まずは、予告編をどうぞ!


ストーリー・・・
鹿児島県知覧。
カンパチの養殖を生業としている山岡は、肝臓を患い透析を続けている妻・知子とふたり暮らし。
子供がいない彼らは、漁船“とも丸”を我が子のように大切にしている。
激動の昭和が終わり、平成の世が始まったある日、山岡の元に青森に暮らす藤枝が雪山で自殺したとの報せが届いた。
山岡と藤枝は共に特攻隊の生き残りだった。
それから暫く後、山岡はかつて特攻隊員に“知覧の母”と呼ばれていた富屋食堂の女主人・山本富子から、ある頼みを受ける。
それは、体の自由が利かなくなった自分に代わって、南の海に散った金山少尉、本名、キム・ソンジェの遺品を、韓国の遺族に届けて欲しいというものだった。
実は、金山は知子の初恋の相手で、結婚を約束した男でもあった。
複雑な心境の山岡は、しかし知子の余命が長くて一年半だと宣告されたのを機に、ふたりで韓国へ渡ることを決意する。  


だが、金山の生家の人たちは、山岡夫妻の訪問を決して快く迎えてはくれなかった。
それでも、山岡は遺族に金山の遺品を渡し、彼が残した遺言を伝えた。
金山は日本の為に出撃したのではなく、祖国と知子の為に出撃したのだと。 


やがて歳月は流れ、21世紀。
太平洋を臨む海岸に、その役目を終えた愛船・とも丸が炎に包まれていくのを、ひとり見つめる山岡の姿があった。




2001年に日本中に涙と感動を呼び起こした映画『ホタル』。
この映画の印象は、はっきり言って暗いです。
高倉健は、この映画に出演するにあたり次のように述べています。

「今、語り継がないと忘れ去られてしまうようなことも、映画なら残していけるんですよね。」

そうです。
それが、今回語られた特攻の歴史です。
そして、戦時中に日本の為に強制動員させられた朝鮮の方たちも大勢いたということなのです。


「死んだらホタルになって帰ってきます。」



何と物悲しい言葉なのでしょうか?
この言葉だけでも、目頭が熱くなってきます。
そして、影を背負った夫婦の目に見えない愛情表現も素晴らしい。




「二人で一つの命じゃろが・・・」

このセリフで、もう涙が出そうになります。
食堂のおかみさん役の奈良岡朋子さんの名演技も素晴らしい。
釜山に金山少尉の遺品を届けに行ったとき、少尉の遺書を読み上げるシーンなどなど、涙なくしては見れません。

音楽も効果的に使われてました。
ショパンの「別れの曲」、そして韓国の「アリラン」。

素晴らしかったですね。


この映画での高倉健・田中裕子夫婦は、私の理想の夫婦像です。
但し、私は現在独身ですので、理想が現実となるのはいつのことやら・・・ (T_T)




今日のところは、こんなこったす!