三島由紀夫の金閣寺をようやく読み終わりました。なかなか時間が取れず一カ月近くかかってしまいました。

修行僧が金閣寺を放火するまでに至る経緯を描いている内容です。

この主人公本当にデリケートです。吃音から対人関係構築の問題が生じ、そこから美に対する関心(金閣寺)につながります。

さらに人間への考察を通す中で美(金閣寺)に対しての愛憎が静かにかつ急速に膨らみラストで放火とという形で一気に感情が爆発します。

人間の行動とは本当に複雑ですね。上記の一連の流れを構築し、美文で綴っていくいく三島の作家としての実力を知ることができました。

楽しみながら読む本というより、人間の心の繊細さに触れるための本ですね。