二人の体に熱いものが、ほとばしる。
浴室で体を重ね合わせながら、熱い口づけを続けた。
そして男は淡い蕾を開くように、ゆっくりと愛撫を繰り返した。
しかし口づけの先に、けっして進むことはなかった。
浴室を出た後も、ほのかに赤みがかった彼女の体を丁寧に拭くだけだった。
きっと彼は、彼女の体に願いを込めていたはずである。
この先も彼女の穏やかな心が、多くの魂を救うのだと信じているのかもしれない。
彼の中で彼女を慕う深い思いが、ひたすら膨らみ続ける。
その心地よい支配に身を任せようとしている。
だからこそ彼女の美しい肉体を前にして、それ以上の欲望が目覚めなかった。
つまり強い絆が、知らずに二人を強く結びつけていた。