「過去旅」について書いています。

 

昨年連載した、2008年の「第1回目」の「パリ&ブリュッセル」に続く、「第2回目」(2010年)の旅行記です。

以下に、前回の旅行記の「リスト」のページを貼っておきます(「今回分」も含みます)。

 

http://ameblo.jp/daniel-b/themeentrylist-10097133133.html

 

さて、それは、2010年6月17日木曜日、「成田空港 第1ターミナル」でのことです。

 

「その1」(2日付け)で書いた通り、「さあ、いざ、パリへ出発!」という時になって、搭乗口前では、「思いもよらない」アナウンスが...。

 

「全日空パリ行き205便は、機材の "不具合" のため、出発が遅れる見込みです...」(という「内容」で、実際はまったく「この通り」というわけではありません)

 

その場の作業で「飛べる」、という判断なのでしょうから、「深刻」ではなさそうですが、それよりも、「到着の遅れ」が心配でした。ただでさえ、第1回目の旅行での、セントレア発の日航便(定時10時05分発)よりも、1時間以上遅く出発するというのに...(定時11時20分発、到着予定は、現地時間16時40分です)。

 

予定では、17時30分頃までには空港を出て、18時30分頃には「ホテルに到着」のはずでした(この時点で、すでに「甘い!」のですが...)。チェックイン予定時刻は、「19時頃」にしてありましたが、ガイドブックなどには、「18時頃までにチェックインを行なうホテルが多く、遅れる場合には、前もって連絡しておくこと。連絡しないと、予約が取り消される場合もある」と書いてありますので、なおさら「焦り」ました。とはいえ、「出発予定時間」である現時点では、パリはまだ明け方の「4時過ぎ」です。いくら「24時間対応」であっても、こんな時間に、いきなりの「長距離国際電話」は、常識的に考えても、「避けるべき」でしょう...。

 

とにかく、こうなってしまっては、「成り行きに身を任せる」しか方法がありません。せっかくなので、「搭乗の案内」があるまでは、もう少し、辺りを見学していることにしました(ここではもう、「乗り継ぎのルート」確認か、「ネット」ぐらいしか出来ませんけどね...)。

 

定時からは、「1時間」くらいは過ぎたでしょうか。やっと「搭乗」の案内があり、ちょっと「ホッ」としました。さあ、いよいよ「機内」へ乗り込みます..。

 

機材は、いわゆる「ハイテクジャンボ」の、「ボーイング747-400型」機です。現在では、全日空、日航とも全機が「退役」していますが、全日空の「定期便ラスト・フライト」は、この翌年、2011年1月3日のパリ発成田行きNH206便(今回、私が、「復路」で利用した便)だったということです。

 

機内は、「3クラス仕様」(厳密に言えば、「プレミアムエコノミー」を含む「4クラス」)で、私の座席は「17K」(進行方向右側の「窓側」)でした。「国内線」ならば、これより前方も「プレミアムクラス」ですが、「国際線用機材」では、「憧れの的」、「ファーストクラス」...。

「ビジネスクラス」に乗っていて何ですが、カーテンで仕切られた「向こう側」は、「中を覗く」ことすら出来ません...。いったい、「どんな世界」なんだろう...。

(「第1回目」の時は、行きも帰りも「2クラス仕様」でしたからね...)

 

成田を出発すると、かなり「旋回」して上昇したと思います。通常の、「国内線札幌行き」のルートではなく、早々と「日本海側」へ出て、かなり長く「洋上飛行」をしていました。

 

往路も復路も、担当のアテンダントは、確か「フランスの方」だったように思います。行きは「男性」の方で、「練習がてら」に、フランス語でオーダーをした憶えがあります。

 

私の席の近くの方は、どうも「常連さん」のようで、分からなかったことをちょっと教えてくれたりもしたのですが、「休息タイム」には、「窓を塞げ」、と...。

 

「意地でも起きててやる!」と思った「前回」(昨年10月6日付け「その2」参照)と違って、「不覚」にも、食後に「ウトウト」としてしまい、「万事休す」...。

 

いいよーだ...。次からは「夜間飛行」で行くから...(自分だって、今寝過ぎると、「時差ぼけ」になるんじゃねーの?)。「予定は未定」ですけどね...。

 

モニターで見る「真下の映像」はちょっと...。最後の1時間ほどは、半分くらい開けて外を見ていましたが、やっぱり、スッキリはしません...。「深夜便」に乗れば、直行便で「夜明け前」に到着で、「時差ぼけ」も避けられますし、乗り継ぎ便なら、朝の「大渋滞」も避けられるでしょう。本当に、「同じこと」なら、この方が良いかも知れません...。

 

モニターでは、当機の「現在の速度」も表示されますので、それを見ていましたが、そのスピードは、「時速1,000km前後」と、かなり「高め」でした(通常は「900km/h前後」でしょうかね...)。

「復路」は「追い風」になりますので、このぐらい出てもおかしくはないのですが、「往路」でこのスピードとは...(「不具合」もあったというのに...。「それ」って、いったい、何だったんだろう...)。

あまりに「速く」飛ぶと、機体が「破損」してしまいますから、これが、「安全に、速く飛べる速度ギリギリ」ということになるのでしょうね。

 

