最近は甘ったるい映画ばかり見ていたので、
社会派の洋画「ホテル・ルワンダ」を渋谷シアター
N
で鑑賞。
客席102席のミニシアターは毎回立ち見と盛況です。

で、予想以上に、考えさせられることが多い映画でした。
また深い感動というより、スリルとサスペンスの要素が意外と多い,
というのが率直な感想です。

公式ホームページ
http://www.hotelrwanda.jp/

1994年、ルワンダの首都キガリが舞台。ベルギー系高級ホテル
「ミル・コリン・ホテル」で働く支配人ポール(ドン・チードル)が主人公。
民族間の内紛による大量虐殺の危機から
1200
人もの命を救った、
実在のホテルマンの勇気と良心を描いたドラマ。


以下、少々ネタばれもあるかも知れないけれど、備忘録がてら感想を少々。


    
ガバナンスが効かない組織・国家ほど恐ろしいものは無い。
 
  不謹慎な見方であるが、現在のライブドアは1994年当時のルワンダに
  似ていると思った。

   すなわち、外部からのチェックが入らず、国内で一気に大虐殺
   (100万人!)
が進んだルワンダと、
   暴走する粉飾経営の果てに投資家22万人が一瞬のうちに
   甚大な被害を受けたライブドア。


②内紛の元は民族間の対立(フツ族とツチ族)。
 しかし、その元をたどっていくと第一次大戦後、国際連盟から戦利品として
 与えられたベルギーに突き当たる。
 ベルギーによる人種差別政策が、まとまっていたルワンダ国家を崩壊させて
 しまった。いつも、きっかけは強国のエゴですね。


③国連平和維持軍やマスコミは大虐殺の前では無力だった。
 大虐殺を撮影した外国人カメラマンは、ルワンダ出国の際、
 「世界の人々はあの映像を見て-“怖いね”というだけで
 ディナーを続ける」と痛烈な皮肉を言う。
 この言葉に、自分のことを見透かされている!と思った観客は
 かなりいたに違いない。


④地獄の沙汰はやっぱりカネなのか。
 軍部、権力者を懐柔するために主人公は賄賂のオンパレード。

 これが現実なのだろう。
  人間の極限状態においては、
  ホリエモンのいう「金があれば何でもできる」という主張は
  正しいのかも知れない。

  しかし、今の日本は余りに平和すぎた。

 
 日本でもたとえば食糧供給が細るだけで大量の難民が発生しかねない。
 私も有事に備えて、ドル預金を始めることにした
  (←これは壮大な勘違いですけどね)。


⑤主演のドン・チードルの演技では、大虐殺を見てしまった直後、
 ホテルに戻ってネクタイを結ぶシーンが秀逸でした。
 (なお、私は平常時でも時々、“あのように”に結んでしまいます)


 また妻役のソフィー・オコネドーの演技は節々で冴えていました。
 特に死の危険に晒された直後に、主人公に対して取り乱すシーン。
 強烈でした。


⑥パンフットの中身は、ほぼ公式ホームページと同一でした・・・。
 ですから公式HPを印刷して持って行かれれば、買わなくて済みます。


“有頂天”と対極をなず骨太ドラマ。
 教養の一環としても鑑賞をお勧めします。