人間の食性として、夕食がいかに基本となったか、また、その影響の元に進化してきたか」とい
うことが重要です。
ダイエットなどで夕食を制限したりおろそかにすることは、本来の人間にとっては自然に反する
行為であり、逆に太りやすい体質になってしまいます。
食欲は、脳幹部にある「食欲中枢」によって支配されています。
食欲中枢は満腹と空腹のそれぞれの状態を感知して、食欲をコントロールするスイッチの役割
をしています。お腹が空いたら食欲がわくように、反対に満腹になったら食欲がなくなるように
信号を送る-このように食欲中枢という脳で判断しています。
また、この食欲中枢は、これまでお話しした原始時代からの記憶があり、本能的に夕食によって
食欲が満足されるになっています。
そこで夕食を我慢するとどうなりますか?
人間本来の食事形態に反していることから食欲中枢にストレスが発生します。そして、それが頻
繁に起こると食欲中枢の働き自体がマヒしてしまいます。
食欲中枢には満腹と空腹の2種類が存在するが、満腹中枢がマヒすれば「どんなに食べても食べ
ることをやめない」ようになり、また、空腹中枢がマヒすればお腹がすいているのにそのことが
感知できない」ようになります。
残酷なようだが「片方づつ、それぞれの中枢をとってしまったらどうなるか?」という動物実験
がなされたことがあります。なんと結果は、食べることを死ぬまで続けるか、反対に飢餓状態に
なっても食べる行動を起こさなかったのです。
現在の日本人は、はたして夕食を十分に食べているのでしょうか(肥満が気になっている人ほ
ど、「夕食を制限しろ」なんていう迷信に惑わされています。
さらに現代人の食事のあり方は、食欲中枢をマヒさせやすい状況になっているのです。
それは何かというと、「単に習慣的に食事をしている」ということです。朝食、昼食、夕食と、
何の疑問もなく食べている、すなわち空腹になったから食べるとか、今は満腹だから食べる必要
はない、とかはまったく関係なくたべています。これでは、満腹、空腹の信号を出すスイッチの
役割である食欲中枢は、ほとんど機能していません。
こうなると、どんなに過食や美食をしていようとも、「もう止めた方がいいよ」という信号は送
られてきません。
その一方で、消化や吸収をつかさどる自律神経は、食欲中枢には無関係な働きをする。口に入る
食べ物はすべて消化、吸収し、そして余ったエネルギーは“脂肪”に変えて体内にせっせと蓄積
しています── 肥満。
原始時代に発達させた脂肪をため込む機能は、飢餓に備えて今も衰えていません。かくして人間
は、太ります。
人は このような脂肪を貯め込む機能は持っていても、それを止める機能は持っていません。
いかがですか。
今日私たちの食生活は、人間の本来の食性とはあまりにもかけ離れている、と言えるのではない
でしょうか。
ではまた次回
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