むかしむかし

海の向こうにおかしいな帝国という

小さな国がありました


この国を治めているのはターザン王

王にはたいへん不思議な能力が
ありました
何か問題が起きると
必ず首をかしげて言うのです

「おかしいな」

ある朝
見張り塔の鐘が鳴りました

カーン カーン カーン

「陛下ーっ!」

兵士が王宮へ駆け込んできました

「45日がなくなりました!」

王はベッドから顔だけ出しました

「……45日?」

「はい! 昨日まで確かにあった45日が、今朝になったら全部なくなっております!」

王はしばらく考えました

そして言いました

「おかしいな」

そこへ、法律顧問コリン卿が
大きな麻袋を抱えてやってきました

「陛下、こちらをご覧ください」

袋をひっくり返すと
バサバサバサバサッ❗

王宮の床いっぱいに
紙が散らばりました

BANK STATEMENT
TAX RETURN
PAY STUB
FINANCIAL AFFIDAVIT

そして一番下から
小さな紙切れが一枚

DUE DATE: AUGUST 14

王はその紙を拾いました
表を見ました
裏を見ました
光に透かしてみました

「これ、今日?」

「昨日です」

「……おかしいな」

そのころ国境の向こうでは
鬼嫁領の見張り塔にも
鐘が鳴っていました

カーン

鬼嫁ヨーコは
コーヒーを飲みながら言いました
「来なかったね」

兵士が答えました
「来ませんでした」

「全部?」

「全部です」

「PDF一個も?」

「一個もです」

鬼嫁は静かにカップを置きました

「よろしい」

兵士たちはざわめきました

鬼嫁が「よろしい」と言う日は
だいたいよくありません


その日の午後
おかしいな帝国では
緊急閣議が開かれました

議題は一つ

『期限を過ぎた期限は、期限なのか』




アルゼンチン代表的お菓子
アルファホーレス

こんなでかいの初めて見たよ・・・
お店の人に許可とってパシャリ

うちの自慢なんです
とおっしゃってました

普通サイズは右下です