もう二度と恋なんてしないよ……と決めた日から10年経ちそうです。ガチ恋以外はマジでしてない。

どうも、舞猫です。


ちぃちゃんの中の人、なこちゃんにガチ恋したという記事は以前にも出しましたが、今回はそういう『恋』ではなく、舞猫が『この人生において経験した恋』についてお話しようと思います。

そりゃあ舞猫も、何だかんだ25年を生きた人間ですので、恋したことはありますとも。今じゃ身分不相応だとは思いますけどね。

現に、彼女いない歴=年齢が継続中ですし、何ならこれから先もずっとそうだと思ってますから、いつまでも経っても『彼女を持つのに相応しい人間』にはなれない気がします。ギャンブラーなオタクと一緒になる人が可哀想ですしね。



1.初恋


さて、舞猫の初恋のお話ですが、当時はそんな感覚は全く無く『今思えばあれは初恋だったのだろう』的なものです。しかも、正確には『舞猫の』ではないので、詳しいことはあまり覚えてないんですよね。そうです、クロの初恋です。

当時の自宅から徒歩10秒、坂のちょっと下にあったアパートに住む女の子。仮にMちゃんと呼称します。

Mちゃんとクロは同じ保育所に通い、暇があれば一緒に遊んでいたとのこと。その頃から歌が好きだったクロと共に、何らかの歌を歌ってくれたらしいです。

小学校も同じクラスになれるといいね、と言い合いながら、いよいよ保育所を卒業という頃にクロはとある事実を知ります。

保育所の壁に貼られた、卒業生の通うことになる学校とその名簿。クロと舞猫の母校となる小学校の名前の隣に書いてあったのは、自分の名前だけ。本来であればMちゃんの名前もあるハズなのに何故……?

不思議に思い、Mちゃんに聞いてみると、何と『引っ越すことになった』との回答が。

唯一の同じ保育所出身のMちゃんが、引っ越す。それを知ったクロは空虚な気持ちになったと振り返ります。

こうしてクロの初恋は、そう自覚することなく散ったのでした。



2.初恋(2回目)


今度は舞猫の初恋のお話です。

小学2年になって数週間後。友人だった人間からの裏切りを経て、クロから舞猫となったことで、人格が再形成されて怒りっぽくなった舞猫。そのストッパーの役割を担い、優しく宥めてくれた女の子が出来ました。仮にKちゃんと呼称しましょう。

Kちゃんは心優しい女の子で、イジメを受けては激昂する舞猫の手を引き、当時小学校に設置されていたアスレチックの一角で、落ち着くまで頭を撫でてくれました。

仲良くなってからは家で遊んだりしましたし、Kちゃんの自宅のビルの管理人が祖母だったこともあり、家族ぐるみで親交がありました。

バレンタインのチョコをもらったり、ホワイトデーにお返ししたり、傍から見ればカップルそのものだったと思います。舞猫には勿体ないくらい可愛く、出来た女の子だったKちゃんと、小学2年ながら男女の付き合いはほぼ目前。

しかし、ある日突然残念な報せが。Kちゃんも、引っ越しによって転校することになってしまったのです。

お別れの際は、泣きながらKちゃんの家に行って『またいつか会おうね』と互いに涙しながら見送ったことを覚えています。

その約束は、未だに果たされてはいませんし、恐らく今後もその可能性は無いでしょう。



3.恋することを辞めたワケ


初恋も儚く散った舞猫は、中学時代もイジメを受け続け、人間不信に陥りかけました。10月の頭には制服を改造し、袖の中にフルーツナイフを仕込んで登校するようにもなりました。

が、受験シーズンが近づくにつれて、イジメはパタッと止むように。ようやっと訪れた平穏と同時に、舞猫には心を許せる友人達が現れました。

合唱コンクール実行委員として、放課後、教室に残って作業をしなければならなくなったある日。

受験勉強のために残っていた、舞猫を含む男子2人、女子3人の、計5人のメンバーが、ジャンルはそれぞれ違えどアニメが好きだということが発覚。

共通の話題で一気に盛り上がり、次の日も、また次の日も、教室に残ってはアニメの話をして、一緒に帰って……という日々が、卒業まで続くことに。

女の子と一緒に帰ったり、寄り道したり、カラオケ行ったりなんて初めての経験でしたが、アニメが共通の趣味ともなればそう気張ることもありませんでした。オタクは気楽でいいですね。


