同じ部屋でテレビをつける。
番組はもちろんモラ男が選択。
「面白い!見て!」
機嫌良くモラ男が言う。
新婚当初、モラ男の本性を知らない時は、
「ホントだねwww」
と一緒に笑った。
事業を始めてから、モラハラが増幅している。
些細な日常がずれていく。
同じ時間、同じ食卓で食事をしない。
日常会話がない。
自分のペースを崩さない。
私が見たいテレビ番組ではないから、
同調できない。
「見ない」
一言言って自分の世界へ戻る。
モラ男は深く考えない。
「見て見て!」
子供のようにはしゃぐモラ男。
冷酷に
「見ない」
と言い続け、理解したのだろうか。
私は知り合いから譲り受けた地デジに切り替わる直前の、20年前の最先端のテレビを自分の部屋に繋いだ。
1台分のコードを2台に分ける方法を自分で調べ、
分岐アダプター、延長コードを買い込み、
配線、設置を自分でこなした。
昭和50年代に建てられたの公団。
部屋の間仕切りはすり減った襖なんで、壁に穴など開けずコードを引っ張る。
自分でできるもん!
できないを許さないモラ男は私を強くした。
強くなった私をいつか後悔するだろう。
いつでも自分の好きなチャンネルで好きなテレビを見られる。邪魔されずに!
推しが地上波でドラマに出演する。
それまで絶対自分のテレビを持ち、レコーダーを揃える。
念ずれば通ず。だ!
同じ部屋で暮らせない。
たかがテレビ。
されどテレビ。
いつか復讐してやる。
おっと、テレビ番組の件はもう復讐できたわ!