初恋
中学1年の文化祭のあの夜。
気になっていた人が好きな人に変わった。
小学5年から気になっていた彼。
告白ニアミス事件でぐっと目で追ってしまうようになった。
授業中。
休み時間。
部活中。
そして朝は彼が学校に来たのをベランダから確認すると
急いで階段をおりていった。
たった一言
「おはよう」を言うために息をきらして走った。
ただし、走ってきたことはばれてはいけない。
相手に自分の気持ちをさとられるのが恥ずかしかった。
知ってもらいたいとか
もっと近づきたいとかそんなんじゃなく
ただ視界に入れればそれだけでよかった。
順調に初恋がはじまったかのように思るけど、
ひとつ大きな問題点があった。
それはみんなからの彼に対する評判がよくなかったこと。
好きって気持ちが外にでることも恥ずかしいのに
ましてや相手は彼だとばれると・・・と周りのことを意識してしまっていた。
だから好きな人の話になるといつもはぐらかしてた。
でも
隠せば隠すほど、
心の中で彼をおもう気持ちは高まっていった。
こんな風に言い出せないまま1年が過ぎたとき
また事件がおきた。ラブハプニング。
美術で消しゴムハンコを作ることに。
自分の名前をデザインするというテーマ。
わたしは彼の名前がほられたハンコの反対側をたまたまみてしまった。
そこにあったものは
わたしの
名前。
ドキドキが止まらなかった。
もしかして・・・
彼はまだわたしのこと・・・
もし許されるなら
もう一度あの言葉の続きを・・・
っておもうようになっていた。
だけど、その後はお互いに意識しながら
中学の卒業式を迎えることになる。
彼は野球推薦で私立の学校へ
私は女子高へ
二人は別々の道に進む
わたしは初恋心を心の中に秘めたまま