いつもご覧下さり誠に有難うございます。
昨日もさしたるネタがあったわけでもないのにアクセスIP数が1000名さまを突破。
この場を借りて厚く御礼申し上げます。
もっとも、じきに相場の後を追うように急落していくのでしょうが。
まず、本日の日経の1面。
「PwCは中央青山との提携関係を維持」ですか・・・・先日の日経ビジネスのスクープ
は一体なんだったのでしょうか?
(中央青山も同誌に対する抗議文を発表しています↓)
http://www.chuoaoyama.or.jp/pr/press/prpre060522_0101.html
月刊選択は電通買収観測記事でミソを付けましたが、日経ビジネス、お前もか・・・・。
さて本題。
久々に財務系怪文書を見てみましょう。
最近はやや掲示板化してしまった「論談:目安箱」から。
http://www.rondan.co.jp/html/mail/index.html
ここの5月24日付投稿に「○○○○子会社の実態について」という匿名の
情報提供がありまして、怪文書が掲載されておりました。
(なお、無用なトラブルは避けるため、会社名は一切伏せておきます。)
そこには○○○○社系列で卸売業をしている◇◇◇◇社に関する問題提起をしております。
会計に関するところだけ以下に要約しておきます。
--------------------------------------------------------------------
<要約>
・ 「◇◇◇◇社の有価証券報告書の「未収金」の中に、根拠の無い未収金が
かなりの額が隠されている」と。
・ 「グループでTOMAS(トータル・マネジメント・システム)という仕組みを導入している
が、これは自社の収益・費用を厳格に管理し、特定商品の販売利益が自社の
社内基準に照らし低い場合には、営業担当者が未収金を計上し、メーカーに
一方的に請求する仕組み」であると。
・ 「この未収金は取引先メーカーと合意の下に計上されたものではなく、約定外の
ものが多数あり、◇◇◇◇社が一方的に会計処理しているものであり、
決算書上の資産として認識してはならない額のものである」と。
--------------------------------------------------------------------
(いい加減なコメント)
① この文書は、当該卸売会社に苦しめられているメーカーの方によるものなので
しょうか。この会社とメーカーとの力関係を考えると、上記のようなシステムは
あっても不思議ではないでしょうね。
しかし、「根拠の無い未収金がかなりの額」とか「約定外のものが多数」とか、
数量の記述が曖昧で、「これこそ根拠が無い!」と逆に突っ込まれる可能性が
ありますよね。
②この卸売会社の決算短信を見てみました。確かに未収金勘定は単体総資産の
10%を占めております。また、この文書で指摘されるまでもなく相応に監査リスク
は高い項目でしょうから、監査法人による監査もキッチリ行われていると
思います。
無論、未収金の全てまではチェックできないので、文書で指摘しているような事実
があるってことも完全には否定できない。
でも、あったとしても金額的な重要性は低いと推察されます。
③ で、この会社の監査法人はトーマツでした。
どうでもいい話ですが、TOMASというシステムと語呂が非常に似てますけど、
ここが開発したのでしょうか?それとも、この卸売会社が監査法人に敬意を表して
こうした名称にしたのでしょうか?
④問題はないとは思いますが、火の無いところに煙は・・・ですので、
トーマツの方、念のため未収金、よーく見ておきましょうか。