天国の書

神によって創造された、秩序、場所、目的に対する

被造物への呼びかけ

第7巻(6）

神のはしためルイザ・ピッカレータ

神の意志の小さな娘

　目　次　

【 6 】

◆1906年10月8日

　十字架は人間にとって馬の手綱のようなものである。

◆1906年10月10日

イエスは人間のすべての行為に一致している。

◆1906年10月13日

離脱。神の鏡であるこれらの書物の必要性。

◆1906年10月14日

自尊心は恩寵を毒する。聖体拝領を怠った魂の煉獄。

◆1906年10月18日

イエスを最も喜ばせる行いは、隠された行いである。

◆1906年10月16日

　天国ではそれぞれの善がいかに異なるメロディーであるか。

◆1906年10月23日

この時代、すべてが女々しい。

◆1906年10月25日

　恩寵はそれを受け入れる者にとっては光であり、受け入れない者にとっては火である。

◆1906年10月20日

　イエスは聖職者たちの現状を嘆かれた。

◆1906年10月28日

光であるものはすべて神からくる。

1906年10月8日

十字架は人間にとって馬の手綱のようなものである。

私がいつもの状態でいると、祝福されたイエスがほんの少しお出でになり、私にこう言われました。

「娘よ、十字架は被造物にとって、馬にとっての手綱のようなものです。人間が手綱を使わなかったら馬はどうなるでしょうか？飼いならされず、奔放で、崖から崖へと進み、人間に対してもそれ自体にとっても凶暴で有害なものになるでしょう。一方、手綱があれば、飼いならされ、まっすぐ歩き、忠実な友として人間の必要に応え、人間がそれを守り、馬が人間を守るので、どんな崖であろうと安全でいられます。　これが人間にとっての十字架なのです。　十字架は彼らを従順にし、落ち着かせ、人間が自らの内に感じる火のようにむさぼり食う情熱の道を突き進むのを押しとどめます。ですから、十字架は神に対して怒り、自分自身を傷つける代わりに、彼の激情を静め、和らげ、彼を導き、神の栄光と彼自身の救いに役立つのです。　ああ、もし神の摂理がその慈悲によって、人間を抑制するための手綱としての十字架をもちいなかったら……ああ、どれほど多くの悪の中に哀れな人類が横たわっているのを見ることになるでしょう！」

1906年10月10日

イエスは人間のすべての行為に一致している。

今朝、祝福されたイエスは、光りの奔流の中にご自身を現わされ、被造物たちはこの光で満たされて、人間のすべての行動は、この光から促されるという形をとるようになされました。それを見ているとき、祝福されたイエスが言われました。

「娘よ、私は人間のほんのわずかな行動、たとえそれが一つの考え、一つの呼吸であれ、一つの動きであれ、それに絶えず一致しています。しかし、被造物たちは、彼らに対する私のこのような態度を考えず、私から自分たちの営みそのもののいのちを受けているにも関わらず、私のために自分たちのすべての行いを行わないばかりか、自分たちの行いを自分たちだけの行いだと思い込んでいます。ああ、もし彼らが、私の彼らに対するこの絶え間ない態度ついて考えさえすれば、私の栄光と彼らの益を損なってまで、私のものを略奪することはないでしょう。彼らは私のためにすべてを行ない、それを私に捧げるべきなのに。　私のために行われたことは、すべて私の中に入ることができ、私はそれを来世で彼らにすべてを与えるために私の中に留めておきます。しかし、私のために行われないすべてのことは、私の中に入ることが出来ません。なぜなら、それは私にふさわしい業ではないからです。それどころか、私は彼らに吐き気を覚え、私の業があったとしても、彼らを拒絶します。」

1906年10月13日

離脱。神の鏡であるこれらの書物の必要性。

私がいつもの状態でいると、良きイエスが少しの間お姿をお見せになり、私にこう言われました。

「娘よ、魂がすべてを解放されているかどうかを知るためには、これを見るだけで十分です。もし魂の中に生まれた聖なる望みや取るに足らない望みさえも、聖なる平安をもって神の意志に捧げる準備が出来ているなら、それは魂が解放されたことを意味します。しかし、もし魂が心を乱し、狼狽するなら、それは魂が自分のために何かを持っていることを意味します。」

