スナコー通信358号
2006/05/31
「イラン」
なるべく単純化して書きたい。
アメリカは以前イランのパーレビ王権を支援し、その見返りにイラン国内に数多くの石油利権を得ていた。
しかし1978年民衆が決起してパーレビ政権を倒した後、イラン国民は、旧パーレビ王制を支えたアメリカを憎み、イラン国内のアメリカ利権を取り上げた。
以来、アメリカとイランは対立するようになった。
アメリカ vs. イラン
イスラム教は大きく分けてスンニー派とシーア派に分かれており、スンニー派は旧支配者層、シーア派が「抑圧されていた層」で両者は対立している。
イランの旧パーレビ王室はスンニー派で、現在イランはシーア派によって国が運営されている。
スンニー派 vs. シーア派(現在のイラン)
イランはシーア派原理主義の反米政権になったが、周辺のスンニー派政権であるサウジ王朝やイラクにとっては脅威だ。
イラン vs. サウジ・イラク
アメリカ(ブッシュ大統領とライス国務長官)のイラン戦略は非常に難しいところにきていると思う。
産油国における軍事バランス、イランの核兵器所有(ここ2,3年は大丈夫らしいが)、軍需産業の期待やブッシュの支持率を上げるため武力行使を行うか。この辺のバランスか。
イランは親日的で、西側で唯一と言っていいパイプを持っているという。
日本がアメリカと歩調をあわせ、制裁を加えると、イランは中国・ロシアへなびき、日本としてはデメリットが大きすぎる。
イランの原理主義政権とアメリカとの対立は建前であって本音は仲良くしたい。
またイラン国民は原理主義より自由が好きで、原理主義政権はいずれ交代する可能性がある。
などということを前提に考えると、日本独自の戦略としては、アメリカに加担せず、橋渡し役をするということになろうか。
少なくともイランを敵にまわすことはないだろう。