2月1日 施設の玄関にて

 

(面会禁止59日目)

 

 施設に救急車が来た。

 

 (消防車も来て驚いたが何もせず帰っていった。)

 

 聞くところによると、お年を召した方が、、とのこと。

 

 まあ、そんな根掘り葉掘り聞けるものではない。

 

 施設には紀寿を超えた男性が一人いらっしゃっていた。

 

 彼かどうかはわからない。

 

 彼は以前、とても饒舌で、昔話を得意げにしていた。

 

 スタッフが声掛けしてソフトに遮ることさえあった。

 

 ワタシも帰らなければならない時間があった。

 

 しかし、今は、全く喋らなくなった。

 

 喋れるうちに、好きなだけ喋らせてあげていれば、、と

 

 今になって思う。

 

 あんなに喋っていたのに、、と彼を見るたびに思うのである。