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東京鉱山 記録課(鉱物・天然石・自然)

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※東京鉱山では、一緒に石拾いに行ってくれる方を募集しています。「水晶拾ってみたいけど場所も道具もわからない!不安!」という方、興味だけで終わらせず、自然の中に飛び込みませんか?連絡、お待ちしています!



 
  
~~東京鉱山 前回までのあらすじ


福岡にまで採掘セット持って来て親族がドン引き




AM 1:30 現地付近着


早すぎた(;'A`)真っ暗じゃねえか!

福岡→佐賀は隣県だった上、信号がほとんど無かったのだ。その為限りなくスイスイ行けてしまい、実質2時間ちょいで現地まで着けてしまった。



まずい。夜明けまであと何時間あるんだ…
仕方ないので、夜明けまで車中泊をすることに。
どこか明るいところで停まろうと考え進むが、街灯すら無く、周りは暗闇でもうちょっと怖すぎるんですけど状態。

ふいに2chまとめの洒落怖スレ(洒落にならない程怖い話を集めてみないか?スレの略)を思い出し、恐怖に震える。


くそが!今思い出すなや!(;'A`)

ここでテンソウメツ出てきたら俺気絶するなとか考えつつ、偶然あった自販機の横(明るい)に車を付け、夜明けまで寝ることにした。


AM 6:00


雨かよ!!(;'A`)あーもう こうなりゃヤケだ!



空が少しずつ明るくなってきたので、車を降り、レインコートを羽織る。いざ、石拾いの開始である。
まずは、杉山鉱山の西部に位置する広沢鉱山を攻略する。

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道を歩いていると、道路脇の転石に白色の石英片が混じっている。鉱山はここにあるという確信を得て、事前に頂いた情報から山の中で入っていく。


山に入って驚いた。今まで石拾いで行っていた数々の山と比べて、決定的に違う点があったのだ。

それは、ツタの量である。
木々を縫うように生えている草木の枝やツタが、今までの山と比べ圧倒的に多い。前に進もうにも、隣の谷に移動しようにもツタにひっかかる。


かわしているだけで、ほとんど移動していないのにごっそり体力を持って行かれるのだ

これはおそらくではあるが、この山には、シカがいない。イノシシしかいないのだ。


だみやんは、石拾いの為に道なき山道を行くことが多い。但し、その場合に行く道は、シカやイノシシが作った獣道を辿る。

先駆者が開拓した道は、視界が空けており歩きやすいのだ。

そして、シカならばある程度の身長がある為、人間にとっても歩きやすい獣道が出来るのだ。


そのシカがいない。


それならば、獣道(イノシシ道)が非常に低い位置で完結し、上部はありのままの自然状態であることも頷ける。

しか
しか 
わかりやすいつたのかいせつ(製作時間5分)
  


そして地面には無数の石英片が転がっており、この白色石英に共生する形でガーネットが採れるらしい。


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明るさMAXでいじる

にしても、暗い。

日が完全に出きっていない時間帯に突撃したのもあるが、雨天にこの藪では、本格的に何も見えない。

かなり幻想的でミステリアスな光景ではあるが、雨の中藪と戦う管理人にはそれどころではない。

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やっとの思いで坑口を見つけたものの、付近のズリには何も無く、それらしい石を拾って撤退することにした。

ふふふ、広沢はあくまで前座よ。今回の目的は、かのアクアマリンをいくつも算出した杉山鉱山だよ!

失礼しました。目的は従妹の誓願式です。


AM 7:30

さて、広沢鉱山から車で数十分。次はいよいよ、かのアクアマリンの巨晶を産出した杉山鉱山である。

事前にドーソン石様から頂いた宝の地図と、国土地理院の地形図を見比べる。なるほど、この道がこれで、おそらくこの手書きの道がここでこうなって…と脳内アドベンチャーしていると、面白い発見をした。

最新の国土地理院の地図では、ほぼズリまで直結の道路が新たに出来ているのである。


宝の地図では『山の尾根伝いに回って、片道数十分』などと書かれていたが、この地図通りに行けば道路脇から直線距離50m程度。勝った!(何が)

あと数時間後には従妹の誓願式に行かなくてはいけない為、実質1時間半程度しかタイムリミットが残されていない管理人にとってはまさに暁光である。


数年前はダンプが激しく往来していた、という話を思い出す。ということは、現在は採石場になっているのかもしれない。


採石場になっているということは、ズリのみならず様々な場所が掘削され、未だ誰も見たことの無い場所が広がっている可能性もある。
絶産と言われている産地、これは夢を見るしかない!!





現地

『この先 畜産試験場 感染症予防の為 進入禁止 JA佐賀』




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なるほどー!
採石場じゃなくて、JAの養豚場を作ってたのかー!
なるほどー!
ということは、地図上の道路はJA佐賀のファーム内か!なるほどー!


ダメじゃねえか!(;'A`)


なお、ファーム入口は重々しい鉄扉と監視カメラ数台が設置してあり、事実上の進入は不可能。
そして一部地図上で『この辺り』と予想していたズリは、豚舎のアスファルトの下敷きになっていたのを確認。
アクアマリンの巨晶を産んだ産地は、今は消滅…そもそも、ズリ自体が無くなっていたのだ。


もう、これで、おしまいなのか…?


「杉山のズリは無くなってました(笑)ごめん(笑)」とかどうでもいいブログを書くのか…!?


