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Takenaka Kyoko web

竹中香子のインプットとアウトプットのくり返しをかく、ブログ。

ミア・ハンセン=ラブの最新作、Un amour de jeunesse
直訳したら、「若者の恋」みたいな感じでしょうか。
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予告:http://www.youtube.com/watch?v=1HLhW39kE-4

日本では、以前、第62回カンヌ国際映画祭で、《ある視点部門》審査員特別賞を受賞したLe Pere de mes enfants『あの夏の子供たち』が上映されたみたいです。
ちなみに、この映画のオリジナルタイトルを直訳すると、「私たちの子どもの父」だから、きっと、Un amour de jeunesseも、そのまま訳されることはないんだろうな。

というか、邦題って誰がどうやってつけてるのだろう。

監督のミア・ハンセン=ラブは、元女優さんさんだけあって、とっても美人。
2本の映画に出演後、映画に目覚めた彼女は、国立高等演劇学校で演技を学びました。その後カイエ・デュ・シネマで映画批評行いながら、映画監督になったそうです。

この映画がどんな映画だったか説明するなら、
彼女のこの写真1枚で十分なんじゃないかな、と思います。

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透き通った川のほとりを、
彼女は下着をつけないで、
白い薄手のワンピース1枚で、
歩幅がばらばらで歩きながら、
「悲しい」と「嬉しい」の境界線が、
わからなくなってしまった。


彼女の顔を見て、この映画が、

グラスの中の水が、膨張率に耐えきれなくなって、こぼれて、
真新しい花柄のテーブルクロスがぬれてしまったような、
そんな必然性を感じました。


あとは、ヒロインの女の子が、場面場面で全然違った表情を見せるのが、
とっても魅力的。
ただの平凡な女の子のように見えるときもあれば、
別人かとおもうほど、大人びた表情をするときもあって。

この点では『17歳の肖像』と同じ印象を持ちました。
http://bd-dvd.sonypictures.jp/17-sai/

やっぱり、女の子って、宇宙だ。



澁澤氏は、三島由紀夫の友達なので、
やっぱり、完全に変な人だと思います。

「天才」と「奇才」の区別は、しっかりするべきだと思っていて、
「奇才」と「犯罪者」は、
実に紙一重だと思います。

それにしても、『少女コレクション序説』は傑作だと思いました。

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とりとめもなく、言いたいことをいいたいだけ、
構成とか、制限とか、読者とか、
何も気にせずに書かれている感じ。

ある程度の実力と、それに伴う発言力と、そのことに対する自覚がある人にしか、
書けない文章だと思いました。


「厚かましさ」が成功した、瞬間って、本当の成功だと思います。


前に、アリアーヌ・ムヌーシュキンのtheatre du soleil(http://www.theatre-du-soleil.fr/thsol/index.php)の12時間の芝居を観たとき、
午前11時、開演前プログラムを観て、
なんて厚かましいんだ!とあきれたけど、
22時半に劇場を出るときには、
心から、参りましたと思ったことを、
思い出しました。


一言で言えば、「耽美の辞書」のような本です。

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背表紙とか、
神聖すぎて、怖いです。
死ぬほど、手とか洗って、
読みたい、と思いました。

でも、読んでる間に、次々に浮かんで来たイメージは、
ページをめくるごとに、消えてなくなりました。
でも、メモは、禁制のような気がして、そのままにしておいた。
テアトルドラビル、今シーズン最後のプログラムは
PINA BAUSCH、TANZTHEATER WUPPERTAL COMPANY« ...COMO EL MUSGUITO EN LA PIEDRA, AY SI, SI, SI... »
http://www.theatredelaville-paris.com/spectacle-pinabausch-279

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もちろん、前売は、発売初日に売り切れていて、
当日券試しに行ってみたら、2時間前で既に20人くらいいました。

一番前の人は、スペインから来たらしく、大きいスーツケースを持っていた!

