでお芝居をしているのではなく、この"シアタークリエ"自体が"セット"になっていて、客席にしても、壁にしても、バルコニー席にしても、すべてが"セット"として成り立っているので、後にも先にも、もしかしたら"ない"のではないか」

 

と話していました。

 

「開演前」に流された、これらの「インタビュー」を聴いているだけでも、「無観客」というところを「逆手」にとった、とても「独創的」な作品であることが「期待」出来て、本当に「楽しみ」になったわけです。

 

 

劇団「ロロ」でも「重鎮」と言える、森本華さん(1988-)演じる長女シイナ、元宝塚「星組」娘役トップの妃海風(ひなみふう)さん(1989-)演じる次女オドリバ、そして、芽実さん演じる三女ミナモ。

 

三人は、「人のいない」場所で、「自然」を相手に歌うバンド、「テルマ&ルイーズ」のメンバー。

 

「誰も聴いてくれないなら誰にも聴かせてあげない

アカウントに鍵かけて秘密の歌をうたう...」

 

 

そこは、かつては「劇場」だったと思しき場所...。

 

 

ふと、「ひとり」になった「ミナモ」に、「不思議な出会い」が訪れるのですが...。

 

 

その「直前」の場面の、とても「印象」に残る、ミナモの「モノローグ」がこちらです(キャストのみなさんも、「好きなシーン」として、挙げていらっしゃいました)。

 

 

ヘーイ!!

 

...「静寂」、聴こえてますか。

 

「調子」はどう?

 

ねえ、「静寂」...もし出来たら...

 

私の声の反響を、澄んだ空気で包み込んで...

 

どこか遠くまで運んでくれない?

 

そして...誰かに届けてくれない?

 

ねえ、誰か!!

 

あなたは今、どんな所にいるの?

 

私の声は、どんな風に聴こえるの?

 

「足跡をつける」みたいに、「筆跡を残す」みたいに、私たちって歌うんだ!!

 

どれくらいの「タイムラグ」で、あなたまで届く...?

 

「誰も聴いてくれないなら...誰にも聴かせてあげない...

アカウントに鍵かけて...秘密の歌をうたう...」

 

 

歌い始めたミナモに、ひとり、「拍手」を送る者が現われました。

 

それが「ヒダリメ」(演:木村達成)。

 

かつて「劇場」だったこの場所で、「公演」の詳細を、すべて「記録」し続けていた「ドローン」(「擬人化」されたキャラクター)でした...。

 

 

(ここから先は、「ミナモ」もステージを降りて、「客席内」での芝居となります)

 

 

「かつて」を知っている「姉たち」とは違い、「末っ子」の「ミナモ」は、「実際」に「観客」が入った様子を、まったく知りません。

 

そのため、ごくごく「基本的」なことも、「ヒダリメ(ドローン)」に「教えられる」という有様ですが、彼にとっても、「ミナモ」の歌は、本当に、「久々の体験」となるものでした。

 

 

「ヒダリメは、星空みたいにクラップするね...。

 

静寂な暗闇に、ひとつずつ星を並べるみたいな...クラップ...!!」(ミナモ)

 

 

このあたりのセリフも、とても「光る言葉」だと思います。

 

こうしたところにも「魅了」され、どんどんと「引き込まれていく」のですが、「ストーリー的」にも、どんどん「展開」していく場面ですので、「脚本」、「演出」ともに(「カメラワーク」も含めて)、「さすが!!」と、うならずにはいられませんでした。

 

「ヒダリメ」がかつて「記録」した「公演」の「詳細」から、ある「常連客」の話となり、ふたりは、「客席」を使ってその様子を「再現」。

 

やがて、「姉」たちも戻って来て、そのまま「終盤」に「突入」するわけですが、その「エンディング」も兼ねたもう「1曲」、「CALL」が、まさに、三浦さんの考えた、「カーテンコールの時間」!!

 

「ミナモ」と「ヒダリメ」が大きくフィーチャーされたこの曲、「CALL」に、私も、「拍手(クラップ)」を送らずにはいられませんでした。

 

 

何という、「独創的」な「舞台」!!

 

本当に、「得難い経験をした」と思いました。

 

 

「30分前後のミュージカル」と言えば、「20年ほど前」には、「日本各地」で行なわれていた「(ジャパン)エキスポ」でも見る機会はありましたが、今回のものは、「緊急企画」です。

 

 

「オファー」から、「1ヶ月程度」で「上演」。

 

「稽古も、実際の舞台上で2週間程度」。

 

 

そんな「厳しい条件」で作られた作品とはとても「思えない」、素晴らしさを感じました。

 

「トップバッター」ですので、「緊張している様子」も、ありありと伝わって来ましたが、よく「演じ切った」ものだと思います。

 

「そのまま」の形で残してくれて、本当に「ありがとう」と言いたいです。

 

 

