「過去旅」について書いています。

 

昨年連載した、2008年の「第1回目」の「パリ&ブリュッセル」に続く、「第2回目」(2010年)の旅行記です。

以下に、前回の旅行記の「リスト」のページを貼っておきます(「今回分」も含みます)。

 

http://ameblo.jp/daniel-b/themeentrylist-10097133133.html

 

さて、6月18日金曜日。「2度目のパリ」、その「初日」も「後半」に入りました。

 

朝から昼にかけて、「オルセー」「オランジュリー」と、セーヌ両岸の「2大美術館」を見学した私は、「オベリスク」そびえるコンコルド広場を後にし、いよいよ、「ショッピング」へと、コマを進めることになりました。

 

「Concorde(コンコルド)」駅へ戻り、メトロに乗りますが、今回向かう先は、「1号線」で行く、「シャンゼリゼ」ではありません。先ほどセーヌ川を渡って来た「12号線」を引き続き利用し、パリの「大ターミナル駅」の1つ、「Saint-Lazare(サン・ラザール)」駅を目指します。

 

「サン・ラザール」は、東京で言うと、「新宿」とか、「池袋」に相当する街かも知れません。「いかにも副(新)都心」、といった、「賑わい」を感じさせる街となっています。すぐ近くには、1990年に、バルバラ(1930-97)も出演した、「モガドール劇場」があります。

 

「サン・ラザール」ときいて思い出すのは、「意外」かも知れませんが、巨匠ジャック・ブレル(1929-78)のシャンソンです。すぐ思いつく曲が「2曲」もあります。1つは、1968年の「Vesoul "お前の言いなり"」(原題は、フランス東部の主要都市「ヴズール」のこと)ですが、それよりももっと印象が強いのが、1964年、オランピア劇場公演で発表された曲、「les timides "内気な人"」でしょう(昨年4月21日付けの記事も参照)。

http://ameblo.jp/daniel-b/entry-12152536384.html

 

 

このシャンソンで歌われるのは、「(中近東からの)移民たち」です。彼らを、「内気な人たち」と呼びますが、当時は、そういう「イメージ」だったのでしょう(現在では、もうあまり良いイメージがありませんが...)。そんな彼らが、ある夜、「心の殻」を破り、「自分の居場所」を求めて、パリの街へ出るのですが、その「象徴的な場所」が、この「サン・ラザール駅」だったりもしたのです...(結局は、「途方に暮れて」、また「旅立つ」ことになるのですけどね...)。

 

「サン・ラザール」ときいて、私が真っ先に思い出すのが、実は、「このシャンソン」だという、お話でした...(そうそう、「あともう1曲」ありますよ。これも1964年の曲ですが、「Titine "ティティーヌ"」!! 現在では、「マイナー曲」もよいところかも知れませんが、チャップリンの映画、「モダン・タイムス」をモティーフにした作品です。この中にも、「サン・ラザール」駅、出て来ます。え~と...他には...)。

 

とにかく、「サン・ラザール」駅というのは、「1日約45万人」もの利用があるとのことで、駅自体も、かなり大きいことが、「3番目の動画」で分かると思います。私も、この駅でちょっと「迷い」ました。「外への出口」を探すも、迷って、迷って、長い通路を延々と歩き、ようやくたどり着いた「そこ」は、何と、「メトロ9号線で隣の駅」という、「Saint-Augustin(サン・ト-ギュスタン)」(4番目の動画)...。

 

「Saint」だけ同じで、まったく「別の駅」...?

 

「いったい、何が起こったの...?」

 

私はしばらく、状況をつかめないままでいました。

 

「隠し路線? それとも、駅の別名? もしかして、これが有名な "幽霊駅"?」

 

いろいろ思いましたが、結局は、地下通路を延々と歩いていたら、「隣の駅」へ来てしまっていたということです...。

 

ウィキペディア(日本語版)に、この駅のことが載っていました。

 

「2003年に、14号線がサン・ラザール駅まで延伸されて以来、当駅との間は地下通路で接続され、当駅から乗り換えが可能である。サン・ラザール駅には、他にも、3号線、"12号線"、13号線が乗り入れているが、いずれも、当駅からは "距離があり過ぎるため"、当駅では、14号線のみ、乗り換えの案内が行なわれている...」

 

何と私は、「遠い」ため、案内さえされない「12号線」(普通そうでしょ、「隣の駅」なんだから...)から、ここまで歩いて来てしまったのです...。「オルセー美術館」から「オランジュリー美術館」への移動のことといい、この、「気付いたら隣の駅」といい、ホントに「トホホ」...。

 

でも、「ガイド」には、普通「書いてない」ので、「貴重な経験」ですよねっ!!(この「体験談」が、何よりの「証拠」...) 駅の「直線距離」は、「500m」あるかないかぐらいですから、「東京」ではザラにありますよねっ!!(5月14日付け記事参照...)

