雨季

激しい雨は 誰のための泣いているんだろう


新人ドライバー マイクが解雇された

ストライキのみせしめ?

学歴・資格詐称?

様々な噂が飛び交った

解雇された理由は何だったのか

今日最後の挨拶に来た時に

尋ねてみた

真実は一体何なのか

彼は静かに微笑み

「仕事後に話そう」

電話番号を交換し

仕事後に合流しレストランで飯を食いながら話した


ケニアで羽振りがいい職業は

IT関連企業 NGO代表 そして老舗の牧師である と言われている

派遣先のボスは この3つのうちの2つを兼ねている

NGO代表兼牧師

ケニアでは宗教と権力は表裏一体のようで

多くの牧師が信者の奉げたお金で

信者よりも格段上の生活を送っている

NGOの代表にもなろうものなら 

ドネーションという名のもとさらなる大金が手に入る

また 牧師の多くは女性信者のあこがれの対象となり 

引く手小俣

様々な女性関係のゴシップも流れることとなる

妻子持ちのボスでさえも数多くのゴシップを抱える一人である


金があれば権力があればすべて認められるのか


マイクはストライキ後の労使会議で

率直な意見をだした

送迎バスの代金はドナーがすべて支払ったのに

月々移送代として1人当たり500シルも給料から引かれるのはおかしくないか


ちゃんとした回答はもらえず

その後呼び出され解雇


歯がゆかったのだろう

自分のことを理解してもらいたかったのだろう

たいして内容をキャッチできない俺に

一生懸命話している


力あるものが正義なのか


見せしめ

ストライキ後の恐怖政治

結局何もかわらなかった

彼が解雇されただけ

大卒でもなかなかいい仕事に就けないケニア

仕事がないのだ

安月給でその日を暮らしていくしかない

ボスの給料は平スタッフの30倍以上であると言われている

今回のストライキは組織の財政状況を知る会計課が特に憤慨していたのだが・・・

もう誰も逆らえない


長いものには巻かれるしかない

ボスに媚びるスタッフ

他人を蹴落とすために密告をするスタッフ

他の権威の保護にあり自由気ままにふるまうスタッフ(他の教会の権威者や牧師夫人)

そんな彼らをみてしらけるスタッフ

勘違いかなと気にしないようにしていた現象がつながってしまった


マイクは 「自分はクリスチャンとして正しい意見をのべただけだ」という

彼とボス(牧師業の第一線からは身を引いているが当然のごとく敬われている)は同じ教会だ

これからも胸を張って同じ教会に行くという

彼の婚約者である同僚の1人は泣きながら

「神様が新しい仕事を見つけてくれるわよ」と励ましてくれたそうだ

婚約者の話になると 彼はのろけにのろけ幸せそうに笑っていた

なんだ幸せじゃん このこの~と 励ましたのだが


彼には新しい道が用意されているのだろう


半分部外者な俺はもう少しこの組織の行く末を見ていきたいと思う