願わくば、「近い将来」に、本当に「(「劇中」のような、)こんな有様」にならないように、みなさんにも、ぜひ目を向けていただきたい。

 

そう思いました。

 

 

以下に、この作品の主題歌2曲、「テルマ&ルイーズ」(某有名洋画作品と、タイトル「まるかぶり」!!...笑)と、「CALL」の歌詞を掲載させていただきたいと思います。

 

詞は、三浦直之さん自身が書かれていますが、作曲の夏目知幸さん(1985-)は、「シャムキャッツ」(本年6月末解散発表)いうロックバンドで、「ボーカル&ギター」を担当されていた方です。

 

「ラップ」が入るなど、本当に、「新しい」スタイルの楽曲ですね。

 

 

以下の「演劇雑誌」には、キャストの「貴重」なコメントが掲載されています。

 

 

 

 

さて、「こうなった」からには、「Happily Ever After」についても、しっかりと「レビュー」しなくては...。

 

だって、「テーマ」も、「乃木坂46」のままだし...(笑)。

 

 

こちらは、生田絵梨花さん(1997-)、海宝直人さん(1988-)による主題歌、「Around The World」です。

 

こちらも、「終演直後」のコメント映像がアップされました。

 

 

最後に、「劇団ケ・セラ・セラ」を「主宰」されていました、俳優の森川正太さんが、「12日」、亡くなられました。

 

昨年、「3年ぶり」に活動を「再開」された、「声優」、「女優」で「歌手」の、櫻井智さん(1971-)が、「復帰後の初舞台」ということで、この森川正太さんの劇団にお世話になりました。

 

 

その時の記事

 

 

あれからまだ「1年」...。本当に、「突然」の逝去で、私も大変驚いています。

 

私が見に行った当日も、しっかり演じていられましたし、終演時に、「座長」として、「あいさつ」にも出て来られました。

 

本当に信じられません。

 

この場をお借りしまして、森川正太さんのご冥福をお祈りしたいと思います。

 

 

合掌...。

 

 

森川正太(1953.6.25-2020.10.12)

 

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テルマ&ルイーズ

 

最初のステージ シャッター街の ストリートライブ

誰もいない

二度目のステージ 夏祭りの 浜辺でライブ

波とのセッション

三度目のステージ 灼熱の砂漠

プリンセスプリンセス みたくなりたい

 

誰も聴いてくれないなら 誰にも聴かせてあげない

アカウントに鍵かけて 秘密の歌をうたう

誰も聴いてくれないなら 誰にも聴かせてあげない

アカウントに鍵かけて 秘密の歌をうたう

Uh...

 

秘密の歌 四次元ポケットにしまい

忍び込む三姉妹

 

ノーギャラノーギャラノーギャラ戦法

無銭飲食のランチタイム

ノーギャラノーギャラノーギャラ戦法

無銭飲食よ段違い

 

し------んって漫画みたいな静寂から

生まれるラブシーンで今夜の空をハイジャック

三姉妹のパンチラインを拝借

マイクジャックを つないで歌い出す

これはガール・ミーツ・ガール・ミーツ・ガール

静寂 みつかるミュージカル

 

誰も聴いてくれないなら 誰にも聴かせてあげない

アカウントに鍵かけて 秘密の歌をうたう

誰も聴いてくれないなら 誰にも聴かせてあげない

アカウントに鍵かけて 秘密の歌をうたう

 

私達の歌は WA! 私達の歌だ DA!

私達の声は WA! 私達のものだ Yeah!

私達の宴 Ge! 私達を祝福

私達の宴 Ge! 私達を祝福

 

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CALL

 

星の映える山桜と かしましい野鳥がつくる

森の中にあるステージ

月明かりのサスライトは あたしたちに似合い過ぎ

ペヤングすすってもドラマチック!

千年前の名残たちも 踊り始めたくなるよ 今夜

「ハロー」も「グッバイ」もいらないまま いらないまま

 

君の名前よぶんだ 君の名前よぶんだ

君の名前よぶんだ

君の名前よぶんだ 君の名前よぶんだ

君の名前よぶんだ

 

埃かぶる虹をあるく 走馬灯 パレードになる

思い出たちがバカ話

 

かくれんぼをするみたいに この歌残しとくから

あした屋根裏探して

千年先の「もしも」たちも踊り始めたくなるよ今夜

永遠に続く あのエコーで あのエコーで

 

君の名前よぶんだ 君の名前よぶんだ

君の名前よぶんだ

 

刻々流れるこの地点で

今まさに踊り出すよ 僕ら

君の声 春に

届いたら 届いたら

 

この拍手を送るよ この拍手を送るよ

この拍手を送るよ

ドゥドゥドゥルドゥ ドゥドゥドゥドゥ

ドゥドゥドゥルドゥ ドゥドゥドゥドゥ

Uh...Ah...

 

(daniel-b=フランス専門)