答え。
回転する棒を、回転させつつ固定する構造(方法)を考えると必然的にベアリング的な構造にならざるを得ないから。。
なぜ軸とベアリングは必ずセットで使われているんですか?素晴らしい問だと思います。
信じられないくらい初歩的な問いなんですが、おざなりにされています。でも機械科の学生さんが第一に知りたいことはこういうことなんです。滑り軸受の仕組みやオイルシールの規格などはそのあとのあとで考えることです。
こういう質問を持ってくる後輩には以下の質問です返します。
問。回転する棒を、棒の回転運動を継続させながら任意の場所に固定するための構造があるとして、それはどのような構造になるか?あるいはどのような構造が考えられるのか?
答え。ベアリング的な構造にならざる得ない。ベアリングの類似品としてオイレス などもあるが。。
地球には重力があるので、支えてやらないと、棒を念力で浮かせでもしない限り棒は地面に落っこちます。地面に落下した回転する棒は地面とこすれて、地面も棒自身もすり減らし合いながら回転していくことでしょう。また任意の高さで回転する棒を利用したいという要求があるのです。
回転する棒を握りながら、持ち上げるのも一つの方法ですが、手のひらの皮膚はズタズタ、やがて筋肉の繊維も傷つけてしまうことでしょう。(高速回転する鉄の棒を握ったら痛そうや!)
金属で代用できないか考えてみます。棒を固定できる台座のようなものを作ってその上に回転する棒を乗っけます。やはり台座と棒の接触するところがこすり合わせています。こうすると状況いかんではどちらかあるいはどちらも壊れてしまいます。すり減る。
どうやら回転する棒を支持するには棒を支持する構造(機械)と棒との間の摩擦が少なくなることが重要なようです。
すると回転する棒=軸を支持する構造(構造A)には以下のような設計条件が課されます。
・軸を固定するための構造Aは軸を空間上に支えるために、地面と軸の両方に接触していないといけない。
・軸と構造Aとの摩擦力は、軸と構造自体が摩擦力で破壊されない程度に小さい必要がある。
上記の設計条件で考えられる構造Aは必然的にベアリング的なものになります!