「望み」という言葉を聞いて私は言いました。

「至高の善よ、私の望みはこれ以上書きたくないということです。それがどれほど重くのしかかっていることか…あなたのご意志から外れ、あなたを不快にさせることを恐れていなかったら、私はそれをしないでしょう。」

そして主は私の言葉を遮るようにこう付け加えました。

「あなたはそれを望んでいませんが、私はそれを望んでいます。私があなたに語ること、そしてあなたが従順さゆえに書き記すことは、今のところ、あなたと、あなたを指導する役割を担う人々にとっての鏡となります。しかし、それが他の人々の鏡となるときが来ます。だから、私によって語られ、あなたが記したものは『神の鏡』と呼ぶことができます。あなたは私の被造物たちからこの神聖な鏡を取り上げたいのですか？　真剣に見てごらん、娘よ、すべてを書かないことによって、この『恩寵の鏡』を制限したくないのです。」

これを聞いて、私は混乱し、恥ずかしくなり、主の最後の言葉を書くことに大きな抵抗を感じましたが、従順が絶対的に私にそれを課し、私はただ従うだけでした。神に感謝。

1906年10月14日

自尊心は恩寵を毒する。聖体拝領を怠った魂の煉獄。

いつもの状態でいるとき、私は赤ん坊のイエスと自分の外にいることに気が付き、イエスは司祭にこう言われているようでした。

「自尊心はあなたと他の人の恩寵を毒します。実際、あなたの務めは恩寵を施すことです。もし魂があなたの言動が尊敬されるためのものであると感じるなら—この毒が存在するとき、それは容易に見抜くことができます—恩寵は単独でもたらされるのではなく、あなたの持っている毒と一緒に注がれます。ですから、彼らは生き返る代わりに、死を見出すのです。」

そして、こう付け加えられました。

「あなたが神である『すべて』に満たされるためには、すべてを脱ぎ捨てる必要があります。そして、自分の中に『すべて』を持つことで、あなたのところにやって来るすべての人々に『すべて』を与えることができるでしょう。そして、『すべて』を他者に与えることで、あなたはすべてから自由にになり、誰もがあなたの言動が尊敬されるためのものではないかとは疑わなくなり、さらに、あなたの内に住まわれる『御方』にふさわしく、人間的なものから神聖なものへと変わっていくでしょう。」

この後、私は煉獄から来た魂を見ましたが、その魂は私たちを見るなり隠れるように私たちを避けました。魂は赤面し、まるで押しつぶされたかのようでした。私は魂が赤ん坊の所に駆け寄るのではなく、逃げ出したことに驚きました。イエスが姿を消したので、私は魂に近づき、その理由を訪ねました。魂は恥ずかしくて一言も話せませんでしたが、私が無理強いすると、魂はこう言いました。

「神の正義は、私の額に混乱と神の臨在に対する恐れを封印し、神を避けることを強いられました。私は自分の意志に反して行動しています。というのも、神への憧れで夢中になっている間に、別の痛みが押し寄せてくるからです。だから私は神を避けるのです。おお、神よ、神を見ること、そして神を避けること、これらは死すべき、言葉にできない苦しみです！　しかし、私は他の魂の痛みとは違う、これらの苦しみに値します。というは、敬虔な生活を送る中で、些細な事、誘惑、無関心、恐れのために、また時には、聴罪司祭に聖体拝領を受けない理由を聞かせるために、聖体拝領を受けないという乱用を何度も行ったからです。魂はこれらすべてを無意味だと考えますが、神はこれを最も厳しく裁き、他の苦痛を凌駕する苦痛を与えます。なぜならこれらは愛に向けられた過ちだからです。これらすべてに加えて、最も祝福されたイエス・キリストは、愛と魂にご自身を捧げたいという願望に燃えておられます。魂はそれを受け取るために主に近づくことが出来るにも関わらず、それをしないとき、主は自分が愛と共に絶えず死んでいくのを感じます。あるいはそれ以上に、魂が多くの役に立たない口実で無関心なままであるとき、主がお受けになる侮辱と不快感は、主を苛立たせ燃え立たせるほどです。しかし主はその炎を吐き出すことができません。主は、ご自分の愛に窒息し、それを分かち合える相手を見つけられず、気が狂いそうになりながら、繰り返し言います。

