さまざまなものが世間に流通するなかで、
どの呼称がふさわしいのか悩むものが生活に溢れています。
いちおう自分では「〇〇と呼ぼう」と決めているものの、
ひとさまに伝えるときにその言葉を使うと誤解される恐れがあるようなものです。

昨夜、寝る前に予感が働きました。
(この雰囲気だと、窓を開けたまま寝ると明け方は寒いだろうな)
就寝する時点では寒いというほどではなかったのですが、
屋外の空気が冷えてきている秋の夜の気配が感じられました。
根城にしているのは風通しの良さには他の追随を許さない物件なので、
2箇所以上の窓を開けたまま風が吹けば大変なことになります。
予感は当たったようです。
窓を締め切っていても決して暑いということはなく、
むしろ締め切っていなければ“夏用の寝具”で寒さを防げたかわかりません。

僕が呼称に悩んでいるのは、“夏用の寝具”についてです。
世間のみなさんも同じように昨夜は寒さを実感されていたのでしょう。
SNSを覗いてみると、トレンドワードに「タオルケット」が挙がっていました。
「もうタオルケットでは無理だから、今週末に布団を出す」
おおよそがそのような内容です。
僕が使っている“夏用の寝具”は「タオルケット」と呼んだほうが良いのでしょうか。

自分のなかでの呼称は「タオルケット」ではなく、「夏用布団」と定めています。
「タオルケット」と言えば、大きめで厚めのタオル地をイメージします。
しかしながら、夏のあいだに僕が使っていた寝具は、
ガーゼ素材と冷感素材が両合わせになっているものでした。
少なくとも“タオル”的ではありません。
かといって、「夏用布団」と呼ぶのも、
布団という語感から想像するイメージほど大層なものではなく
感覚とズレが生じます。
「タオルケット」みたいにお昼寝で使うお手軽な印象ではなく、
最新の冷感素材を使用しているため「夏用布団」みたいな古風さもない、
この“夏用の寝具”をどのように呼べば良いのでしょうか。


布団を出して“夏用の寝具”を片付けたものの、この問題が片付いていません。