2021年3月11日付の
NIKKEI STYLE「なやみのとびら」に
次のような悩みが投稿されていました。
「同期が私への妬(ねた)みを
直接言ってきます。
“大卒だから給料が高くていいわね”
“英語が話せていいわね”など、
大半は言いがかり。
“比較されて気分が悪い。大嫌い!”
とまで言われました。
相手の方が年下なので
定年まで一緒と思うとしんどいです。」
投稿者は、愛知県在住、50代の女性です。
妬みというのは、
比較対象との差異が
小さいほど起こる感情です。
妬みを言ってくる同期にとって、
相談者は手が届きそうな対象なのです。
その意味で、
残念ながら、
この同期の妬みが
止まることはないでしょう。
相談者の悩みを
直接的に解消する方法の一つは、
勤務先に異動願を出し続けることです。
とりあえず、
できる限り妬みを言ってくる同期との
距離を取るのです。
もう一つの方法としては、
勤務先にハラスメント対策に
関する組織があれば、
そこに相談するということも
考えられます。
ただしこれらの行為は、
その同期に対して
敵対心を表明することになります。
そのため、
その同期の相談者に対する
感情がさらに悪化する
危険もあります。
従って、
いっそ、
考え方を改めて、
この同期に対して
感謝の気持ちを
持ち続けるという方法も
考えられます。
当人から直接“嫌い!”
とまで言われたのに、
許すだけでなく、
感謝までしろというのか!?
そんな声が聞こえてきそうです。
でも、
感謝の心は、
状況を一変させる
可能性も秘めているのです。
妬むということは、
この同期は相談者に
それだけ関心が
あることの裏返しなのです。
愛憎は表裏一体というわけです。
さらに、
妬まれているということは、
相談者が心理的優位に
立っているということもできます。
その点で、相談者は、
優位に立つものとして
その同期に対して
“憐み”をかけることが
できるというわけです。
もちろん、
“憐み”という感情を
背景に感謝してしまうと、
下手をすると
“皮肉”と捉えられかねず、
逆効果になる危険もあるので、
あくまで素直な気持ちで、
感謝を繰り返すことが大事です。
このような感謝を続けていると、
心理学でいうところの
“ミラー効果”で
その同期の感情が
好転する可能性があるのです。
嫌いな相手には対しては、
どうしても嫌いな感情が
態度に現れ、
その態度が相手に通じ、
相手も同じような態度を
取ることになります。
感謝を続けるというのは、
その逆を狙うということです。
このようなやり方は
“あざとい”
と思われるかもしれません。
しかし、
ずっと妬まれるよりは、
たとえわずかかもしれませんが、
好転する可能性に
賭けてみる価値は
あるかと思います。
