SNS(ソーシヤル・ネツトワーキング・サービス)は世界とつながっています  


現代では誰もが日常的に写真を撮影しウェブにアップする時代になりました。


そこで問題になるのが肖像権や著作権、そして人権の問題です。


例1.年末に、本校のA先生が小倉の街で車の運転中に生徒数人に会いました。
先生は車の窓からちょっと声をかけたそうです。

 

その時、生徒達は懐かしかったのか、嬉しかったのか、スマホで盛んに写真を取っていたそうです。

 

元気で人気者の先生です。


その後、ツイッターにA先生の写真が載ったそうです。


よくある出来事ですが、ちょっと考えてみてください。


ツイッターにA先生を載せた生徒に悪意はないと思います。

 

でも、A先生の肖像権を侵しているのです。

 

場合によってはA先生の個人情報の垂れ流しです。

 

A先生の服装、車の色、ナンバー、移動場所、助手席に人はいたかどうか等です。


ネット社会ではみなさんの予想し得ないことが問題となることがあるのです。


例2.ツイッターに載せられたB先生の件のつぶやきも同じような事が言えます。


「欠点最悪 😪 俺がわるいんじゃなくて○○の教え方が悪い  爆笑」


この文章も載せた生徒に悪意はないと思いますが。内容は意味の取り方によっては大きな問題になります。

 

文字は一人歩きするのです。


短い文章ですが分析すると
・「欠点最悪」・・・たぶん欠点を取ったものと思われます。しかも自分の置かれたまずい状況に気がついています。


・「俺がわるいんじゃなくて」・・・自分の責任を回避し自己を正当化しています。


・「○○の教え方が悪い」・・・欠点になったのは○○先生の責任だと断定しています。


    ○○高校の先生方は熱心に授業し指導されています。

 

教え方の悪い教師はいません。

 
・「爆笑」・・・自虐ネタで心のバランスをとっています。


そしして追加するならこのつぶやきをB先生が見るとは予想していません。

ネットを探せば色々な事が見つかると思いますが、ここでみなさんに考えてもらいたいことがあります。

 

限られた集団の中でツイッターのつぶやきをするのは可としても、世界全体に発信するSNS(ツイッター、フェースブック等)で情報を発信するとそれはもう個人の冗談や遊びでは済まされない問題になることがあるということです。


ネット社会のルールとマナーを知る必要があるです。

 

もちろん法的問題も視野に入れる必要があります。

 

これはネットを利用し社会生活を営む以上避けては通れない問題です。


サイバーパトロールの文章を紹介します

 

肖(しよう)像(ぞう)権(けん)とは、
法律で明文化されているわけではありませんが、判例上認められている権利です。
肖像権は、自分の肖像を勝手に撮影されたり、絵に描かれたり、加工・公開などの使用をされないという権利です。場合によっては損害賠償請求をされる可能性があります。
やってはいけないこと
著作権ある文章やイラスト、写真を勝手にHPや印刷物にのせたり、コピーしてはいけません。それらを公開する権利は文章、イラストを書いた本人が持っています。
載せたい場合は、書いた本人に許可をもらってください。
また、著作権のあるものを自分が作ったかのように発表することもしてはいけません。
勝手に公開することもだめ!
肖像権を侵害しないためには、写真を撮影したときは出来る限り撮影の了解を得ることが大事です。了解を得て撮影できたとしても、写真を勝手にHPやブログなどに公開してはいけません!
HPやブログなどに公開することが分かっていて撮影するのであれば、撮影と同時に写真の公開についてもきちんと、なぜ公開するのか、どうやって公開するのかを伝えて別に了解を得ましょう。
どのような場合であっても公開するのなら「写っている人の名誉・人格を尊重した形」を心がけることが大切です。

テレビ・ラジオの取材に対して公開されているものの撮影・公開に関してその参加者は全て了解があると考えられます。                                         

                       サイバーパトロールより一部引用

 

拡散性の高いウェブメディアやSNSなどでの投稿に使うならば、撮影していることをはっきりわかるように示したり、ちゃんと同意をとったり、掲載時に被写体からの削除要請に対応する旨の文章を入れる必要があります。


写真を撮影・公開するときに問題になるのは肖像権だけではありません。


著作権も問題になります。


現代は誰もが気軽に写真や映像を撮影し、公開できる時代です。

 

そのため肖像権や著作権に関する意識も、特にウェブでは希薄になっているのではないでしょうか。

 

肖像権と著作権の基本的な考え方はこれからの社会を生きるみなさんはしっかり押さえておく必要があると思います。