「負けたくない相手は昨日の自分」
「未来の自分と勝負している」
戦っている相手が過去か未来か忘れましたが、
このような台詞を聞いて格好良いと思ったことがあります。
常に自分と戦いながら、自己を高めていく姿にはストイックな印象があります。
思いがけず、過去の自分と戦う羽目になりました。

撮影機材について、プロアマの垣根はなくなってきたようですが、
それでも業務用とされている機材の大きな利点が拡張性の高さです。
求められる状況によって、機材を組み合わせることで最適化できるのです。
わかりやすい例では、カメラとレンズの組み合わせでしょう。
一般の人からは“カメラ”と一括りにされることもありますが、
カメラとレンズは別の機材であり、それぞれの用途目的によってセレクトされます。

さらに言えばマイクがなければ音も採れませんし、
モニターだと思われている“画面”が
レコーダーとして動画を記録する役割をしていることもあります。
スマホ一台で動画を撮ることに慣れてしまうと想像しにくいかもしれませんが、
それぞれが意図を持って組み合わされているのです。

それらのパーツをつなぐのが、リグと呼ばれる接合部品です。
ネジ穴があったりクリップハンドがついていたり、
マイクシューに取り付けられるようになっていたりと
同じ機材でもリグの工夫次第でいろんな組み立てが可能です。
今度の撮影で求められるパーツ組み立てと似たケースを
少し前にやった記憶があったので、部品を取り出して試してみました。
ところが手持ちの部品だけではどうしても組み立てができないのです。

自分の性格から言って、
その当時に「できない」と投げ出すようなことはしていないはずなので、
かならず解決の方法があるはずでした。
パーツと格闘すること数時間、ようやく答えがわかりました。
たとえばAとBを組み立てる必要があったとして、
Aをいちど分解してA1とA2にしたところで、
A1とBが接合できるということでした。
これだけわかりにくい方法ならば、
はじめからA1的な部品を調達してくれればいいのに
なぜか当時の自分はそうしなかったみたいです。


過去の自分に打ち勝ちましたが、もう少し未来の自分に気を遣えと思いました。