ダメもとで並んで、ぎりぎりでチケットを購入。

いざ、劇場に入ったら、もう始まっていて、
後方の座席だったせいもあるかもしれませんが、
なぜか、舞台上で行われていることが、すごく人ごとに思えてしまいました。

去年から楽しみにしていたピナの公演なのに、
休憩をはさんで、2時間20分、この感覚はぬぐい去れず。

もちろん、公演は大好評で、観客も明らかに興奮していて、
自分の心理状態とか、体調とか。
実に、個人的な事情が、
こんな世界的な公演に勝ってしまうことが、
何とも哀れで、申し訳なくて、
そんな自分も不憫で…

こういう事態が、発生する『劇場』というロケーションが、
やっぱり改めて尊いし、

THÉÂTRE DE LA VILLEの設計自体が、
ひとつひとつの座席にヒエラルキーがなくて、
逆に、他の観客との内面的バイブレーションの差異を感じやすい空間なんだと思います。

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とにかく、
プログラム的にも、舞台空間的にも、
THÉÂTRE DE LA VILLEは、最高!!!
来シーズンもすごい。
演劇:http://www.theatredelaville-paris.com/saison-discipline-theatre-3
ダンス:http://www.theatredelaville-paris.com/saison-discipline-danse-1

しかも、だいたい2000円以下で観れます◎



一昨日、パリに着いて、
いつもながらもう日本に帰りたくなってしまったので、オペラに行きました。
http://www.operadeparis.fr/cns11/live/onp/Saison_2010_2011/Operas/spectacle.php?lang=fr&event_id=1322&CNSACTION=SELECT_EVENT

モーツァルトのわかりやすーいラブコメ、コジ・ファン・トゥッテ。
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タイトルは、「まあ、女ってこんなもんだよね」って感じの意味らしいです。

タイトル通り、ストーリーは、とてもシンプルで、
二人の美人姉妹にそれぞれ恋人がいて、
彼女たちは、自分の彼氏が大好きで、
一生この人と一緒!って思っている。

彼氏たちも、同じで自分の彼女たちは、決して、自分らのことを裏切ることはない!と思っている。

しかし、哲学者の変な人が、「女は必ず心変わりするものだ!」と言ってきたから、
自分たちの彼女だけは違うということを証明するために、
二人は変装して、互いの彼女を交換して口説いて口説いて口説きまくる!!!

この口説いてる時間が、3時間(笑)

そしたら、とうとう女の子たちは折れちゃう。

「まあ、女ってこんなもんだよね」


ちなみに、サブタイトルは「恋人たちの学校」といい、
異性に対して感情のおもむくままにしていると痛い目にあうから気をつけてネ!
って、とこでしょうか。


オペラって、すごくお固いイメージがありますが、
話の内容は、至ってシンプル。

今回は、デスピーナという姉妹の侍女役を演じたAnne-Catherine Gilletの存在感がすごすぎて、
圧巻。
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カーテンコールの拍手も、主役を完全に勝る大きさで、こんなこともあるんだなと思いました。

それにしても、なんとも「危険」を伴う歌い方をするんです。
のどを壊しそうな、音程を外しそうな、オペラなのにポップみたいな…

とにかく、リスクだらけで、ほっとけない。
今回は、特にオーソドックスな演出だったから、とてもリスキーな印象を受けました。

でも、絶対、綱渡りの綱から落ちなかった、最後まで。

コントロール下にある、アバンギャルドほど、かっこいいものはない!
というか、アバンギャルドなんて、コントロール下にしか、存在しないのか。

2ヶ月ぶりくらいのブログ更新です。
わたしは、元気です。

日本で東北地方太平洋沖地震が起きる前の晩、
私は、パリに着きました。

衝撃的な事態がおこっているようで、
情報だけは、たくさんあるのに、なにもつかめなくて、
そして、何も発言できなくなってしまいました。

でも、わたしは、それからこっちでノンストップで生活することに決めました。
だから、ブログも再開します。

ひさびさのブログタイトルは、マンガから抜粋です。
『ちはやふる』 末次由紀
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今年も幕を開けた全国高等学校かるた選手権大会東京都予選。
千早たち瑞沢高校かるた部は、待望の新入部員を迎え、
思い新たに日本一を目指す。
復活を目指す伝統校、初出場に燃えるダークホース……
並みいる強豪たちに挑む、千早たちの思いとは!?
いよいよ始まる全国大会都予選。
それは、千早たち瑞沢高校かるた部の原点――。 


『きついなあ、一生懸命って。言い訳がきかない…』

この台詞よんだとき、
背筋が、ぞっとしました。
こわい。

なにか、新しいことを始めること。
始めなければ、できないかもしれなかったことはわからない。
がんばらなければ、できなかったかもしれなかったことはわからない。

一寸の『余地』を残すことなく、何かと、誰かと、
向き合うこと。

世の中で、
一番おそろしくて、
一番恥ずかしくて、
でも、
一番かっこいい。


出演情報も、アップしました。
5月中旬に帰国します◎