今回は、ある大手企業による

①H15年秋に連結子会社を割安な価格で取得。
 連結決算上、多額の「逆のれん」を計上。
 多額の逆のれんの償却益が10年間、連結経常利益をサポート、
②H16年7月、そういう状況下で、多額のエクイティファイナンスを実施、
③H17年4月、当該子会社で多額の減損損失が生ずると発表。

という、やや応用編です。


それぞれの会計処理は特に問題は無いものの、
①から③まで通しで見てみると、株主を騙しているのか!!
と思いたくなるような内容です。


具体的に見てみますと、

①新規連結となる子会社の資産は、時価評価(全部ないし部分時価法)されるとい うのがルール。
 含み損があるのなら実質純資産は相応に減額されるため、親会社が計上できる  「逆のれん」も減るはず。
 ところが有報を見ていますと、どうやら帳簿価格のまま連結しています。

②その後、1年半たらずで、事実上の子会社純資産の修正。
 減損会計は時価会計とは異なるものですから、やむを得ない面がありますが、
 厄介なのは、その間にエクイティファイナンスを実施していることです。

③厳しい言い方をしますと、一種の「見せ金」ではないかとさえ感じます。
 減損会計の早期適用については、投資家の関心事であったと思われますし、
 ファイナンスをするのであれは、それに合わせる形で概算値を開示するのが筋だ ったのではないでしょうか。

それがこの企業の体質であることが判っただけでも良しとしましょうか。