 

何はともあれ、ようやく「サン・ラザール」の駅前に出ることが出来た私は、本当に、「目の前、真ん前」の「Fnac(フナック)」へ「Go!」です..。

 

「Fnac」というのは、日本でいう、「ビックカメラ」「ヨドバシカメラ」「ヤマダ電機」などといったお店のようですが、「家電量販店」というよりは、実際に入ってみると、「書籍」「CD」「DVD」の「専門店」といったイメージで、「コンサート」のチケットすら扱っているという、総合的な、「ソフト販売店」、といった感じの方が強いと思います。

 

当時の「印象」ですが、この、「サン・ラザール店」は、「書籍」に強いお店のようでした。私はこの時、「アマゾンフランス」で、どうしても手に入れることが出来なかった、ダニエル・バラボワーヌ(1952-86)の「楽譜(ソングブック)」を探していました。結局、「この旅行」でも、入手は叶わなかったのですが(「楽譜」のコーナーがなかったような...。しかしながら、後に、「アマゾンフランス」にも「再入荷」したので、それでようやく購入できました)、そんなことよりも「驚いた!」のは、何というか...、

 

日本の「MANGA(マンガ)」の売り場面積が「ハンパなかったこと」!!

 

ですかね...。

 

ここは、「フランス」...

 

「外国」ですよ!?

 

そりゃあ、日本国内の「大書店」の売り場に比べたら「カワイイもの」かも知れませんが、中も「読める」ようにしてあるので、常に、「スゴイ」人だかり...。

 

日本国内で発売されているコミックよりは少し「大きめ」ですが、正規の「フランス語版」である「ONE PIECE」。また、「To LOVEる-とらぶる-」(笑!)というマンガは、日本と同じサイズで、「To LOVE-TROUBLE-」というタイトルで発売されていました(この2作品は、ともに、集英社発行の、「週刊少年ジャンプ」の連載作品です)。

 

「ジャンプ」の作品だけでも、棚一面に「ズラリ」。「ONE PIECE」は、さすがにこちらでも「大人気」とあって、「第1巻」から(当時のフランスでの)「最新刊」まで、ほぼすべて揃っていました。

 

ずっとここで読んでいたい気もしましたが、そういうわけにもいきません。それに、私の目的は、あくまでも「CD」...。

 

でしたが、この「誘惑」に耐えきれることはやっぱりなく、この時は、CD(今回は、同僚への「おみやげ」分も含んでいます)に加えて、「ONE PIECE」を1冊、「To LOVEる-とらぶる-」も2冊(!)(この作品、知っている方なら「大爆笑」、でしょ...?)、「買っちゃいましたっ!!」

 

「ONE PIECE」は、後に、「アマゾンフランス」でも何冊か買っていますが、この日購入したのは、最初期の「第6巻」です(とても「お気に入り」の巻です)。まだ「東の海(イーストブルー)」を出る前の話で、「(黒足の)サンジ」を仲間にする、「海上レストラン・バラティエ」にたどり着いた直後のことです。ここで、「麦わらの一味」は、この「東の海」の「覇者」、海賊艦隊提督「首領(ドン)・クリーク」の船に出合いますが、彼らは何と、一足先に入った「偉大なる航路(グランドライン)」で、「たった1人の男」に、次から次へと、仲間の船を「沈められた」と言います。そして、その彼らを追って、この「東の海」に現われた「その男」こそ、ゾロが探し求めていた「世界最強」の「大剣豪」、「鷹の目のミホーク」(「王下七武海」ジュラキュール・ミホーク)だったのです...。

 

「生きたフランス語」を学ぶのに、「これ以上はない(?)」くらいの「翻訳版コミック」...。さすがに、「6ユーロ50セント(当時のレートで、900円くらい。日本の「約2倍」)」と、少々値は張りますが、それは仕方ないでしょう。それよりも、ここまで、「日本のマンガ」が受け入れられていることに驚かされました。「日本人」としては、本当に「嬉しく」もありますが、「感謝すべきところ」でもあると思います...。

 

この「フナック サン・ラザール」での会計時刻は「16時11分」。時間は、ほぼ「予定通り」でした。それにしても、同じ「フナック」とは言っても、「シャンゼリゼ店」とはちょっと違うなあ、と感じました。店ごとに「個性」を打ち出している感じを受けます。

 

続いては、「ギャルリー(ギャラリー)・ラファイエット」です。前回に引き続き、この、「パリ最大級のデパート」に足を運びます。本当に、「すぐ近く」なので、歩いても良かったのですが(「銀四交差点」から「有楽町駅」と大差ない...)、やっぱり「メトロ」ですか...。ちょっと記憶が不確かなのですが(多分、事前の「行動予定表」では、路線を見間違えています)、最寄りの、「Chaussee d'Antin La Fayette(ショセ・ダンタン・ラ・ファイエット)」駅(9号線)を目指します。

 

ちょっと長くなりましたので、この続きはまた「次回」ということにいたしましょう。

それではまた...。

 

 

 

Olympia 64 Olympia 64
 
Amazon

 

(daniel-b=フランス専門)