「私の溢れる愛は無視され、忘れ去られます。私の配偶者と名乗る者でさえ、わずかでも私を受け入れ、彼らと共に私を注ぐことを切望していません。ああ、私は何一つ報わない！ああ！ああ！ああ！私は愛されていない！私は愛されていない！」

ですから、この過ちから私を清めるために、主は、魂が主を受け入れないときに主がお受けになる苦しみを私に分かち合わせてくださっているのです。それは苦しみであり、悲しみであり、炎であり、それに比べれば煉獄の炎など無に等しいと言えるほどです。」

この後、私は自分の中にいて、その魂の痛みについて考え呆然としていましたが、このように聖体拝領をないがしろにするのは、実際には何の役にも立たないことです。

1906年10月16日

天国ではそれぞれの善がいかに異なるメロディーであるか。

以下のことを書くのを怠っていましたが、従順が私に書くように命じました。

私は自分の外にいるようで、天国では特別な祝宴が開かれ、私はその祝宴に招かれているようでした。と、いうのも、そこでは学ぶ必要はないのに、自分の内面に注ぎ込まれた感覚になりました。なぜなら、他の人が歌ったり、行なったりすることはなんでも、自分も同じように出来るようになるからです。このとき私には、祝福されたものたちは、それぞれのキー、つまりメロディーそのものであり、それぞれが互いに異なっていても、すべてがハーモニーを奏でているように思えました。ある者は賛美の音符を歌い、ある者は栄光の音符を歌い、ある者は感謝の音符を歌い、ある者は祝福の音符を歌いますが、これらのすべての音符は「愛」という一つの音符に再結合します。一つの声がすべての声を再統合し「愛」という言葉で終わるようです。この「愛」という叫びは、他のすべての声がこの「愛」という讃美歌の中で消え去ったかのように、甘く力強く響きます。

すべての祝福された者たちは、この「愛」という叫びや讃美歌によって、恍惚となり、眠気に襲われ、目覚め、酩酊し、高く、調和し、美しくなり、天国全体の耳をつんざくほどでした。彼らはもう一つの楽園に参加したといえるでしょう。しかし、より大声で叫び、「愛」という音符をすべてのものに響かせ、天国そのものに大きな幸福をもたらした幸運な人は誰だったでしょうか？　彼らは地上に生きていたとき、最も主を愛していた人たちでした。ああ、彼らは偉大なこと、苦行、奇跡を行なった人たちではありませんでした……ああ、いえ、そんなことはありません！　愛だけがすべてを凌駕し、すべてを置き去りにします。だから、主に喜ばれるのは、多くを愛する人であって、多くを行なう人ではありません。私は馬鹿げたことを言っているようですが、どうすればいいのでしょう？　それは従順のせいです。天国のことは地上では話せないことを知らない人はいるでしょうか？　それで、これ以上馬鹿げたことを言わないために、ここで止めます。

1906年10月18日

イエスを最も喜ばせる行いは、隠された行いである。

いつもの状態でいると、祝福されたイエスがやっとお出でになり、私にこう言われました。

「娘よ、私が最も好む行いは、隠された行いです。なぜなら、人間の精神から解放され、それ自体にとても貴重な物が含まれているので、私はそれらを私の心の中で最も貴重なものとして留めます。そのため、千の外的で公的な行いと、一つの内的で隠された行いを比べても、千の外的な行いは一つの内的な行いよりはるかに劣ります。というのも、外的な行いには常に人間の精神が関わっているからです。」

1906年10月20日

イエスは聖職者たちの現状を嘆かれた。

いつもの状態でいると、気が付くと聖なる礼拝に参加する大勢の人々がいる教会の中にいました。そうしていると、政府の権威によってこの神聖な場所を冒涜するために他の人々が入ってきたようでした。ある者は飛びかかり、ある者は暴力を振るい、ある者は冒涜的に至聖なる秘跡と司祭に手をかけました。これを見て、私は泣きながら祈り、主に言いました。

「彼らがあなたの神聖な神殿を冒涜するような行為に及ぶことを許さないでください。これらの恐ろしい罪のために、あなたが被造物にそれほど多くの恐ろしい懲罰をお与えになるか、誰も知りません。」

