こんにちは。

 

ダンサー専門管理栄養士のフミです。

 

 

自分の発する言葉の影響力って考えた事ありますか?

 

自分自身に投げかけている言葉や、相手に言っている言葉。

 

 

摂食障害や、食事力・ボディイメージの低いダンサーは皆、ネガティブな言葉に日々埋もれているんです。

 

 

自分に対するネガティブな言葉:

 

「私の脚はあの子と違って太くてみっともない」

(自分を卑下する言葉)

 

「こんなに肉がつまめるなんて私はなんてデブなんだろう!」

(自分を卑下する言葉)

 

「こんなに食べるからいけないんだ。明日からご飯抜こう。」

(身体に必要なものを与えない、ネグレクト言葉)

 

 

 

 

 

スタジオ内で指導者から浴びせられるネガティブな言葉:

 

「そんな大きいお尻でどうするの!」

(今ある体を否定する言葉)

 

「少しは痩せなさい、そしたらケガも減るから」

(ケガが体重のせいであるという誤解とその誤解のなすりつけ、そして今ある体を否定する言葉)

 

「そんなことも出来ないなんて、努力が足りないんじゃないの?」

(本人の羞恥心だけを増長させ、やる気をそぐ言葉)

 

「失敗するのはメンタルが弱いからだよ」

(弱点だけを指し、改善の具体例を挙げず、本人の辛さを無視する言葉)

 

 

 

親から投げかけられるネガティブな言葉

 

「バレエばかりしてないで勉強もしなさい」

(本人の好きなバレエを「勉強よりも劣っていること」と勝手に決めつける言葉、そしてそれによって本人のやる気や自信をそぐ言葉)

 

「あの子、痩せて綺麗になったね」

(「痩せる=綺麗」という考えの刷り込み、そしてそれによって自動的に「痩せていない=醜い」という無言のメッセージも発している)

 

 

 

 

 

 

など、ダンサーであってもなくても、否定的でネガティブな言葉や考え方は日々の生活の中に充満しています。

 

 

言葉に宿る力のこと、言霊っていうじゃない?

 

その力をネガティブにするか、ポジティブにするかは、自分が決めるんです

 

 

まずは自分の生活の中で、どんなネガティブな言葉が転がっているのか探してみて。

 

気付かないことには変えようがないから。

 

自分自身に言っていることや癖になっているネガティブな言葉。

先生や家族または友達に言われて傷つく言葉。

自信ややる気がそがれる言葉。

 

 

全部ノートに書き出して、「こういうネガティブな言葉が私の生活の中に存在しているんだ」ということを認識しましょう。

 

 

次回はその後とるべきステップをシェアするので、用意して待っていてくださいね。

 

 

Fumi x

こんにちは。

 

ダンサー専門管理栄養士のフミです。

 

シドニーは先週雨が降ってくれたのですが、また気温が41度まで上がったりしてドライな空気です。

山火事も広がってしまったようで・・・。

消防団などへの寄付以外に出来ることといえばもう神頼みくらいしかありません。

 

 

そんな中、週末はRAD学会に参加するためメルボルンに行ってきました。

今回はプレゼンターとしてダンス栄養学&摂食障害についてのお話しを。

そして他の方からもがっつり学ぶ気満々で。

 

 

ということで、どんな学び&ディスカッションがあったのかを紹介します。

 

RAD学会プレゼンタータグ

プレゼンターの証拠(笑)

 

DDDのワークショップ

 

(QLDの管理栄養士、Shane Jeffreyと共同。Shaneはアスリートの摂食障害専門でダンサーもみている人)

タイトル:Dance Nutrition: Enhacning Performance, Positive Body Image and Life-long Health for Dancers

内容:

  • 現在のダンサーの食事・栄養・健康の状態(データ)
  • ダンサーの為の食事ガイドライン
  • 摂食障害&RED-Sについて
  • 指導者としてダンサーを安全に育てる義務とはどういうことか

とてもインテラクティブなグループで、特に摂食障害について皆関心が高く、スタジオや学校でどんな取り組みが今後必要かということを話し合ってアイディア交換出来たのはとても意義のあることだったと感じます。

 

その他の興味深い発表やワークショップ

 

Cultivating Wellness in Dance Education

Carolyn Carattiniのプレゼンテーションの一部。リボン部分に書かれているスキルが全て揃ってこそダンサーが自分の足でしっかりと立てる、というイメージ図。

 

このセクションは、ダンサーに必要なケア・指導について。

 

踊りだけではなく、キャリア・プランニング、ダンス栄養学、パフォーマンス心理学など。

解剖学やリハビリ・ケガ予防について学ぶことは最近増えてきたけれども、その他のことはほとんど行われていないよね?

