http://www.toei-anim.co.jp/movie/precure/(映画公式サイト)

http://www.precure-anniv.com/(「プリキュア15周年」公式サイト)

 

昨年10月に公開された映画、「キラキラ☆プリキュアアラモード~パリッと! 想い出のミルフィーユ!」のBlu-ray/DVDが、ついに発売となりました!!

 

当時は、「台風」が連続して接近している中、ちょうどその「合間」となったことで、何と、プリキュア映画としては「初めて」、「公開初日」となる「10月28日土曜日」に、「夜勤明け」で見に行ったことでも思い出される作品となりました。

 

今回のこの作品は、2010年秋公開の映画、「ハートキャッチプリキュア!~花の都でファッションショー・・・ですか!?~」以来の、「フランス・パリ」が舞台です。これは、この映画では「主人公」と言える、「キラ星シエル(キュアパルフェ)」(本当は「妖精」のキラリン)が、かつて、「天才パティシエ」として、パリで活躍していたことから始まります。

 

「世界パティシエコンテスト」に出場し、「優勝」するために、いちかたちとともにパリへ戻って来たシエルでしたが、突然現れた、巨大な「泡立て器」のモンスターに襲撃され、その時受けた攻撃により、「キュアパルフェ」への変身能力を失ってしまいました。さらには、スイーツ作りも「絶不調」に。シエルは、パーティーで、かつての師、ジャン=ピエール・ジルベルスタインと再会しますが、そのことを、すぐに見抜かれてしまいます...。

 

ジャン=ピエールを紹介するために、いちかたちを連れて、彼の自宅を訪問したシエルでしたが、そこで彼女は、ジャン=ピエールから、現在、「究極のスイーツ」作りに取り組んでいることを聞かされます。

 

以前購入した古い本の中で、「寝ていた」のが、その著者であり、現在は「お化け(幽霊)」となって存在している女の子、「クック」でした。生前「パティシエ」だった彼女は、ジャン=ピエールに協力し、「究極のスイーツ」の完成を目指しているようですが...。

 

ジャン=ピエールに「不調の原因」を見極めてもらうために、シエルは、「クレーム・パティシエール(カスタードクリーム)」を、その場で作ることになりました。そして、いちかたちに、そのジャン=ピエールとの「出会い」について話すのでした。

 

その話の中で、スイーツ作りには「致命的」と言えるような出来事に遭ったと、シエルは語ります。電球が切れて暗い部屋の中、自分たちを追って来た「カラスの群れ」まで飛び込んで来たというのです。

 

騒がしく、悪臭も漂う「最悪な状況」にもかかわらず、ジャン=ピエールは、スイーツを作り続けました。

 

「暗くて見えないから、スイーツが作れないなどというのは言いわけに過ぎぬ。

いかなる状況でもスイーツを作れなければならない。

それが "パティシエ"だ!!」

 

ほとんど何も見えない中で、「踊る」ように調理をし、ついには「完成」させたジャン=ピエール。その姿に感動し、その「見事」な「ミルフィーユ」を口にしたキラリン(=シエル)と、その弟ピカリオは、彼のもとへ「弟子入り」することに決めたのでした...。

 

シエルは、完成した「クレーム・パティシエール」を、ジャン=ピエールに試食してもらいますが、師の答えは「ノン」でした。

ジャン=ピエールは、「天才ともてはやされ堕落したか」と、厳しい言葉をシエルに浴びせます。

 

「パティシエはいばらの道だ。他人となれ合っていては弱くなるだけ。

かつての強さを取り戻すのだ!!」

 

...と、このように書くと、このジャン=ピエールというパティシエが、ものすごく「厳格」で、「偉大」な方のようにも思えるかも知れませんが、実際には、かなりの「変人(ヘンタイ?...笑)」だと言えるキャラなのです。そのことからしても、この映画が、従来のような「涙」で終わる作品ではなく、「笑えた」という、その1つの「要因」にもなるわけですが、このような作品が「受け入れられた」ということに、正直私も驚きました。本当に、「意外」なくらいでした(「賛否両論ある」、とは思っていましたが、「肯定的」な意見の方が多かったようです)。

