玩具小売チェーンの日本トイザらスが
大幅な業績下方修正を発表しました。


まだ年間最大のⅩmas商戦の結果が見えていないのですが、
白旗を揚げてしまった格好ですね。


まずはプレスリリース。
http://www.toysrus.co.jp/truj/press/2006/20061207.html

それと、同時に3Qまでの業績も発表しております。
http://www.toysrus.co.jp/truj/investor/pdf/quarter_h19_03.pdf

3Qまでの売上状況はこちら。
http://www.toysrus.co.jp/truj/investor/pdf/uriage_2006_10.pdf


では、以上の3点から何がいえるのか?

 ①売上の質に問題がありましたね。
  既存店売上は3Qの累計で+1.7%と健闘しているんです。実は。
  しかし、内訳を見ますと、
     客数が  ▲6.4%
     客単価が +8.6%
  少子化などによる客数の減少を、 
 より高額な商品への誘導、あるいは買い上げ点数を増やすような施策
 などで補った、ということなのでしょうか。  

 でも3Qの粗利益率は正直ですね。 
 28.7%と、前年同期から▲2ポイントも減少しています。  
 
 とりあえず既存店売上はなんとかイーブンにしよう! 
 という思いがあったのかどうかは知りませんが、 
 結果として、売上高を取りやすいゲームなどの低粗利益率品に
 依存してしまったっていうことなのでしょうね。



②それにしても、3Qまでの対前年の減益幅が▲5億円超であるのに対し、
  通期ではなんと▲65億円まで広がってしまう、ってところに違和感が
  ありますね。  

  会社側が業績下方修正の主因としている在庫評価損▲20億円は、
  特別損失ですから経常利益よりも「下」での処理になるはずです。 
  在庫評価損以外で何かの処理損を出す可能性があると思いますが、 
  プレスリリースを見る限りでは釈然としません。
  
  経常利益35億円という「旗」(=計画)を12月まで引っ張っておきながら
  納得いく説明もなくあっさり下ろしてしまうところは、
  投資家への配慮にやや欠けているのでは?と思った次第です。



③タイトルでは「クリスマス、ダメざます」と書きましたが
  実際のところは当社の営業状況については私も何も知りません。
  その点はくれぐれもご留意下さい。

  ただ、上記②で書いたように、4Qのみの業績の落ち込みが大きいことから
  そうではないか?と思ったまでです。
  もっとも、韻をふむように言葉を並べたかった、っというのが本音ですけどね。