昨日、ネタ仕込みのためゼンショーのHPを見ていましたら、
興味深い事例がありましたので、それをご紹介。

ゼンショー 4月20日 孫会社の異動について
http://www.zensho.co.jp/company/press/060420.html

当社の連結子会社である株式会社ココスジャパンから、ココス社の100%子会社で
ある株式会社ビッグボーイジャパンの全株式を取得することを決議したとのこと。
まぁ、よくあるグループ内再編なのでしょう。

で、ココス社のプレスを見てみますと、こんな記載がありました。
http://ir.cocos-jpn.co.jp/news/pdf/060420_06.pdf

「(株式の)譲渡金額は、ビックボーイ社の利益剰余金1,765百万円全額を、
当社(ココス)支払後で評価
しております」

ビックボーイ株式の渡直前に、ココス社がビックボーイの利益剰余金を配当金として
全額吸い出している
んですね。

では何故、このようなことをするのか?


もう、おわかりですよね。
剰余金を抱えている(→資産としてキャッシュを抱えている可能性大)会社を、
そのまま譲渡することになると、譲渡金額が高めに出てしまい、株式簿価との
差額で売却益が多めに出てしまう。
当然、その売却益には法人税等が課税される。

しかし、剰余金の全額を配当金として回収した後で株式を売却すれば、
譲渡金額は少なめに抑えられる→売却益も少ない→税負担も少ない。
しかも、多額の受取配当金は法人税法上、益金不算入(課税所得としてカウント
されない)のでこちろの税負担はゼロ。

グループ内の取引ではありますが、ムダな税金を払わないという姿勢
が鮮明に浮かび上がってきますね。


会社法施行により臨時決算を行えばいつでも配当することが可能になります。
ということは、たとえば、
「儲かっていたがノンコア事業を手がけている子会社があったとします。
これを急遽、外部に売却することとなった」

こうしたケースでも、期中であっても臨時決算行って、それまでの稼ぎ(剰余金)を
配当金の形で全額引き出して、当該子会社の譲渡金額を引き下げた上で売却
することができ、既述の税務メリットも享受できるって訳です。

 一昨日の記事で、再生ファンドが今後関与しうるディールとして「大企業のノンコア
事業の売却」ってことを記載しました。
会社法施行を受けてこれが機動的にできることになりますので、
確かに今後増えてきそうですね。