いや…


まだだ…!!


ダンプが石を運んでいたのであれば、この付近には必ず、元々ズリだった石が転がっているはず!!

ならば、付近を捜索するしか無い。
待っていろ、アクアマリン。オレが必ず、見つけてやるからな…!

 

 

2013.11.13 佐賀県 広沢鉱山/杉山鉱山①はこちら ★



~~東京鉱山 前回までのあらすじ
佐賀の山中で藪に囲まれてつらい





ということで、先日石納めとか言って鈴庫と黄金沢に行ってきたにも関わらず、懲りずに佐賀へ突撃である。
佐賀へ行く、というのも突然決まったことで、
親戚が佐賀・伊万里の修道院で修道女になるので、その式(誓願式というものだそう)に出席することになったのである。

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伊万里 聖母トラピスチヌ修道院
腰岳という山の頂上付近にある。伊万里市街地から直線距離ではそんなに離れていないのだが、山道が長くえらい遠かった


 
修道院や修道女というのもなかなか聞きなれない言葉ではあるが、海外で看護師として様々な事柄に遭っていく内に、そういう考えに行きついたそうだ。色々な生き方があるものだ。


ではこの行程を利用して、佐賀で石拾いを!と思ったのが、始まりである。この時点で誓願式に行くことが目的なのか、石拾いが目的なのかがあやふやになってきている。最低な奴だ!(おい)


さてこの日程、平日有休を取り、翌日仕事なのでその日のうちに帰ってくるという大分時間の無いもので、石拾いが行える時間を試算したところ、誓願式当日の夜明け~開式前の数時間と限られている。


最大限に時間を活用するために、宿を取らずにレンタカーで現地近くまで行き、夜明けと共に採石開始という体力度外視の好奇心全振り状態で行くプランにした。

まずは、終業後に急いで羽田空港へ向かう。20時発、22時着の福岡空港行きの飛行機だ。


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空港で、荷物を預ける。
しかし、ここで問題が発生。



「荷物、失礼します。 …お客様、リュックの中にハンマー?が入っていませんか?」


いぇs 


完全に危険人物である。預かってもらう荷物の中にハンマーとツルハシとナタ。X線がいい感じにシルエットを映してくれている。つらい。


機内持込はダメなものの、荷物としては問題が無いはず。必死に弊社の荷物は安心安全ですアピールをして検査をパスする。


そしてエントランス。更に、ここで問題が発生。



「お客様…手提げバッグの中に、ライターが入っていませんか?」



いぇs
 


先ほどから、完全に危険人物である。間違いない。このライターは、冬の鉛沢(地獄だった)で俺に温かいコーヒーを作ってくれた恩人(人?)なのだ。


しかし、機内持ち込みはいけない。このライターは、ここでお別れする事になった。さらば、鉛沢を共にした人(人?)よ。




そんなこんなで大きな問題も無く(問題だらけ)、飛行機に搭乗する。
機内のダウンライトで国土地理院の地図を開き、ルートを確認。膨らんでいく妄想と共に、隅に追いやられる本来の目的。



~~~~~


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佐賀県には、いずれ訪問してみたい産地があった。それが、杉山鉱山である。
杉山といえば、かつて数十cmもある大きなアクアマリンを算出したことで有名な鉱山で、石拾いの間では古くから親しまれ、また乱獲された鉱山である。
聞き込みを行っていると「数年前に行ったときは、採石場になっちゃったのか重機が走り回っていて近づけなかった」という話があった。
ふむ、最近行ったとか採れたとかいう話は聞かないし、駄目かもしれない。しかしもしかしたらまだあるんじゃないか…いやいや…という考えがチラついてしまう。


~~~



そうこう言っているうちに福岡空港に到着し、先に到着していた親戚と待ち合わせる。
大きなボストンバッグに旅行セットを詰めた親戚とは対照的に、ロケットみたいなリュックに採石セットを詰め込んでいる変態お兄さん。

これにはさすがの親戚も
「なんですかその荷物は(ドン引き)」と驚きを隠せない様子。


いやいや実はですね、佐賀に来たもんですから、ちょいと石をね、と懇切丁寧に説明する変態お兄さん。
これにはさすがの親戚も
「何しに来たんですか(ドン引き)」と驚きを隠せない様子。


さて、ここからが時間との闘いである。
福岡からレンタカーを借りたとはいえ、佐賀県。県を跨ぐのである。数十分で着ける距離ではないのだ。
時間は待ってくれない。一刻も早く現地に着き、迫る夜明けと共に外に出ないといけないのだ。
早ければ早い程、スタートダッシュまでのアドバンテージがあるのだ。はやる気持ちを抑え、レンタカーを発進させた。
10時半には、本来の目的である修道院に着いていなくてはいけないのだから。





「宿は取らないんですか(ドン引き)」と驚きを隠せない様子の親戚を尻目に、福岡空港を後にした。



お久しぶりです。
東京鉱山、だみやんです。
もう1ヵ月ぶりじゃないですか…(驚愕)

更新せねばと思いつつ、繁忙期に流され1か月。
やっとこさゆっくりできそうになったので、心の余裕も増えて更新再開します。ほんとごめんなさい。

今年度は色々大変革期にあたる年になりそうなので、調べものやら、準備やら大変です。
いそいそやっておることもありますので、それも次第に更新していこうと思います。

取り急ぎ、生存報告まで。

だみやん