  • 踊り続けるために必要な健康な体作り
  • 怪我予防の知識と、怪我をした場合の正しい効果的なリハビリ
  • 不安や恐怖に潰されない精神的な強さ
  • 感受性の豊かさ
  • 周りと舞台を作り上げていく協調性
  • 周りに影響されずに自分の事と向き合える自立心
  • ダンサーとしてのキャリアの後のこと
バレエや芸術というと別世界みたいな扱いをされるけれど、そこにいるのは人間なんです。
人間として自分の好きなバレエや芸術で食べていこうと思ったら、それ相応のココロとカラダのケアが必要だし、その後の人生設計だって必要です。
 
それらのスキルを習う場所を指導者・学校・スタジオは提供する義務があり、個々のダンサーは習ったことを自分のものにして自立する責任がある、ということです。
 

 

Empowering Students to Thrive

オーストラリアバレエ学校カウンセラー Philippa Zeigenhardt のプレゼンテーションの一部

 

 

このセクションは主にオーストラリアバレエ学校に組み込まれている指導法について。

そしてダンサーに多い不安障害と上手に付き合っていく方法や、プレッシャーに負けないためのメンタルの培い方についても学びました。
 

一番印象に残っているのは、最初に投げかけられた質問。

 

「動物園のトラみたいに何でも与えてもらうのを待つダンサーか、野生のトラみたいに必要なものを自分で手に入れる力をもったダンサーか、ほしいのはどっち?

 

(そりゃ、後者だよね)

 

「では、その指導・ケアをする私達は、動物園のトラになっていないと言えますか?貪欲に成長する気をもっているのですか?」

 

これは、すごく強い質問だった。

 

どんなものでも最初はやりなれていなくて難しいしドキドキする。

けど慣れてくると、次はそこから変化させるのが怖くなる。

 

Comfort zone に入ったまま出てこないと、成長出来ないんですよ。

 

変化を恐れず、果敢に挑む精神的な強さがダンサーには必要です。

 

そしてその指導・ケアをする私達にもね。

 

 

 

 

 

 

 

全体的にとても質の高い学会でした。

 

よくある「リサーチ結果だけ発表して終わり」ではなく、「提示された問題をどうしたら皆で解決していけるか?」というディスカッションの時間がたっぷりあった。

 

次は2022年です。

 

一緒に発表したShaneと、参加者が入ってくる前に1枚(というかその後すっかり忘れてこれ1枚だけ)

 

Fumi x

 

こんにちは。

 

ダンサー専門管理栄養士のフミです。

 

先週(成人の日の連休)は【ダンサーの為の食生活ワークショップ】で、そしてお友達 Dancers Life Support のプリエ本イベントのゲストスピーカーとして、日本のダンサー、保護者、指導者、治療家の皆さんと食事と身体のケアについてお話してきました。

 

リピーターの方も初めての方も、お疲れ様でした。

 

  • ダンサー専用食事ガイドライン
  • 食事・栄養問題と予防法・解決法
  • 摂食障害、エネルギー不足、RED-S
  • ボディイメージ
  • 生理と身体の変化
など、カバーしたトピックはいっぱい。
 
「頭パンパンだけど自分の身体をもっと知ることが出来た」
 
「知りたいけど教えてくれる人がいないジレンマを解決できた」
 
「友達にも聞いてほしいし知ってほしい」
 
など、嬉しい感想をいただきました。

 

ワークショップ後はフィードバックフォームを記入してもらうのですが、これを読むのがいつもドキドキで。

 

良かったところは良かったと教えてほしいし、良くなかったところも改善したいから教えてほしい。

 

って思っていても、ダメ出しを読むのは怖いんです。

 

 

 

今回多かったダメ出しは、「時間が短い」でした。

 

ダンサーは2時間、指導者は2時間半のワークショップ。

 

これを半日コースくらいに拡大してほしいという要望がとても多くて。

 

このワークショップを日本で行うのは3度目でしたが、これだけ時間をかけたいと思ってくれる人が増えたことにとても嬉しく思います。

 

 

 

その次に多かったのは、「ダンサーの摂食障害に特化したものがほしい」という内容。

 

これらは、自分が・子供が・生徒が・友達が摂食障害で悩んでいるので、その脱出口となるものがほしい、というもの。

 

今行っているワークショップでは摂食障害の基礎知識そして予防についてお話ししますが、これは勿論治療とは別です。

 

私が思っていた以上に摂食障害で悩んだいるダンサー、家族、指導者が多いということだろうから、胸が痛みます。

 

サポートグループのようなものも検討する必要があるということですね。

 

これらの意見(&頂いたフィードバック全て)を今後のスケジュール・内容調節の参考にさせていただきます。

 

《常にパワーアップ》することを目指して、2020年もより多くのダンサー・家族・指導者のお役に立てるよう頑張ります。

 

 

 

 

 

 

P.S. この週末は RAD (Royal Academy of Dance)の学会発表のためメルボルンに行ってきたのですが、それについてはまた今度。

 

 

Fumi x