鉄腕アトム(モノクロ)


「地球最大の冒険」(1966.12.31放映)


ストーリー・・・
太陽黒点の異常活動のため地球は最後の日を迎えようとしていました。
危険を察知した動物たちは、北極や南極に逃げだします。
人間たちはロケットで当てもなく宇宙に避難し、地球にはロボットだけが残されます。
脳以外をロボット化した独裁者ナポレタンが世界征服のため、人間の留守中、地球を守っていたロボット大統領を破壊します。
ロボット大統領は死の間際、世界一素晴らしいロボット、アトムに地球を守るようにお願いします。

地球大統領となったアトムは、まず、煮えたぎった海をドライアイスで冷やします。
みんなで火口に岩を積んで、火山の噴火を防ぎます。 
また、塩を使ってクラゲの化け物を退治します。


アトムはナポレタンを倒しますが、実は彼は本人も知らなかったのですが、脳まで機械化したロボットだったのです。



ナポレタンは敗北を認め、太陽の爆発を抑える物質をアトムに与え、濃硫酸の水槽に飛び込み自殺します。
アトムは太陽まで核爆発を抑える物質を運ぶため、家族と別れを告げ、単身、ロケットに乗り込みます。



しかし、太陽に向かって発射したカプセルは隕石にぶつかり、壊れてしまいます。

アトムは太陽活動を抑えるカプセルにしがみつき、太陽に飛び込み、自分の生命と引き換えに地球を救います。



「お父さん、お母さん、さよなら!  僕、やっぱり、お別れです。ウラン、コバルト、僕はカプセルを太陽の方向に向けて一緒に飛び込むよ。さよなら!  太陽は、きっと元に戻してみせるよ!  ああ、地球だ、地球はきれいだなぁ 」



太陽は元通りになり、地球に人間たちは戻ってきますが、アトムは戻ってきませんでした。
アトムの育ての親、お茶の水博士は、一人アトムを待ち続けます。

「アトムはいつかきっと帰って来る。もし帰ってこられなくとも、アトムが生まれたこの台の上から、第二第三のアトムが生まれるじゃろう」



脚本、演出ともに手塚治虫先生です。
当時、子どもたちから「アトムを殺さないで!」と抗議の手紙が多数寄せられたそうです。
良い子過ぎるアトムですが、惜しまれる最終回となりました。
私も、今見ても胸が熱くなります。



今日のところは、こんなこったす!