予告編


ストーリー・・・

朝鮮戦争の休戦以降、38度線は国際管理地域とされ、南北両軍の兵士が国連の管理下で警備についていた。 

そんなある日、北朝鮮側の歩哨所で殺人事件が起きる。 

北朝鮮人民軍のチェ・マンス上尉とチョン・ウジン戦士(シン・ハギョン)が拳銃で惨殺され、オ・ギョンピル中士(ソン・ガンホ)が重症を負った。   

下手人は分かっていた。

韓国のイ・スヒョク兵長(イ・ビョンホン)である。 

韓国の軍病院に収容されたスヒョク兵長は、歩哨中に北朝鮮に拉致されたものの、哨兵を倒して脱出を果たしたのだと主張していた。 

しかし、北朝鮮側の証言はまったく違った。

彼らは、スヒョクの奇襲攻撃を受けて、一方的に兵を殺されたというのだ。 

下手にこじらせると戦争になる。 

真相究明のために、共同警備区域を訪れたスイス国籍の国連将校ソフィー・チャン少佐(イ・ヨンエ)は、死体に残された銃弾と、拳銃から発射された銃弾の数が一致しないことから、スヒョク兵長の偽証に気づく。

彼女は、スヒョクの同僚であったナム・ソンシク一等兵(キム・テウ)が現場に居合わせたことを暴くのだが、「秘密」を当局に知られることを恐れたソンシクは、投身自殺をしてしまった。 

実は、スヒョクとソンシクは、ふとしたことから北側の哨兵オ・ギョンピルとチョン・ウジンと親しくなっていたのである。 

互いに「アニキ」などと呼び合う彼らは、国境を越えて子供のように楽しく遊んだり物資をやり取りしていたのだった。

しかし、これは重大な任務違反であり、国家反逆罪に抵触する行為だったから、彼らは決してこの友情を公に出来なかったのである。 

北側の上官であるチェ・マンスが歩哨所に踏み込んだことから、彼らの友情は終わりを告げた。

その場に居合わせたスヒョクとソンシクは、半狂乱になってチェ・マンスもろとも親友のウジンを撃つ。

そしてギョンピルは、弟のように思う彼らを逃がすため、上司に止めを刺して自らも重傷を負ったのだった。 

ソフィーは、事を大げさにしたくない上層部の妨害を撥ね退けながら、真相を暴いていく。

その結果、親友を自らの手で射殺したことによる良心の呵責に耐えかねたスヒョクも、ソンシクの後を追うように拳銃自殺してしまうのだった。




朝鮮半島を分断する38度線の板門店で起こった悲しい物語。

敵対する同じ民族同士、個人レベルで友情が芽生えても、国家の体制(思想)の前では、どうにもならない運命がとても悲しい。

国家間の問題は、うやむやにする方がいいということが、とても怖い。


しかし、それが国際的な考え方なのだろうか?

イ・ヨンエはとても美しいが、話の構成上からか影が薄くて残念です。

また、キム・グァンソクの『二等兵の手紙』『宛てのない手紙』が、とても悲しく響きます。



ザ・フォーク・クルセダーズの「イムジン河」に、こんなくだりがあります。

「誰が祖国を二つに分けてしまったの…」(日本語詞:松山猛)








今日のところは、こんなこったす!