月に一度、仕事で山梨県を訪れます。

 

この日は北杜市(ほくとし)で車中泊をしましたが...

 

 

-4℃。

なかなかの冷え込みでした。

 

昼前には用事を済ませて、次の目的地の長野県に向かう途中に人っ子一人いない山奥で夕刻まで渓流釣りをする予定でしたが、なかなか思いどおりにはいかないものです。

打ち合わせから開放された時には、すでに14時をまわっていました。

 

ご当地グルメにありつくために、大急ぎで八ヶ岳連邦の中腹を目指して車を走らせていると...

 

 

南アルプスの山々ですね。

思わず車を止めて、しばし見惚れてしまいます。

 

そんな感じで呑気にアレしていたものですから、お目当ての店に着いたのはラストオーダーの時間ギリギリでした。

 

 

旬の天然食材を用いたマタギ料理山菜料理が評判の『仙人小屋』です。

 

しかし、なんと臨時休業!

 

庭で作業をしていたご主人にお話を伺いましたが、観光客相手なので商売にならないから平日の営業を見合わせているのだそうです。

 

私と同じで自給自足が可能な人種だからか、絶望的な様子もなく笑顔で「来てくれてありがとう」と見送ってくれました。

 

昼飯は諦めて、そのまま八ヶ岳に源を発する大門川の最上流域(標高1800m)に入渓します。

 

 

めちゃくちゃ浅くて魚影がありませんね~

標高が高すぎるせいか、少し登るだけで息切れします。

 

両岸にはクマザサが生い茂っていまして、そこからイノシシの親子が勢いよく飛び出して走り去っていきました。

 

しかも白骨化したシカの死骸のそばには、立派なツキノワグマの排泄物が...

 

人間が立ち入る場所ではないと直感したので、結局竿を出すことなく一目散に退渓しました。

 

やばい、時間がない!

 

ボウズを免れたい一心で、昨年山梨を訪れた際に実績のあった塩川の源流域へ向けて車を飛ばします。

 

 

渓相が豹変していますね~

ヤマメやイワナが身を潜められるような場所が見当たりません。

 

無念。

ここでも竿を出すに至らず。

 

焦燥感が半端ありませんでしたが、深呼吸をしてなんとか落ち着きを取り戻しました。

己の狩猟本能を信じて、ようやく探し当てた名もない沢(標高1260m)に入渓します。

 

 

今にも落っこちてきそうな巨大な岩に肝を冷やしながら登っていくと、すぐに良さげなポイントが!

 

 

水温は5.2℃と低めですが、落ち込みの向こう側にある深いえぐれにルアーを送り込むことができれば、間違いなく釣れると確信しました。

 

そこで登場させたのが、特にキャスタビリティには絶大な信頼を寄せる『D-コンタクト』

 

 

えぐれの奥の奥にスキッピングでルアーを送り込み、着底した直後からロングストローク気味の連続トゥイッチで誘うと、ちょうど白泡の下で喰ってきました!

 

 

やりました~

 

 

19cm。

執念で引っ張り出した源流イワナです。

 

この日も長野県で車中泊でしたが、心地よい疲労感で珍しくぐっすり眠れました。

 

諸事情で大好きな釣りに行けない期間が10年あまりありましたが...  

 

これが今現在の私の日常です。