さて、「インディ500」の興奮もまだ「冷めやらない」といった感じですが(「インディ500」の勝者は、瞬く間に「全米」でその名を知られることになります。それだけ「スゴイ」ということです...)、こちらでは、今回から、「ヨーロッパ」です。この「新シリーズ」を始めることにいたしましょう。

 

昨年連載した、2008年の「第1回目」の「パリ&ブリュッセル」に続く、「第2回目」(2010年)の旅行記です。

以下に、前回の旅行記の「リスト」のページを貼っておきます。

 

http://ameblo.jp/daniel-b/themeentrylist-10097133133.html

 

前回は、あまりにも「細かく」書き過ぎたところもあって、かなりの「長期連載」となってしまいました。今回は、「要点」はしっかり押さえつつも、「簡潔」にまとめたいと思っています(そう言っててまた「長く」なったりして...)。

 

最初の旅行の時と比べると、意外と、こちらの方が、「忘れていること」が「多い」かも知れませんが、その場合でも、「有用な情報」をできる限り載せたいと思いますので、その点は、どうかご了承ください...。

 

さて、「旅行先」こそ、「初の海外」となった「第1回目」と「同じ」ですが、当然ながら、内容はまったく同じではありません。今回は、前回よりも、はるかに「格安」な、全日空の「(正規)ビジネスクラス割引運賃」(「週末の利用」が条件です)を利用しての旅行となりました。

 

前回が、セントレア発着の「日本航空(「エールフランス」の割引運賃を利用)」で、パリ・シャルル・ド・ゴール空港では、「ターミナル2F」の利用となりましたので、今回は、最初から、「ターミナル1」を発着する、全日空便「NH205(往路)」「NH206(復路)」(当時の、「成田発着」)を利用することに決めていました。

 

パリ・シャルル・ド・ゴール空港(ロワシー)「ターミナル1」と言えば、「パリ空港の人々(tombes du ciel)」(1993年, フィリップ・リオレ監督)という映画の「舞台」にもなりました。現在では、すでに「忘れ去られている」作品かも知れませんが、1995年度の、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」にも出品され、「グランプリ」も獲得した名作です。と言うより、トム・ハンクス主演で話題となった、2004年の作品「ターミナル」(スティーヴン・スピルバーグ監督)の、「元ネタ」と言った方が分かりやすいでしょうか...。

 

カナダ・モントリオールの空港で、寝ている間に、パスポートや現金など「貴重品」をすべて盗まれてしまった学者のアルテュロは、そのまま飛行機に乗り込み(現在では、「テロ防止」「密航防止」のために、搭乗口でもパスポートを確認しますので、まず、「有り得ません」...)、このシャルル・ド・ゴール空港「ターミナル1」に到着しますが、当然ながら、そのまま入国を認められるわけはなく、確認が取れるまで、「トランジット・エリア」(「乗り換え」のための「一時滞在エリア」)から出られなくなってしまいます。

 

この作品は、そこで出会った人たちとの「奇妙な交流」を描いた、「ペーソス溢れる」、それでいて、「心温まる」物語ですが、「実話」が元になっており、「モデル」となった人物も「実在」します。アルテュロ役の、ジャン・ロシュフォール(1930-)も、「好きな俳優」であり、とにかく、「素晴らしい」のですが、空港に住む人々、ことに、ゾラ少年役のイスマイラ・メイテ(年齢、経歴など不詳)がまた素晴らしかったと思います。

 

この映画に関する資料は、もうほとんど「ない」くらいなのですが、当時、空港、入管当局の「全面協力」のもと、撮影が行なわれたようです。また、主題歌はなんと、「ポーランド語」の曲で、「daleko tan」(「はるかに遠い」という意味のようです)という曲が、とても「印象的」に使われていました。

 

遠い はるかに遠い

わが家に想いを馳せる

遠い はるかに遠い

愛するひとを想う

祖国は私に冷たかった

もう二度と戻らない

今いる所は息苦しい

森の中で眠りたい

 

(アレクサンドル・チャストキエヴィッチ/小林真理訳)

 

前回の旅行記でも採り上げました、「トーゲの姉さん」こと、オオトウゲマサミさんの著書、「ひとりパリ行き いいことたくさんの旅ノート」でも、冒頭にて、この作品が紹介されています。第1回目の旅行の前に、このDVDも購入して見ていますので、「この次は必ず、 ターミナル1へ!!」と思っていたことも、また「事実」です。

 

こうして、またしても「個人手配」にこだわり、「ツアー」に頼ることのない、「2度目の大冒険(海外ひとり旅)」へと出かけることになった、「私」なのでした...。

 

搭乗便は、6月17日木曜日、成田発の全日空205便(定時11時20分発)です(成田空港でも、ターミナルは「1」となります)。

 

この行程ですから、当然、「前泊」は必要です。今回は、荷物のことも考え、小松-羽田間も往復航空機(こちらは「日本航空」)とし、スーツケースも、成田市内のホテルへ、あらかじめ送っておきました。水曜日は、都内にて、いくつかの用事を済ませ、そこまでで出来た荷物も、「宅配便」で自宅へ送り、本当に、「身軽な状態」を心掛けて、ホテルへと向かいました。

 

ホテルは「フランス系」(と言ったら、分かってしまうかな...?)でしたが、ここでは特に「フランス語」は必要なく、「日本語」で「OK」です(笑)。また、翌朝は、空港への「無料シャトルバス」が出るということなので、「ありがたく」、利用させてもらうことにしました。

 

その「空港バス」ですが、当時はまだ、空港へ立ち入る際の「検問」がありました(2015年3月30日限りで「廃止」されたそうですが...)。

 

この、一連の「検問」のため、これまで、JRで(「路線完乗」のため、)「成田空港駅」まで到達したときでも、駅から出ることもなく、「引き返し」ていました。実際、成田空港の「ターミナル内」に立ち入ったのは、今回が「初めて」だったのです。

 

全日空便は、「第1ターミナル 南ウィング」からの出発となります。

 

「チェックインカウンター」は4階で、所定の手続きを済ませた後、「保安検査場」を通過します。

 

3階へ降りると「出国審査」ですが、さすがは「成田」、「スゴイ人の量」だと思いました。ここを抜けると、その先は、「ものすごく広い空間」のように思えました。端から端まで歩くと、いったい、どのくらいの距離になるのでしょう...。

 

「搭乗口」は「38番」。とりあえずは、「ラウンジ」でのひとときを過ごして、出発を待ちます。しかしながら、「搭乗口前」へ戻ってみると、「驚き」の案内が...。

 

「パリ行き205便は、機材に"不具合"が発生しましたので、ただいま修復中です。準備が整い次第、搭乗のご案内をいたしますので、今しばらくお待ちください...」(といった内容の案内でした...)

 

「えええ~っ!!」

 

私は、ちょっと困ってしまいました。「不安」にもなりました。話の内容だと、「飛ばないことはない」のでしょうが、よりにもよって、「機材に"不具合"」って...(コワッ...!!)。

また、外国の場合、ホテルによっては、「連絡なしの遅着は"キャンセル"になる場合がある」と読んだこともあるので(日本でも、「遅れる場合」は、連絡を入れるのは当然のことですが...)、その意味でも「不安」でした。

 

「どうしよう..。着いたら連絡入れなくちゃ...」

 

普通に「会話する」ことにもまだ「慣れない」のに、「電話」って...。

 

ホント、「お先真っ暗」でしたね~。この時は...。

 

果たしてどうなることやら...。

 

やっぱり...、「次回」に続きます!!

 

(daniel-b=フランス専門)

 

 

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