 

脚本を書いた村山功さんが話していましたが、今回のこの映画は、「底抜け」に明るい、「キラキラ☆プリキュアアラモード」のキャラクターだからこそ「成立」したストーリーだということです。私も、本当にそう思います。

 

ジャン=ピエールの声は、何とあの(二代目)尾上松也さん(1985-)ですが、彼は、このキャラクターの「厳格」な面と、「変人的」な面を、自在に演じ分けていて、なかなかの「名演」だったと思います。(笑)

 

そのジャン=ピエールを「操る」、元「売れないパティシエ」だった、お化け(幽霊)のクックには、悠木碧さん(1992-)が声を入れていますが、彼女は、先日公開の映画「ドラえもん」でも、フロックのペットの、オウム型子守りロボット、「クイズ」の声を担当していました。そして、「君の名は。」では、「名取早耶香(サヤちん)」でしたね。

 

この悠木碧さん、実は、2009年から2010年にかけて日本テレビ系で放送されたアニメ、「夢色パティシエール」(原作は、集英社「りぼん」にて連載)の主役、「天野いちご」を演じた方でもあるのです。

 

あの「スイーツ好き」で、パティシエ(ール)を目指した女の子(の声優)が、まさか、「こんな形」で出演することになろうとは!!

あのキャラクターも、「パリ」に渡っていますから、何という「不思議」なめぐり合わせなんでしょう。それも、今回、このような「キャラ」で...(笑)

いったい、何がどうして、こんなことになったのか....(爆)

 

ちなみに、こちらがその「天野いちご」です。これは、タイアップのCMでした。

 

こちらは、そのオープニングテーマ曲の「フルバージョン」となります。

 

さて、今回の映画に話を戻しますと、ただ「楽しく」、「笑える」だけではなく、シエルのその「心の強さ」も感じられた作品となりました。

「モンスター」からの攻撃が「原因」とはいえ、「スランプ」に悩んでいたシエルでしたが、最終的には、「自分の意志」でそれに打ち勝ち、封じられていた、「キュアパルフェ」への変身をも果たしたのです。

 

このように、この映画は、完全に、「パルフェ」が「主役」の作品でした。テレビシリーズの「本編」は、いちかが中心となって、うまくまとまりましたから、とてもバランスが「良かった」のではないでしょうか。

 

公開時の記事で、「あっと驚く"禁じ手"も...」と書いたのは、前作の「魔法つかいプリキュア!」のメンバーも「ゲスト出演(助っ人?)」していたからなのですが、これは「ギリギリ」ですね。もう少し「長く」出てしまうと、どちらが「主役」なのか分からなくなってしまう...。

 

でも、あの「ウルトラ(マン)シリーズ」でも、「第2期」(「帰ってきたウルトラマン」以降)では「共闘」は「当たり前」になりましたからね。「プリキュアシリーズ」でも、「初代プリキュア」あたりは、すでに、「ゾフィー」「(初代)ウルトラマン」「ウルトラセブン」ぐらいの「地位」になってしまっているのです。「年齢的」には「同じくらい」の設定なのに、何だかなあ...。

 

同時上映の短編、「プチ☆ドリームスターズ! レッツ・ラ・クッキン? ショータイム!」も楽しい作品でした。こちらも、「ツッコミどころ満載」の映画です。

 

「薄力粉」の代わりに「ドラゴンパウダー」を混ぜてしまったことで、「クッキー作り」は「メチャクチャ」に...。

しかし、それで誕生した「ドラゴン」を退治したところ、あたり一面に大量の「クッキー」が...。

 

それに「トッピング」をして、「大好きな人」への「贈り物」にするというのですが...。

 

そんな「怪しげ」な材料で作ったものを「贈り物」に?

それも、「大好きな人」のために?

 

と、こんな「ツッコミ」、入れちゃ「イケナイ」んでしょうね、きっと...。

でも、それを思うと、ちょっと「笑えて」しまう...。

 

いずれにせよ、こちらも、とても「楽しかった」作品ではありました...。

 

1度は、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

それではまた...。

 

 

 

(daniel-b=フランス専門)