冬には天体観測にも行きました。まぁ寒いワケですから、暖かいようにして出かけはします。が、それでもやっぱり限界はあるもので、夜も深くなるにつれ、冷え込みはどんどん厳しくなります。

1人の女の子が『寒いねぇ』と零すと、もう1人の男子である友人Rが、アニメのセリフを引用して『俺が温めるよ』みたいなことを言って後ろから抱き締めました。そこそこカッコイイヤツだったので舞猫が『ピアノも引ける男は違うねぇ』と揶揄ったんですよね。

そしたら、もう1人の女の子、仮にNさんとしますが、その子も『ウチも寒いわぁ』と。

えっ、それって俺にもやれってこと? と思い顔を窺うと、どうやらマジでご所望の様子。女の子の身体なんてほとんど触ったこともなかったけど、ここでやらなきゃあ男じゃない。そう思って後ろに回って抱き締めようとしますが、脳裏に過ぎった誰とも知らぬ女の子の声に身体が止まってしまいます。


『気持ち悪い』


イジメの影響で、女子生徒の大半からバイ菌扱いされ、持ち物に触れただけでそれをゴミ箱に入れられる屈辱を思い出してしまいました。

Nさんはそんなこと言わない。そう思っても、どうしても触れることが出来ず、結果的に『これでも羽織ってな』と上着を貸すだけに留まりました。

Rからは『ヘタレか!』とツッコミを受けましたが、流石にトラウマレベルの経験から日も経ってないので、勘弁してもらうことに。

そして、これだけで終わらないのが舞猫クオリティ。以前Twitterでも呟きましたが、実はその後体調崩してるんですよ。上着貸しちゃったから。

 

 

Nさん達に心配されながら帰りましたからね……

あの負い目から、好きになったのに告白出来ないままだったんですよね。

バレンタインのチョコも貰ったけど、お返しのホワイトデーは既に卒業後で返せてないし。


さらにバカなのは、卒業式当日に家に帰って、ふと制服のポケットを探ると、Nさんの名前で『好きです。付き合ってください』と書かれた手紙が入ってたんですが、舞猫は『俺はこんなモン貰える人間じゃねぇよな、誰かのイタズラか?』と思って、メールで『これ誰のイタズラ?』って聞いちゃったんです。しかも4人のメールアドレスに一斉送信で。

当のNさんは『え、ウチ知らないw』って返して来たんですが、他の3人からは『お前ホントバカ』『何でウチらにまで送るんやアホ』『それはデリカシーないよ舞猫君』と大バッシング。

ええ、確かにバカでした。タイムマシンがあるなら、この時に戻って自分を殴ってます。

卒業の数日前、NさんとRが一緒にいるのを見かけて、話しかけに言った時に『大事な話だからゴメン』と言われて、仕方なしに帰ったことがあったのですが、Nさんの顔が赤かったような気がしたので、NさんはRのこと好きなんやろな、告白でもしたんやろか、と思ってたんですよ。

だから『卒業式の日にドッキリとは、そういうの好きなんやなぁ』くらいの感覚だったんでしょうね。死ねばいいのに。

仮に本当に告白の手紙だったとして、あんな風に晒された挙句イタズラ扱いされりゃあ、知らないって言って無かったことにしたくなるに決まってるし、大バッシングも受けるわ。


そんなこんなで、舞猫の二度目の恋は、その心を抱きながらも自分と相手を信用出来ず、自身に重い枷を着ける羽目になったのでした。

卒業後も、吹奏楽部のコンクールの裏方で再会したり、Nさんの学校の定期演奏会に足を運んだり、バイト先で飯食ったり、今でもLINEを消せないでいたりと、めちゃくちゃ未練タラタラでしたが、大阪に来て気にすることも出来ない環境に身をおいて、ようやく考えることもほぼ無くなりました。

せっかくなんで、この未練の枷を着けたまま、墓場まで行くことにしました。これなら恋をしたいとも思えなくなるから。

もう二度と恋なんてしない、不運で不器用な舞猫はそう決めたのでした。



それからもうすぐ10年。オタクとしてのガチ恋を除けば、本当に誰かを好きになることの無いまま今に至ります。

吹奏楽部は恋愛禁止でしたが、先輩、同級生、後輩、色んなタイプの女の子がいました。しかし、誰1人として好きにはなれず。気がつけば社会に出て、出会いの機会さえ失われています。

まぁけどいいんですよ。弟も結婚して子供出来たし、舞猫の家系が途切れることは無いんで、自由気ままに、生涯独り身を貫いていこうとおもいます。

それではまた。