私がそう言っていると、主は私に言われました。

「娘よ、これらすべての大きな罪の原因は、一つの罪が他の人々をさらなる罪に陥れる原因であり、懲らしめであり、司祭たちの罪です。彼らは冒涜的なミサを行い、秘跡の儀式に不純な行為を混ぜ、私の聖なる神殿を秘かに冒涜した最初の者たちなのです。そして聖なるものの外見を装って、私の聖なる神殿を冒涜するだけではなく、魂である私の生きた神殿を冒涜し、暴力を振るい、私の体そのものを冒涜するまでに至りました。一般人は、これらすべてをなんとなく察してはいますが、その中にいて、自分たちの旅に必要な光を見出せず、いや、むしろ、彼らは暗闇しか見出せず、信仰の美しい光を失うほどに曇ったままにされています。しかも光がなければ、彼らがこのような深刻な事態に達するのも不思議ではありません。それゆえ、司祭たちのために祈りなさい。司祭たちが人々の光となるように。そうすれば光は再び甦り、人々がいのちを得て、自分たちが犯した過ちが分かるようになります。そして、それら重大な懲罰の原因を見ることによって、彼らはこれらの深刻な過ちを犯すことを反省するようになるでしょう。」

1906年10月23日

この時代、すべてが女々しい。

いつもの状態でいると、私の愛おしいイエスが少しの間来てくださり、虐げられ、苦しめられているすべての人々の憎しみを私に注がれようとしました。その時主は私にこう言われました。

「娘よ、被造物が私に与える憎しみは、私には抑えることが出来ないほどです。だからそれらをあなたと共有したかったのです。この時代、すべてが女々しい。司祭たちは男性的な特徴を失い、女性的な特徴を身につけたようです。そのため、男性的な司祭はごく稀にしか見られず、それ以外はすべてが女々しい。ああ、哀れな人類はなんと嘆かわしい状態なのでしょう！」

そう言ってイエスは姿を消しました。私自身はこの意味を理解していませんが、従順は私にそれを書くことを望んでいました。

1906年10月25日

恩寵はそれを受け入れる者にとっては光であり、受け入れない者にとっては火である。

いつもの状態でいると、気づくと自分の外にいて、私を十字架にはりつけにしようとしている人たちがいるようでした。彼らが私を十字架に横たえていると同時に、私の内で主が見え、主もご自身を横たわられました。なので、私の手には主の手があり、釘は私の手を主の手を貫いていました。私がどんな苦しみを受けても、主も同じように苦しんでくださる。あの、先の無い釘が私たちに与える痛みは、死にそうになるほどでしたが、イエスと一緒に死ねるなんて、なんて甘美なことでしょう！私はただ、自分が死なないことだけを恐れていました。

そして、彼らが私の足を十字架につけようとしたとき、イエスは私の内側から抜け出して、私の前に現れました。この後、主は私に言いました。

「娘よ、恩寵を受けるものにとってそれは光であり、道であり、滋養であり、力であり、安らぎです。しかし、それを受け取らない者にとっては、光りを見出せず、足元の地盤が消えるのを感じ、空腹で力のないままであることに加え、恩寵は火と刑罰に変わります。」

主がそう言っておられる間、イエスの手から光の奔流が出て来て、それが被造物に降り注ぎました。この光は、ある人にとっては光のままであり、ある人にとっては火に変わりました。

1906年10月28日

光であるものはすべて神からくる。

聖体拝領を受けた後、私は自分が多くの光の中にいることに気づきました。それはイエスご自身で、彼は私にこう言われました。

「娘よ、光であるものはすべて私のものであり、被造物のものではありません。それは太陽の光によって養われた人のように起こります。もし彼が、自分が享受している光が自分に起源をもつと考えているなら、彼は愚かで無能な人間です。しかし、こうも言えます。その人は太陽の光を享受する代わりにこう言うかもしれません「日陰を歩きたい」と。そして光から遠ざかるのです。魂は私の光から遠ざかると暗闇となり、暗闇は悪しか生み出さないのです。」

（7）に続く…

だんごむし通信

天国の書「第7巻」もう3～4回で終わります。

ちょっと翻訳には自信がありませんが…

また時々飽きてしまって脱線したりしますが、

地味に更新していきますのでお待ちくださいね。

みなさんに神様の祝福がありますように

私個人の判断で、基本的にフォロワーさんが50人を越え、

またご自分のフォローされている方が50人を越えている方の

フォローは整理させていただいています。

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天国の書 第7巻（6）

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