「音楽と一緒に踊りなさい!」

「音楽に乗って踊りなさい!」


よくバレエの先生が言うセリフ

発表会やヴァリエーションあるあるです。


ヴァリエーションや作品練習をしていると、

本人は音楽と一緒に踊っているつもりでも、

観ていると音楽に乗り切れて踊っていないように見えて、

聞いて踊っているから

ズレてしまうのです。


では一体どうやったらいいのかな?と思いますよね。





実は先週、ヴァイオリニストの瀬崎明日香さんとのパフォーマンスで、

久々に生演奏で踊る事で、気づいた点がたくさんあり、

そのあとのトークセッションでも音楽についての話で、私にとっては当たり前の事が、ほぉ〜!と思われる事もあり、

もしかして気づいてないのかな?

と思ったのです。

そのお話を少し。



瀬崎さんと一緒にやる上において、大事にしているのは、

音楽の旋律だけでなく、

音圧、呼吸、音色の強弱、

ヴァイオリンだったら、弦のはじき方。

それによって踊りも凄く影響します。

ヴァイオリニストの瀬崎明日香さんも、

視覚情報で私の踊りに影響するので音楽も変わります。



例えば、CDで練習ししていると均一な弾き方で、均一な聞こえ方がしますが、

一緒にリハをするとリズムが取りにくい間合いが、しっくり身体に入ったり、音色が色づかれてきます!

音符が立ってくるというか、

音符が見えてくるのですよね。

もちろん、私の踊りに合う弾き方にも変化をしたりとも!

また、フレーズとフレーズの間や、音楽と振りを合わせたい時など、別に彼女を見ながら踊っているのではないのに、合うのですよね。



それってやはり呼吸なんです。

息遣いが聞こえる時もありますが、

見えなくても聞こえなくても、

感じれる何かがそこにはあります。



これは生演奏で踊る人全員が出来るかというとそうでもなく、

ヴァイオリニストもダンサーに合わせられるかというと、そうでもないのですよね。

生演奏でも感じ取れないで踊る人は、ホントに何もないですからね。

そこは難しいです。。



では、本題です。

バレエのCDでも、情感が見えるCDと譜面通りに正確に弾くCDがありますよね。


そこは音楽を意識して踊っていると大体分かると思います!




情感が見えるCDのは、大体呼吸が見えますよね。

弾き手の立場になって、音楽だけを聴いていると、

弾き手の呼吸や間合い、リズムが分かってきます。

音楽の旋律だけでなく、

そこがあるから、音楽の情景が見えてくるのです。


空のように透き通る透明感、

力強く体の奥から湧き上がるエネルギー、

優しく包みこむ母のような温かさ、

などなど、

感じます。


実は弾き手は、私が思っているこれ以上にイメージを膨らませて弾いています。

そこに色々なアンシェヌマンに合うように、体がより動くように踊らしてくれるのです!

CDによっては、本当に弾き手の呼吸が入ってますよ!笑





音楽と合わないと言われる原因として、多いのは、

主旋律だけを聞いて踊っていると、自分の間合いの感覚で音楽を捉えたり、

頭の中で自分で音楽を鳴らせて踊っているのです。

聞いて踊っていてるのに、ズレてくるのです。

音楽はバックミュージックという感じなのかもです。


例えば同じヴァリエーションでも弾き手よって全然変わっきます。

違うCDなのに、

今までと同じ間合いでヴァリエーションを踊る。。

これはバックミュージックとしてしか捉えてない残念なものです。

これは、よく踊りに音楽性があるの子とない子の差ですよね。

踊りが上手くても音楽性がない子は、

音楽の色が見えてこないので、踊りにも色がない事も多く、

テクニックは安定しているのに、何を踊っても同じだよね。と。。


これは

センスなの?!

と言われれたら

実はそうだと思います。




でも育てる事は出来ます!!

音楽の違いを聴き分ける耳を育てることです!

レッスンでも出来ますよ!





まずは、プリエやアダージョ

少しゆっくりな音楽から、

弾き手の音楽や呼吸を意識しながら、

踊ります!

すると、なぜか

エポールマンがしっかりついてきます。


踊りにも呼吸が出てくるのです!!


この練習をするだけで、音楽が身体の中で流れてきます。





音楽と一緒に踊るには、

弾き手や指揮者の呼吸や間合いに合わせて、一緒に踊るのです。

これをやると、プレパレーションの間合いが合うの、音楽と一緒に踊れますよ!




多分こんか教え方をするのはあまりいないと思います。



私自身が振付もして生演奏でやる事が多いのもあったり、

あと音楽に拘る振付家の作品に踊ると、

その繊細な音楽の捉え方に驚いたり、身体に入れる大変さが分かるからだと思います!


音楽の捉え方を知るだけで、

踊りもガラリと変わります!

ヴァリエーションで伸び悩んでるいる方は、是非音楽の弾き手になって聴いてみてください!