仏教では、
「五逆罪を犯す者は救われない」と言います。
「五逆罪」とはなんでしょうか?
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五つの大罪とは、
「殺父」-父を殺すこと。
「殺母」-母を殺すこと。
「殺阿羅漢」-悟りを得た聖者を殺すこと。
「破和合僧」-僧団を破壊すること。
「出仏身血」- 生身の仏陀の身より血を出すことである。
用語集|本光寺公式 よりお借りしました。
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「私は、父も母も殺していない」 だから大丈夫!
なんて思わないでください。
皆さん、親に対して「いなくなればいい」と言ったり、思ったりしたことは
ありませんか?
仏教では、それは親を殺したことと同じです。
仏教では、罪を「身・舌・意」どれも罪であるといっています。
「身」・・・実際に悪いことをすること。これが罪であることは、異論がないと思います。
「舌」・・・悪いことを言う。
「意」・・・悪いことを思うこと。
悪いことを言ったり、思っただけでも、仏教では罪になります。
なぜか。。。
悪いことを言ったり、思う人は、条件がそろえば実際にやってしまうからです。
たとえば、人殺し。
「人を殺したら、罪で警察に捕まって、裁判にかけられ、罰を受ける」という
きまりがなかったら、どうでしょう?
人を殺してしまう人が出てきます。
そういう人は、実際に人を殺すことを思っていて、「人を殺しても罰を受けない」という
条件がそろったので、実際に人を殺したのです。
悪いことを思う人は、条件がそろえば悪いことをしてしまうのです。
だから、「悪いことを思う」=「悪いことをする」なのです。
上のことから、「五逆罪を犯さない者はいない」ということは、ご理解いただけたと
思います。
仏教では、「五逆罪を犯す者は救われない」とありますので
なぁんだ、仏教は自分を救ってくれないのか。。。と思ってしまいますが
そうではありません。
仏教では
「五逆罪を犯す者は救われない」。。。の後に
「すべての人を救う」
とあります。
この意味は、
「五逆罪を犯す者は救われない。
しかし、この世に五逆罪を犯さない者なんかいない。
だから、
私は自分を救われようがない悪人であると
本心から思って、他力の阿弥陀仏におまかせする者を救う。」
という意味です。
上の他力の誓いをたて、阿弥陀仏は菩薩から仏になられました。
悪人は阿弥陀仏によって救われる。。。これが「悪人正機」です。
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