油圧シリンダーというアクチュエータ(この用語もひどく不親切な用語だと思います。)

とてもとても大切な話題だと思っているのが、「機械は電流をモータに流して、モータが回転することで動いている」ということです。当たり前だと思うかもしれませんが、これがわかってない新米の設計者はひじょーーーに多いのです。なぜこんなことを大学で教えないか不思議な程です。理論的なことばかりに目がいって実際のモノ作りには興味がないのでしょうか。一つの代表的な例が油圧シリンダーです。油圧シリンダーで検索すると、油圧シリンダーだけがいっぱい出てきます。これが罠です。動いている油圧シリンダばかりに目が行って動きの仕組みがわからないのです。油圧シリンダーは油圧で動いてるんじゃなくて根本的にモータで動いているんでーす。

 

それを端的に表してくださっている素晴らしい図が以下です。

「はじめての油圧システム 熊谷英樹・正木克典P3より引用」 (おすすめです。)

 

パスカルの原理や油圧シリンダーの選定のもいいけどこの図をしつこいくらい見せてほしいものです。この図見たらわかる通り油圧シリンダはモータで油圧ポンプが作動しポンプによって押し出された油がシリンダを押すことでシリンダにつながった棒が往復するのです。

油圧シリンダの写真を注意深く観察すると必ず油が循環するためのホースor配管が通っているはずです。

 

以前3Dモデルを作ったケースはこの油圧シリンダの入れ物です。モータは非常にパワフルですさまじい力で油を押し出しているのです。

 

メモ:機械は原則モータが原動力となって動く、例油圧シリンダー、

原動機(モータ)→油圧ポンプ→配管→油圧シリンダー  

油圧シリンダーの利用の際にはまず動作を実現するために必要なストローク(往復運動する距離の最大値)と出力できる圧力を把握しておく。油圧システムの設計はそこから始める。