ここで重要なかーちゃんの見落としを振り返ってみよう。
この言葉である。
かーちゃんは、休職中、とにかく「現状復帰」を願っていた。
「元の自分に戻りたい。元の状態にリセットしたい。」
これが一番の目的だった。
でも、ダンスの先生が言った言葉の本当の意味がもし理解できていたなら、こんな考えには及ばなかったはずだ。
「どうやったら自分のエネルギーを枯渇せずに、家族と穏やかに暮らしていけるだろうか」
↑もしこの考え方ができていれば、
「はたして自分はワーキングマザーがしたいのか、できるのか。」という次元で自分の人生を見つめなおすことができただろう。
かーちゃんは、ただ目の前の「現状復帰」ばかりに目が行っていたため、当然職場復帰も焦った。
「そろそろ行けるかな」という意識で思い立ったのではない。
「そろそろ会社に復帰できなきゃいけないんじゃないか」
という制約を自分で自分にかけていたのだ。
精神的には、「会社に行きたい」わけがない。
不安で怖くて仕方ないのだ。
「会社に行かなきゃいけないんだ」という思いしかない。
そこに、「今の状態なら行けるかな」というほんのかすかな自信があったから、職場復帰に一歩乗り出しただけのことである。
このとき、心療内科のクルクルパーマ先生は、
「戻るんですか。そうですか。」と、かーちゃんの意志にまかせていた。
とーちゃんも、「心配だけど、本人がそう言うなら」と、本人の意思を尊重した。
患者本人が「会社に戻りたいんです」と言えば、自然とそうなるだろう。
ただし、とーちゃんも見抜けなかったのは・・・
かーちゃんが「会社に戻りたかった」からではなく、
「会社に戻らなきゃいけない」という強い固定概念をもっていたから、
「そろそろ会社に戻ろうと思う」と言ったことだ。
これに気づいていれば、
「もう少し考えてからでもいいんじゃない?」とストップをかけられただろう。
これはかーちゃん自身の経験から思うことだが、
本人が「うつ病で会社を休職している間に気づくべきこと」を、真から理解していなければ、この時点での復職は時期尚早である。
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