発表は見に行きませんでした。

同じ小学校の公立中高一貫校受検組はみんな見に行った様ですが、
昨晩の出来事もあって、息子には
「どうせ無いんだから明日は朝から学校行け」
と、言い放っていたのです。

麻布の時と同じ轍を踏むダメおやじです。

朝になると息子はケロッとしていました。
いつもの事です。
叱られても翌日には平気な顔なのです。

長所なのだと思います。
忘れやすいから引きずりません。
だから私も平気で怒りをぶちまけられます。

いつも言い過ぎて後悔ばかりですが、
息子の平気な顔にはいつもホッとさせられます。

でも短所でもあります。

引きずらない=諦めが早い。

だから少しイライラする時もあります。

息子はいつもと変わらずランドセルを背負って玄関を出ました。
いつもと変わらぬ朝の始まりでした。

息子の受けた学校はインターネットで発表を見られます。
便利な世の中です。

息子の告白でどうせ番号は無いと思っていました。
しかし、結果を見ない訳には行きません。

麻布の発表をしっかり見なかったことを後悔していたので、
とりあえず発表開始の午前9時に学校のホームページにアクセスしてみました。

回線は激混みでした。

まったく繋がりません。

1,000人の人が学校に見に行く訳はありません。
私の様に諦めている人は仕事を休んでまで行かないでしょう。
共働きなら、両親共にネット確認かも知れません。
それに塾関係者やおじいちゃん、おばあちゃん、親戚とかもアクセスしているに違いありません。

半ばあきらめて、私はコーヒーを飲みながら、15分後に再度アクセスすることにしました。

15分後、繋がりません。

再度アクセスします。

まだ繋がりません。

3回か4回繰り返したと思います。

結局、30分程で、やっと画面が変わりました。

「繋がった!」

と、思いきや重い・・・。

なかなかオープニング画面になりません。

イライラしましたが、ここで切ったらまた繋がらないかも知れません。
また少し待つ事にしました。

程なくしてオープニング画面が表示されました。

そこには「合格者」の文字が。

迷わずクリック!

ファイルはPDFファイルでした。

やはり重い。
重すぎる。

当時はまだひかり回線にしていなかったので転送スピードが遅く、
画面が少しずつ上から映し出されて行きます。

最初の文字は

「平成2◎年度 一般枠募集合格者」

これはいいから、すかさずスクロール。

次は「男子」の文字。

超でかい!なんか思わせぶりです。

倍率を調整して、更にスクロール。

やっと数字が出て来ました。

さっきまでは殆ど諦めていたのに、スクロールするうちに少しだけ期待が湧いて来ました。

「もしかしたら」

と言う僅かな希望を持っている自分がいるのがわかりました。

しかし、麻布の時の比ではありません。

空白がある解答だったのです。

可能性は0に近いはずです。