我が事務所は三本の矢の一本だ。一番哀れで頼りにならない一本。弁護士の会長、司法書士の名誉会長、そして特命行政書士の俺。三位一体。三本の矢が上手く機能していたからこそ、ここまで俺も廃業せずに特命行政書士でいれた。

 

 だがしかし三本の矢が折れる事態になっている。

 

 会長の弁護士はモチベーションが全く無い。「弁護士になりたいと思ったことは一度も無い。」「弁護士を辞めたい。」「辛い事ばかりでヤル気が無い。」と泣きながら会長は今の想いを俺に話してくれた。

 だから仕事はセーブしている状態だ。いつ辞めてもおかしくはない。

 

 名誉会長の司法書士も今年引退予定だ。だがしかし他にやる事が無いらしい。仕事を辞めたら、したい事がゼロだと。昔は紙飛行機を作成し、公園でどれだけ高く飛ばせるか夢中になっていたが、今はその情熱がゼロになった。唯一の生き甲斐が仕事とチラシ配りである。司法書士の登記の宣伝チラシと一緒に厳選した詩を四枚も配っている。

 

 つまり司法書士は引退したいが、引退しても生き甲斐を無くして困るから、引退するかしないか、今は迷い中である。

 

 そして俺は、行政書士として収入は少しずつ増えてはいるが、それでもこの収入では、全く婚活では低収入過ぎて相手にされないレベルだ。

 今年は遺言執行者の仕事が超絶大型案件の為に、安泰だが、これはあくまで特別ボーナスである。

 

 車庫証明の依頼は増えつつある。建設業は現状維持。他の業務も現状維持。車庫証明は単価が安いから、今後行政書士として、婚活で相手にされるレベルにもっていけるのは不可能な気がする。

 

 それに今までは三本の矢だからこそ上手く成り立っていた。その三本の矢が折れたら、どうなってしまうのだろうか?どう考えても崩壊の未来しか無い。

 

 夜中に冷静になって今後の未来を考えると、果てしなく明るい材料がゼロなのである。絶望してしまう。このままで良いのだろうか?

 

 株式投資だけで食べていけるのか?今までのトータルマイナス68万円なのに。転職するにしても、何が出来るだろうか?やはり行政書士しか無いのか?

 

 考えても考えても答えが出ない。とりあえず、今日一日を精一杯生きる、ダンディーに颯爽に生きる、これだけしか出来ないな。先の事は分からない。

 

 もしかしたら、超絶美人で戸川純様みたいな魅力的な大金持ちの社長令嬢に出会い、恋をして玉の輿に乗れるかもしれない。

 

 厚史小五郎探偵事務所を開業して、日本一有名な私立探偵として連続殺人事件を名推理で解決するかもしれない。

 

 可能性はゼロでは無い。限りなくゼロに近いが奇跡も起きる。

 

 とりあえず三月はWBCがある。楽しみだ。WBCを満喫したい。その後にまた深刻な問題は考える事にしよう。

 

 では、恒例のあの言葉で今日も締めさせてもらうぞ。

「同情するなら、ジョージ・アツーシのファンなら、車庫証明をくれ!!」