『防衛産業について、目の鱗を取ろう!』
1.まず、産経と毎日に、アメリカのローレス元国防副次官という人の言葉が、二つ載っていました。一つは、
「“アメリカは日本を守る必要はない”と思うなら、早くこちらに言ってほしい。それならそれで、我々は、アジアにおいて、他の選択肢を考えなければならないからだ。」
もう一つは、
「“もう日本に過大な期待をかけるのは止めて、日本防衛の責任は、日本の自衛隊に担ってもらう”よう提言する、ローレス元副次官の報告書が提出され、日本側関係者に波紋を広げた」という記事です。
2.二つ目は、日経その他に載った記事で、8月に防衛省は、幸福実現党その他の世論に押されて、急遽、「北朝鮮のミサイルの脅威に備えるため、現在3部隊ある“地対空・撃墜ミサイル(PAC3)”を増やして、来年、全国に配備する」ことを決めたのですが、その予算を削って、事実上撤回することを、17日に決めました。
3.三つ目も、読売その他に載った記事で、今、官民共同で開発されている「新型燃料ロケット(GXロケット)」が、行政刷新会議の仕分けで、間違った資料に基づいて「中止」とされ、怒った元請けの石川島播磨重工らが、猛烈に巻き返していたのですが、結局、最終的には廃止とされてしまいました。
これは少し解説が必要です。元々去年の11月の段階で、「開発目途を立てるのに、時間がかかりすぎている」という理由で、予算の継続に危機を迎えたとき、自民党の国防関係議員が動いて、「将来的には、北朝鮮のミサイルを監視するのに使えるじゃないか」ということで、存続させた予算だったのです。表にはほとんど出てきませんが、今回その部分が、狙い撃ちされた形となりました。
以上を鳥瞰して眺めると、今、何が起きているのか、よくお分かり頂けると思います。
そしてこの点を強調する理由が、もう一つあります。
オバマ大統領になって、アメリカが、果たして本当に「世界の警察官」の立場から降りてしまわないかどうか、(アフガニスタンに増派出兵したりして、大分揺れてはいるようですが)、今、世界は固唾を飲んで見守っていますけれども、ここに一つ、気になるデータがあります。
アメリカの心臓部(国防と金融のこと)の意見を代表する雑誌に、“Foreign Affairs”という季刊誌があります。
この雑誌が最近行った世論調査によると、実に49%(半分)のアメリカ人が、「もうそろそろ、外国を守ってあげることから手を引いて、国内の経済に専念しようよ」と考えているというのです。
アメリカは民主主義の国ですので、途中、紆余曲折はあるにせよ、最終的には、そのような民意の方向に流れていく可能性が、予想されます。
(幸福実現党の主張)「マスコミと左翼はタブー視したがるだろうが、防衛産業を興すことに躊躇してはならない。莫大な景気浮揚効果、未来産業創造効果があることに、目をつぶってはならない」という言葉の背景には、こういうことがあるのです。
具体的に見てみますと、以下はいずれも、講演会等で触れられたことてすが、
1.中国は今、2016年~2020年までに、空母を4隻就役させようてしており、このままアメリカが引いていくと、日本の石油ルートを押さえ込まれて、完全にアウト(日本の中国による属国化)になるのですが、中国と同タイプの空母を日本も4隻建造すると、丁度40兆円になって、今の日本の不況(いわゆるデフレ・ギャップ:35兆円)を綺麗にクリアーして、一発で景気が回復します。
2.北朝鮮のミサイル基地を攻撃できるステルス戦闘機(レーダーに映らない戦闘機)を、日本も配備するべきなのですが、アメリカが日本に売ってくれません。(日本の航空機産業の力がつくのが嫌なのでしょう。)
これを自前で開発すると、3兆円かかりますが、この経済効果は、それだけにとどまりません。皆さんは、ミノルタの一眼レフの自動照準装置が、このような空軍の軍事技術から生まれたのをご存じでしょうか。この様に、膨大な民生産業が、防衛設備からは生まれるのです。
3.それだけに留まりません。このステルス戦闘機の開発によって、「日本にはどうせ造れない」と思われている“大型ジェットエンジン”が開発できるようになり、日本の航空機産業の実力が、飛躍的に向上します。
17日付け各紙には、アメリカの新しい旅客機“ボーイング787”の試験飛行の様子が、華々しく報道されていましたが、こんなのは目じゃありません。もっと魅力的な飛行機を造れるようになり、世界中に売り込み、日本の空に交通革命を起こして、巨大な富を生み出せることになるのです。
元々、防衛産業と航空・宇宙産業は、表裏一体です。交通革命は、必ず宇宙産業と結び付きますから(今の飛行機と人工衛星の間の高さを飛ぶ等)、防衛産業を興すことは、実は果てしない「夢の未来」を拓くことになるのですね。