放射線被ばくについての論文を紹介します。
クリスティー・レオン医学博士 2009年10月22日
抗酸化物質は現在大いに注目を浴びており、様々なところで話題に上っています。抗酸化物質は果物や野菜に含まれ、細胞の酸化によるダメージからの回復を助ける役割を果たします。抗酸化物質がないと、細胞とその中のDNAは変異を起こし、がんになる危険性が高まります。最近、American Journal of Clinical Nutritionに掲載された論文では、抗酸化物質が細胞を放射線被ばくによるDNAの損傷から守る働きがあると発表されました。
抗酸化物質と放射線被ばくについて
パイロットなど特殊な職業以外の人は高レベルの放射線にさらされることはありませんが、低レベルの放射線は日常的にも太陽や土壌から放射されています。例えば土壌中に存在するラドンは放射性物質であり家屋に蓄積して高レベルになる可能性もあります。またX線や他の医療検査によっても人体に放射線が浴びせられます。抗酸化物質はこれらの放射線の影響を軽減する働きがあります。
抗酸化物質と放射線の影響に関する実験
この実験は放射線の影響を頻繁に受けている航空機のパイロットを対象に行われました(放射線の強度は高度が上がるほど強くなります)。まず、82人のパイロットの食生活を調査し、β-カロテンなどのカロテノイド、ビタミンC、Eなどの抗酸化物質の摂取量を調べました。すると、抗酸化物質を多く摂取しているパイロットほど、DNAの損傷が少なかったという結果が出ました。放射線にさらされているにもかかわらず、細胞へのダメージは防がれていたのです。
すべての人は多かれ少なかれ放射線を浴びています。果物や野菜、抗酸化物質を多く含む食品を日常的に摂取することで、この放射線の影響から細胞を守ることができます。放射線は低レベルでもダメージが蓄積し、いずれがんになってしまう可能性もあります。しかし、カロテノイドやビタミンA、Cを多く摂取する食生活をすることで、がんにつながるダメージから細胞を守ることができるのです。スーパーなどに行った時は是非、色の濃い果物や野菜を買ってください。きっとあなたの細胞を守ってくれるでしょう。