さあて、「なんだかんだ」ありましたけれども、無事、「パリ・シャルル・ド・ゴール(ロワシー)空港」に到着しました...。

 

この「広大」な空港では、着陸してから、駐機場へ入るまでに、かなりの時間がかかりますが、運が良ければ、敷地内に「静態保存」されている、「コンコルド」の姿も目にすることが出来ます(場所は、ターミナル1、2の中間、LCCや、チャーター機、プライベート・ジェットが発着する「ターミナル3」に近く、「ヒルトン・エアポート」からは、徒歩圏内のようです)。

 

「ターミナル1」に到着すると、駐機場のある「サテライト」から、入国審査のある「メインビル」へは、地下トンネル内を、「ムービング・ウォーク(動く歩道)」で移動します。そして、この「ターミナル1」の面白いところは、他の多くの空港と違って、「到着フロア」が、「出発フロア」よりも「上」にあることでしょう。

 

預け入れた荷物の受け取りが始まるまでに、私は、何とか、ホテルへの連絡を試みました。

この空港への到着は、「あのスピード」のおかげで、予想よりも「早く」にはなっていましたが、それでも、もう17時は過ぎていたと思います。今回も、念のために用意した「レンタルケータイ」(「前回」のものより使いにくい...)を使って、「無謀」にも、「ホテル」へ連絡...。

 

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電話は程なくつながりました。ホテルは、前回と同じく、グルネルの「ノヴォテル・パリ・トゥール・エッフェル」ですが、まずは、自分の「予約状況」を伝えねばなりません。

 

結果として言ってしまえば、こちらから言うぶんには「伝わる」のですが、向こうからの質問で、どうしても「分からない」単語が出て来て...。結局、この「コミュニケーション」は、中途半端なまま、「失敗」に終わったと思います...(「慣れないこと」するんじゃなかった...。でも、「チャレンジ」してみた自分に、「大きな拍手」を!!)。

 

とにかく今は、「ターミナル1旅情」に浸っているどころではなく、一刻も早くタクシーに乗り込み、ホテルを目指すまでです...。

 

今回の運転手は、40代ぐらいの方で、印象も悪くありませんでした(この点については、私は「ツイている」とも思います)。

 

とりあえず行き先を告げ、「スタート」するまでは「順調」でした。ところが...。

 

「なんじゃこりゃあ~っ!!」

 

パリ市内への高速道路「A1」は、「片側4車線」もある「大動脈」ですが、すべての車線が車で埋まり、車線を変更しようにも、なかなかうまくいかず、ほとんど前へ進めません...。

前回来た時には、その「スピード」に少し「ビビった」ところさえあったのに、今回は、まったくその「逆」...。

 

そう言えば、前回、夕方の「シャンゼリゼ」で、「ものすごい量」の車を見ました。それで、タクシーにも「乗車拒否」を受けたのでした...(昨年11月12日付け「その7」参照)。

 

「首都高(Peripherique)」に入っても状況は変わらず、一般道に降りることもままならず、「ポルト・ドフィーヌ」も、「オートイユ」(「ブーローニュの森」「ロンシャン競馬場」方面)も通過、やっと降りられたのが、その次の「ポルト・ド・サン=クルー」で、ホテルへは、「南側」から「戻る」形となってしまいました...。

 

運転手さんは、本当に「温厚そう」な方でしたが、途中では、急な「車線変更(割り込み)」の車に、「声を荒げる」場面もありました...。

 

かかった時間は、前回の、おおよそ「倍」くらいだったと思います。料金は、「60ユーロ」となっていました(今回は、「領収書」をちゃんともらっています。通常は、約45ユーロほどで、「チップ」を入れて、50ユーロ札を渡せば「ナイス!」でしょう...)。

 

なぜ、これほどまでに車が多いのか...。

 

理由は「簡単」...。

 

「公共交通機関が、アテにならないから」なんじゃあ~っ!!

 

フランスの「公共交通機関」(「メトロ」「RER」など)は、今すぐ「スト(greve)」をやめろ!!

 

と、私は言いたいです。この「大渋滞」は、本当に「トラウマもの」ですよ...。

これで、何が「パリ協定」なのですか...。

 

ようやくホテルに到着です(この後すぐ、スーパー「モノプリ」へ行っていますが、そのレシートの時刻は、「20時05分」となっていました)。

 

フロントで手続きすると、やはり、先ほどの「電話の件」が話に出ました。電話で応対してくださった方は「男性」でしたが、フロントの係の方は「女性」で、とても聴き取りやすい発音の方だったと思います。

 

「英語で話した方がよいですか?」ときかれたので、私は、「フランス語でいいです」と答え、さらに、「喫煙ルーム、禁煙ルームどちらにしますか?」ともきかれたので、私は迷わず、

 

「non fumeur!(「禁煙」で!)」

 

と答えました(「ネット」での手配時には、「RUN OF HOUSE(部屋指定なし)」となっていました)。

 

思いもよらない「大渋滞の洗礼」で、とても疲れてしまいましたが、これで何とか、「長い1日目」も「終わり」です...。

 

それではまた、「次回」に続きます...。

 

(daniel-b=フランス専門)