「かしわ」ってわかりますか?
名古屋から西の方々は、すぐわかると思います。
鶏肉のことです。

例えば、九州地方の駅弁は「かしわめし」が多いですよね。

そんな「かしわ」の話は、この漫才を見たら、よくわかります (^◇^)


夢路いとし・喜味こいし師匠の漫才


いとし「代表的な鍋は?」

こいし「まあ、いちばん簡単にやれるのはとり鍋でしょう」

いとし「とり鍋いうのは、鍋の中へ鳥が入ってるわけ?」

こいし「鳥を入れるからとり鍋」

いとし「どんな鳥が入ってるの」 

こいし「まあ一応、鳥を入れれば」

いとし「カラスなんかは?」

こいし「へへっ」

いとし「トンビにカササギとか」

こいし「食える鳥入れえ、食える鳥を」

いとし「食える鳥言うたら?」 

こいし「あれや。とり鍋に入れる鳥、決まっとるやろ」

いとし「とり鍋の鳥は」

こいし「かしわ。かしわを入れてとり鍋」

いとし「とり鍋に入ってる鳥はかしわか」

こいし「かしわやん」

いとし「かしわて、どんな鳥やねん。かしわどりいうのはどういう鳥やねん」

こいし「かしわや」

いとし「だからかしわっちゅうのは」

こいし「赤いトサカが生えててな、こっこっっこっこと、タマゴを生んで、たまごがかえって、ひよこになって、大きなって、赤いトサカが生えて、こっこっこ、ポトン、タマゴを生んで、タ…止めてくれ」

いとし「エエ加減にしときや」

こいし「なにがや」

いとし「小さな子どもに言うてるんちゃうよ」

こいし「んなもんわかっとるわい」

いとし「僕は大人ですよ」

こいし「見たらわかるやないか」

いとし「三十過ぎた男…」

こいし「なにを?」

いとし「三十過ぎた男をつかまえて」

こいし「君、三十過ぎかえ」

いとし「ほな君は僕がまだ三十過ぎてへんちゅうんか」

こいし「んなことあれへん。もう二年経ったら八十やぞ、君は」

いとし「君が今、やってみせたのは、ニワトリ。コケコッコーやろ」

こいし「おう、ニワトリや」

いとし「ニワトリくらいわかってるがな」

こいし「わかってたら言うなや」

いとし「かしわがわからんから聞いてんねん。かしわてどんな鳥やねん」

こいし「かしわもニワトリもいっちょ」

いとし「え?」

こいし「かしわもニワトリもいっちょ」

いとし「かしわとニワトリ。あいつ、ふたつも名前があんの?」

こいし「生きてる間の名前がニワトリ。死んだら戒名がかしわ」

いとし「葬式屋か! 君は。僕はそういう戒名鍋きらいや」

こいし「戒名鍋て」 

いとし「あの、牛の牛肉。牛の牛肉を焼いて食うのが…」

こいし「牛肉は牛や」 

いとし「生きてる間が牛」 

こいし「あら?」

いとし「死んだら戒名が牛肉となる」

こいし「おんなしように言うな」






これはなかなか、勉強になる漫才ですよね。
昔、人間国宝の桂米朝師匠が、「漫才でも落語でも、ちゃんと聞けば勉強になる!」って、おっしゃってました。




今日のところは、こんなこったす!