マネキンの為に、なんだこりゃって危ない橋渡ってきたわよ。
田舎にポツンと怪しい、大人のおもちゃ売ってる貧乏くさそうな店。
無理やり、友達も連れて、行って来たわ。
「ぴのこちゃん本当に行くの~?・・・・」
そうだよ。
女でも、
この歳だからこそ、堂々と行ける。
ここで、行かなかったら、永遠にあの店は何なんだろうと、
死ぬ時、後悔する事になるっすよ。
毅然として、ぴのこは、健康的にマネキンが欲しい訳で、何が悪いってね。
やっぱり、田舎だわ・・・
東京みたいに、開放的じゃないのよ。
ドア開けて、ゲ!みたいな。
お店の中、お洒落感、全くなし。
なんか・・・・
汚い感じ?
お店の中、ホコリっぽいわ。
品数、少ないわ。
何十年前のポスター?みたいなの貼ってあるわ。
店員のオッサン。
見てすぐに、呪われてる風味だわ。
それが、メンチきってんのよ。
何だ?この女?ってずっとにらんでるのよ。
何よ。
なんか文句ある~?みたいな。
ズバリ!言ったわ。
すみません。
ここにマネキンは売ってますか?
メンズの。
せめて、カタログとかあれば嬉しいんですけど。
「は~?ね~よ。」
あ・ら・そ。
だったら、いいわよ、みたいな。
他の品物見ようと思ったけど、ホコリかぶってて、時代遅れでさ。
友達にもう、行きましょって言ったのよね。
友達は、ずっと、入口で固まっていましたから~ってね。
帰る時、友達が言った。
「なんか、あの店、私達売られそうな感じしなかった?」
こんな歳の女、売らないっすよ。
心配しなくても、大丈夫だよ。
「なんか変な天狗あったけど、あれ、突っ込むの?」
あ~あったね。
汚い天狗飾ってあったね。
てか、あんなもん、突っ込みたくないわい!ってね。
「私、なんか怖い~!これから彼氏と会ってくる~!」
そうだね。
ぴのこも、あの店入って、なんか変な呪われた感?
家帰って、頭から塩かぶって、人間盛り塩するよ。
友達は、彼に抱かれに行った。
ぴのこは人間盛り塩ときたもんだ。
マネキンの為に苦労してる、ぴのこっすよ。